丸暗記英語からの
脱却。
現役英語予備校講師ブログ
英語

【助動詞】couldの意味を一言で!【わかりやすく解説】

【0】動画で解説

【1】couldの用法

・couldの核心

couldの核心は「can×離れる」です。ここから「仮定法/canの控えめ/canの過去」へと派生します。

couldの核心:「can×離れる」

〈派生した意味〉

・仮定法
・canの控えめ
・canの過去

前提知識として、過去形の核心は「離れている」です。現実と離れているから「仮定法」であり、一歩離れて控えめになるので「canの控えめ」、そして、現在とは離れた事なので「canの過去」です。

このうち、canの控えめは仮定法でもあり、canの過去(〜できた)はほとんど出ないので、「could≒仮定法」と言っても良いです。

[従来の教え方(-_-;)]

couldの用法

1.仮定法
2.控えめな提案
3.現在/未来への可能性・推量
4.過去への推量
5.できた
6.慣用表現

これを全部覚えるのは大変ですよね。
頻度や重要性だと「1>6>2>3≫4>5」です。

とは言え、基本的にcouldを見たら仮定法です。

では、ひとつひとつ証明していきましょう。

1.仮定法

これはそのまんま仮定法です。

・仮定法過去

現在に対しての妄想です。

If I were rich , I could buy the house.
(私はお金持ちだったら、その家を買えるのに)

・仮定法過去完了

過去に対しての妄想です。

If you had left home earlier, you could have caught the train.
(もっと早く家を出ていれば、電車に乗れたのに)

仮定法では時制が一つ過去にズレるので注意だね。仮定法についてもっと詳しく知りたい方は、「こちらの記事」をご参照ください。

2.控えめな/「申し出」「提案」

couldは「控えめな申し出/提案」に使うことができます。

・申し出

If you have time, I could show you around the facility now.
(お時間がありましたら、今から施設内をご案内できますよ)

これは仮定法のcouldであり、「(もしよろしければ)私は〜できますよ」→「〜しましょうか?」となります。
 

・提案

You could take the train.
(電車で行くのはどうですか?)

We could meet again today.
(今日また会うのはどうですか?)

これは仮定法のcouldであり、「もし可能ならば、あなたは(私達は)〜できます」→「〜したらどうですか?」ってニュアンスになり、控えめな表現になります
 
 
パンダ先生
パンダ先生
I could〜“や“You could〜“や“We could〜“の形は、TOEICで頻出するパターンだよ。

3.現在/未来への可能性・推量

couldは現在/未来への可能性・推量にも使えます。

It could rain later tomorrow.
(明日、雨が降るかもしれない)

かなり低い推量です。これも、いわば仮定法。「もしかしたら〜」って感じで仮定法っぽくなり控えめになるんです。

推量にはmayやwouldやmustなど様々ありますが、その中でもかなり低い推量です。詳しくは「こちらの記事」をご参照ください。

パンダ先生
パンダ先生
ここまでがcouldの中でもよく出るものだよ。次の4/5は、ほとんど出ないよ。

4.過去への推量

could+have+p.p.で過去への推量を表せます。

She could have had an accident. River rafting can be dangerous.
(彼女は事故にあったかもしれません。 ラフティングは時に危険だから)

基本的にcould+have+p.p.を見たら、90%以上は仮定法です。でも、仮定法で訳して変だったら、過去への推量を考えてみるという方法が良いです。

5.できた

「過去の一貫した能力」を表す場合にcouldを使います。

I could swim when I was young.
(若い頃は泳ぐことができた)

これは過去にそういう能力があったってことですよね。このように継続的な能力を表す場合はcouldを使います。一方で、過去の1回限りの行為にはwas able toを使います。詳しくは「こちらの記事」をご参照ください。

ただし、「could+知覚動詞/認識動詞」の場合は、過去の1回限りの行為にも使えます

I could see him crossing the bridge.
(私は彼が橋を渡っているのが見えた)

これは継続的な能力ではなく、過去の1回限りのことですよね。

6.慣用表現

couldを使った慣用表現は次の2つです。

・Could I〜?:〜してもいいですか?(許可)

・Could you〜?:〜してくれませんか(依頼)

Can I〜?とCan you〜?の丁寧な表現です。これも、仮定法であり、「もし可能であれば」って意味が入る分、丁寧になるんです。

Could I see a menu ?
(メニューを見てもよろしいですか)

Could you close the door?
(ドアを閉めていただけませんか?)

パンダ先生
パンダ先生
ちなみに、Would you〜?よりも丁寧だよ。Wouldだと「窓開ける意思ある?」だけど、 Couldだと「窓開けれる?」なので。断る時に可能だけど意思はないっていうWouldは断りづらくなっちゃうよね。

【2】☆ まとめ ☆

couldの核心:「can×離れる」

〈派生した意味〉

・仮定法
・canの控えめ
・canの過去

以上、「couldの用法」について解説していきました。一言で言えば、「can×離れている」であり、そこから「仮定法/canの控えめ/canの過去」へと派生していきます。ただし、canの控えめは仮定法であり、canの過去はほぼ出ないので、「could≒仮定法」です。

「従来の教え方」のように、ただ派生した意味を暗記しても、それはほとんど使えない知識です。今回のように抽象化して、その核心を掴み、その上で派生した意味を関連付けて覚えていくのが効果的です。

このブログでは、「必然性の知識×【丸暗記英語からの脱却】」をコンセプトに発信しています。ぜひ、そのブログを活用して、本当に使える知識を身につけてほしいと思います。

パンダ先生
パンダ先生
ここまでご精読頂きありがとうございます。普段から予備校・ブログで「丸暗記英語からの脱却」をコンセプトに指導・発信しています。新しい情報に関してはTwitterで確認ができますので、鬼塚英介(@Englishpandaa)をフォローして確認してみてください。

また、『3ヵ月でTOEIC800点講座』を開催しています。間違えた方向に学習して時間とエネルギーを無駄にしたくない人、TOEICで人生を変えたい人は、ぜひご参加ください。