丸暗記英語からの
脱却。
現役英語予備校講師ブログ
英語

【英語】語順転倒を完全解説します!

【0】動画でサクッと解説

https://youtu.be/biaoQX7SoH0

【1】語順転倒とは?

・語順転倒:任意に語順を入れ替える

パンダ先生
パンダ先生
今日は「語順転倒」というものをやっていきましょう!

オオカミ君
オオカミ君
うん?なんだそれは?

パンダ先生
パンダ先生
そうですね、学校でもあまり教わらない内容になりますが、英文では、それなりに出てくる文法なので、しっかりと身につけておきたいです。

オオカミ君
オオカミ君
ふむ、そうなのか!でっ、語順転倒ってなんなんだ?

パンダ先生
パンダ先生
いわば、英文の順序を任意に入れ替える表現です。

語順転倒:任意に語順を入れ替える

オオカミ君
オオカミ君
うーん…。よくわからん。

パンダ先生
パンダ先生
まずは、1つ、サクッと例を挙げましょう。

My pen is on the sofa.
(ソファーの上には私のペンがあります)

↓ 語順転倒を起こすと…

On the sofa is my pen.

オオカミ君
オオカミ君
ふむ。確かに語順が入れ替わってるな。

パンダ先生
パンダ先生
そして、この語順転倒は任意で行われます。なので、強制倒置と比較して、任意倒置などと言われることもあります。

【英語】強制倒置について解説します【理由もあり】英語の強制倒置につて知りたいですか? 本記事では、丸暗記なしの英語の強制倒置について解説しています。 英語の強制倒置を学びたい人は必見です!...
オオカミ君
オオカミ君
あぁ〜、これは教わった!強制倒置は文頭に否定の副詞がきたら、強制的に必ず倒置を起こす必要があるんだよな。

パンダ先生
パンダ先生
その通りです!また、気をつけないといけないのは、メチャクチャに語順を入れ替えていいわけではなく、きちんとしたルールがあります。

オオカミ君
オオカミ君
えっ!そうなのか!

パンダ先生
パンダ先生
そうなんです。これは文型によって決まっており、ざっと次のとおりです。

[語順転倒]

1.SVM → MVS

2.SVC→CVS

3.SVO→OSV

4.SVO1O2→O2SVO1

5.SVOC→ SVCO / CSVO / OSVC

オオカミ君
オオカミ君
うわっ、これはかなり面倒くさい!

パンダ先生
パンダ先生
そうですよね。でも、基本的には素直に品詞を見て文型を取っていけば、このルールは覚えなくても対応できます。もちろん、writing/speakingの時は上記のルールを覚えていないとまずいけど、reading/listeningの際には不要です。

オオカミ君
オオカミ君
ふむふむ。writing/speakingの際に、わざわざ任意倒置を使うのは、上級者向けだな。

パンダ先生
パンダ先生
そうですね。では、一つ一つ確認していきましょう!

1.SVM → MVS

パンダ先生
パンダ先生
第1文型のSVMは、MVSのように語順転倒が起きます。

My keys are in the refrigerator.
(冷蔵庫の中には私の鍵があります)

↓ 語順転倒を起こすと…

In the refrigerator are my keys.

オオカミ君
オオカミ君
ふむふむ。これは最初の例と似たような感じだな。

パンダ先生
パンダ先生
他の例も挙げておきますね。

[SVM → MVS の例]

① A majestic oak tree stood in the forest.
(森の中には雄大なオークの木が立っていた)

↓ 語順転倒を起こすと…

In the forest stood a majestic oak tree.

② A hidden village lies at the top of the mountain.
(山の頂上には隠れた村が広がっています)

↓ 語順転倒を起こすと…

At the top of the mountain lies a hidden village.

オオカミ君
オオカミ君
ふむふむ。be動詞以外もあるのだな。

パンダ先生
パンダ先生
次は、レベルを上げた英文を見てみましょう。

On the agenda for the meeting was the discussion about the upcoming project deadlines.
(会議の議題には、今後のプロジェクトの締め切りについての議論がありました)

オオカミ君
オオカミ君
うわっ、むずっ!

