Contents
【0】動画で解説
【1】動名詞の時制
結論からいきましょう。
[動名詞の時制]
原則 : 主節の時制に従う
例外 : 動名詞の完了形→主節の時制よりひとつ過去
上記の通りです。
ひとつひとつ説明していきますね。
・原則 : 主節の時制に従う
動名詞の時制は、原則、主節の時制と同じです。
例 He is proud of being a doctor.
「彼は医者であることを誇りに思っている」
動名詞”being”の時制は、主節の動詞が”is”なので現在です。
現在、医者で、現在誇りに思っているんですよね。
もう一つ、例を挙げましょう。
例 He was proud of being a doctor.
「彼は医者であることを誇りに思っていた」
動名詞”being”の時制は、主節の動詞が”was”なので過去です。
過去に医者で過去に誇りに思っていたんですよね。
このように、動名詞の時制は、原則、主節の時制に従います。
・例外 : 動名詞の完了形
例外として、動名詞の完了形は主節の時制よりひとつ過去を表します。
例文で確認していきましょう。
例 He is proud of having been a doctor.
「彼は医者であったことを誇りに思っている」
動名詞の完了形having beenの時制は、主節のisよりも過去なので、過去のことです。
なので、過去に医者だったことを誇りに思っているんですよね。
もう一つ例文を確認しましょう。
例 He was proud of having been a doctor.
「彼は医者であったことを誇りに思っていた」
動名詞の完了形having beenの時制は、主節のwasよりも過去なので、大過去のことです。
なので、大過去に医者だったことを過去に誇りに思っているんですよね。
このように、動名詞の時制は原則、主節と同じであり、動名詞の完了形は例外的に主節よりも過去になるんです。
ここまでの例文をまとめるので、改めて確認してみてください。
例 He is proud of being a doctor.
「彼は医者であることを誇りに思っている」
例 He is proud of having been a doctor.
「彼は医者であったことを誇りに思っている」
例 He was proud of being a doctor.
「彼は医者であることを誇りに思っていた」
例 He was proud of having been a doctor.
「彼は医者であったことを誇りに思っていた」
【2】動名詞の時制(書き換え編)
さらに話を深掘りしていきます。
ここでは、動名詞の書き換えを見ていきます。基本的には、使う例文は先に示した例文のみです。先の復習だと思って見てもらって結構です。
・主節が現在で前置詞の後ろも現在
次の例文を書き換えてみましょう。
例 He is proud that he is a doctor.
「彼は医者であることを誇りに思っている」
↓
例 He is proud of being a doctor.
「彼は医者であることを誇りに思っている」
主節の時制と従節の時制が同じなので、原則通り、動名詞にするだけです。
・主節が現在で前置詞の後ろが過去
以下の文を動名詞を使って書き換えてみましょう。
例 He is proud that he was a doctor.
「彼は医者であったことを誇りに思っている」
↓
例 He is proud of having been a doctor.
「彼は医者であったことを誇りに思っている」
主節の時制が現在で、従節の時制が過去で、時制がズレているので、動名詞の完了形を使っています。
・主節が過去で前置詞の後ろも過去
例 He was proud that he was a doctor.
「彼は医者であることを誇りに思っていた」
↓
例 He was proud of being a doctor.
「彼は医者であることを誇りに思っていた」
主節の時制と従節の時制が同じなので、原則通り、動名詞にするだけです。
・主節が過去で前置詞の後ろが大過去
例 He was proud that he had been a doctor.
「彼は医者であったことを誇りに思っていた」
↓
例 He was proud of having been a doctor.
「彼は医者であったことを誇りに思っていた」
主節の時制が過去で、従節の時制が大過去で、時制がズレているので、動名詞の完了形を使っています。
【3】動名詞の時制(発展編)
ここからは、さらに話を深掘りして以下のことを解説していきます。ここまでで、もうキツいって人はサラッと読むだけでOKです。
・なぜ、動名詞の時制は主節に従うのか?
・動名詞の完了形の注意点
上記の通りです。
ひとつひとつ説明していきますね。
・なぜ、動名詞の時制は主節に従うのか?
動名詞だけでは、時制を表すことができないからです。
たとえば、playingsとかplayingedなどにして、現在形や過去形の形を使うことができません。
なので、主節の動詞の時制に従うんです。
・動名詞の完了形の注意点
前提として、現在完了形は「過去+現在」を表します。
例 I have lost my key.
「私はカギをなくしてしまった」
この場合、過去にカギをなくして、現在もまだなくしている状態です。
このように、現在完了形は「過去+現在」を表します。
一方で、動名詞の完了形は「過去+現在」を表すわけではありません。すでに述べたように、「主節の時制よりも過去」を表す場合に使われます。
例 He is proud of having been a doctor.
「彼は医者であったことを誇りに思っている」
この場合、現在も医者であるわけではないんです。
なので、普通の現在完了形と動名詞の完了形を混同しないように注意が必要です。
【4】おわりに
以上、「動名詞の時制」について解説していきました。
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