パンダ先生
パンダ先生
これは、On the agenda for the meetingがMであり、wasがV、the discussion about the upcoming project deadlinesがSです。

オオカミ君
オオカミ君
なるほど!ところで、なんで語順転倒って起こすんだ?

パンダ先生
パンダ先生
素晴らしい疑問です!大きく2つ理由があって、「長いSを後ろに持っていくため」や「Sを後ろに持っていき、主語を強調するため(エンドフォーカス)」の2つです。

[語順転倒が起きる理由]

① 長いSを後ろに持っていくため

② エンドフォーカス

③強調

英語で受動態を使う理由【0】英語で受動態を使う理由(動画で解説) 【1】主語を言いたくない場合  ① 主語を言いたくない(言えない・いう必要が...
オオカミ君
オオカミ君
うん?どういこうこと?

パンダ先生
パンダ先生
今回の主語(S)は“the discussion about the upcoming project deadlines“ということで、かなり長いですよね。そして、英語は「長いものは後ろへ」って発想があるので、長い主語をうしろに持っていくわけです。

オオカミ君
オオカミ君
なるほど!

パンダ先生
パンダ先生
エンドフォーカスは、うしろにいくほど強調されるってことで(詳しくは上記の記事をご参照ください)、今回も主語を強調したいイメージです。

オオカミ君
オオカミ君
ふむふむ。

パンダ先生
パンダ先生
あとは、単純に強調するためです。英文を読んでいて、急に語順転倒の文に出会うと、「うんっ?」と立ち止まりますよね。結果、その英文が強調されるわけです。

オオカミ君
オオカミ君
なるほど!周りと違う英文というのは目立つからな!

2.SVC→ CVS

パンダ先生
パンダ先生
次は、第2文型のSVCは、 CVSのように語順転倒が起きます。

The fact that she excels in leadership skills is obvious.
(彼女がリーダーシップのスキルで優れていることはあきらかです)

↓ 語順転倒を起こすと…

Obvious is the fact that she excels in leadership skills.

オオカミ君
オオカミ君
ふむ。

パンダ先生
パンダ先生
“The fact that she excels in leadership skills“がS、isがV、obviousがCです。

オオカミ君
オオカミ君
ふむふむ。これも、Sが異常に長いから後ろへ持っていくわけだな。

パンダ先生
パンダ先生
その通りです!ちなみに、SVCは「S= C」なので、SとCを入れ替えても、イコール関係は保たれるので、問題ありませんね。

オオカミ君
オオカミ君
なるほど!

パンダ先生
パンダ先生
他の例も挙げておきますね。

[SVC→ CVSの例]

① This fact is even more shocking.
(この事実はさらに衝撃である)

↓ 語順転倒を起こすと…

Even more shocking is this fact.

② Those who have many friends are happy.
(友達が多い人は幸せです)

↓ 語順転倒を起こすと…

Happy are those who have many friends.

オオカミ君
オオカミ君
ふむふむ。

3.SVO→OSV

パンダ先生
パンダ先生
第3文型のSVOは、 OSVのように語順転倒が起きます。

She broke the promise in less than a day.
(彼女はその約束を1日も経たずに破った)

↓ 語順転倒を起こすと…

The promise she broke in less than a day.

オオカミ君
オオカミ君
ふむ…。

パンダ先生
パンダ先生
sheがS、brokeがV、The promiseがOになります。このOが文頭に飛び出してOSVの形になっていますよね。

オオカミ君
オオカミ君
ふむふむ。これはなかなか難しいな。

パンダ先生
パンダ先生
そうですね、SVO→OSVの語順転倒はちょっと難しいですが、今までの第1、第2文型に比べて、頻度的にはかなり低くなります。

オオカミ君
オオカミ君
そうなのか!それは良かった!

パンダ先生
パンダ先生
ちなみに、SVCはイコール関係が成り立ったのでCVSにしても問題はありませんでした。一方、SVO→OVSはイコール関係は成り立ちませんのでダメです。

オオカミ君
オオカミ君
ふむ。

パンダ先生
パンダ先生
例えば、Tom bought the dog.とThe dog bought Tom.では全く意味が変わってきてしまいますよね。

オオカミ君
オオカミ君
確かに!

パンダ先生
パンダ先生
他の例も挙げておきますので、サラッと確認してみてください。

[SVO→OSVの例]

① I don’t know what they said to me.
(彼らが私に言ったことが、私にはわからない)

↓ 語順転倒を起こすと…

What they said to me I don’t know.

② I would never believe such a story.
(私ならそんな話は絶対に信じません)

↓ 語順転倒を起こすと…

Such a story I would never believe.

4.SVO1O2→O2SVO1

パンダ先生
パンダ先生
第4文型では、O2の方を文頭に持っていき、SVO1O2→ O2SVO1となります。

I gave her a car.
(私は彼女に車をあげました)

↓ 語順転倒を起こすと…

A car I gave her.

パンダ先生
パンダ先生
IがS、gaveがV、herがO1、a carがO2になります。このO2が文頭に飛び出して、O2SVO1の形になっていますよね。

オオカミ君
オオカミ君
ふむふむ。あくまで、O1ではなくてO2じゃないといけないんだな。

パンダ先生
パンダ先生
そうですね。では、他の例を見ていきましょう。

[SVO1O2→O2SVO1の例]

① I can’t tell you whether I can finish the task by the deadline.
(期限までにその仕事を終えることができるかどうかはわかりません)

↓ 語順転倒を起こすと…

Whether I can finish the task by the deadline I can’t tell you.

オオカミ君
オオカミ君
これはかなりむずいなあ!

パンダ先生
パンダ先生
そうですよね。でも、第4文型の語順転倒はあまり見ないですね。

5.SVOC→ SVCO / CSVO / OSVC

パンダ先生
パンダ先生
第5文型は、SVOC→ SVCO / CSVO / OSVCの3パターンあります。

オオカミ君
オオカミ君
そんなに!

パンダ先生
パンダ先生
一応、出る順としては、「SVCO > CSVO > OSVC」です。では、例を見ていきましょう!

① SVOC→ SVCO

Learning a second language makes individual cultural understanding possible.
(第二言語を学ぶことで、個人の文化を理解することが可能になります)

↓ 語順転倒を起こすと…

Learning a second language makes possible individual cultural understanding.

オオカミ君
オオカミ君
ふむ。

パンダ先生
パンダ先生
makesがV、individual cultural understandingがO、possibleが Cですね。そして、このOとCが語順転倒を起こして、SVCOになっていますね。

オオカミ君
オオカミ君
なるほど!これは、OがCに比べてあまりにも長いので、後ろに持っていってるんだな!

パンダ先生
パンダ先生
その通りです!では、次の例です。

② SVOC→ CSVO

Please find information regarding tomorrow’s meeting enclosed.
(明日の会議に関する情報を同封いたします)

↓ 語順転倒を起こすと…

Enclosed please find information regarding tomorrow’s meeting.

パンダ先生
パンダ先生
findがV、information regarding tomorrow’s meetingがO、enclosedが Cですね。そして、このCが文頭に来て、CSVOになっていますね(今回は命令文なのでOがありません)。

オオカミ君
オオカミ君
あっ、これ、TOEICで見たことある!

パンダ先生
パンダ先生
そうです!これはTOEIC頻出表現なので、TOEICを受ける人は覚えておくべきです。

③ SVOC→ OSVC

I found the novel very interested.
(その小説はとても面白いと分かった)

↓ 語順転倒を起こすと…

The novel I found very interested.

パンダ先生
パンダ先生
foundがV、the novelがO、very interestedが Cですね。そして、このOが文頭に来て、OSVCになっていますね。

オオカミ君
オオカミ君
ふむふむ。

パンダ先生
パンダ先生
この語順転倒はあまり見かけないですが、知らないといきなり出てくると戸惑います。

【2】☆ まとめ ☆

[語順転倒]

1.SVM → MVS

2.SVC→CVS

3.SVO→OSV

4.SVO1O2→O2SVO1

5.SVOC→ SVCO / CSVO / OSVC

以上、「語順転倒」について解説していきました。

パンダ先生
パンダ先生
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