Contents
【0】動画で解説
【1】need(want)〜ing/be worth〜ing
結論からいきましょう。
・need[want]~ing :「~される必要がある」
・be worth ~ing :「~される価値がある」
上記の通りです。
・前提知識の確認
まずは、本題に入る前に前提知識の確認からしていきましょう。
一般的には、次のルールがあります。
・能動の場合→〜ing
・受動の場合→p.p.
問題で確認しましょう。
[問題]
A boy ( )tennis there is Tom.
「あそこでテニスをしている少年はトムです」
1.playing 2.played
↓
答えは…1.playing
なぜならば、「少年がテニスをする」なので能動の関係です。したがって、ingを使い、playingになるわけです。
もうひとつ例を挙げましょう。
[問題]
The book ( ) in English is hard to read.
「その英語で書かれた本を読むのは大変だ」
1.writing 2.written
↓
答えは…2.written。
なぜならば、「本は英語で書かれる」なので受動の関係です。したがって、p.p.を使いwrittenになるのです。
このように、普通は、能動の時にはingを使い、受動の時にはp.p.を使うんです。
・受け身なのにing
しかし、次の場合は「受け身」なのに“ing”を使うんです。
・need[want]~ing :「~される必要がある」
・be worth ~ing :「~される価値がある」
ひとつひとつ説明していきますね。
・need[want]~ing :「~される必要がある」
“need〜ing“で「〜される必要がある」って意味になります。
例 The car needs repairing.
「その車は修理される必要がある」
「車は修理される」けですから、受動の関係ですよね。にもかかわらず、needingでingを使っていますよね。このように、受動の関係なのに“ing“を使うんです。
また、need〜ing=want〜ing「〜される必要がある」です。
wantの「欲している」というのは「必要としている」に言い換えることができるので、同じ意味になります。
・be worth ~ing :「~される価値がある」
be worth ~ing で「~される価値がある」って意味になります。
例 The book is worth reading.
「その本は読まれる価値がある」
「本は読まれる」わけですから、受動の関係です。にもかかわらず、ingを使っています。
このように、need(want)〜ing/be worth〜ingは、受動関係なのに「〜ing」を使うんです。
・Twitterで問題を出してみたところ...
正答率は約60パーセントでした(>_<)
レベル3の問題(5段階)
The car needs ( ).
その車は修理される必要がある— 鬼塚英介@(英語講師) (@Englishpandaa) January 20, 2021
正解は、、、repairing ですね。
【2】5つの補足的な話
ここから、話を深掘りしていきす。ここまででキツいって人は、サラッと読むだけでOKです。
以下の5つについて話していきます。
・目的語が欠ける
・なぜ“ing“なのか?
・発展(deserve、require、bear)
・be worth〜ingの書き換え
・need toとneed〜ingの違い
上記の通りです。
・目的語が欠ける
need(want)〜ing/be worth〜ing では、目的語が欠けています。
例文で確認してみましょう。
例 The car needs repairing.
「その車は修理される必要がある」
例 The book is worth reading.
「その本は読む価値がある」
それぞれ、repairingの目的語、readingの目的語が欠けていますよね。
さらに、その欠けた目的語は全体の主語と一致しています。
つまり、repairingの欠けた目的語はThe carであり、readingの欠けた目的語はThe bookと一致していますよね。
このように、「目的語が欠けており、その欠けた目的語は全体の主語と一致する」っていう特徴があるんです。
・なぜ“ing“なのか?
なぜ、need(want)〜ing/be worth〜ingは、受動関係なのに「〜ing」を使うのか?
この“〜ing”の場合には、動名詞が名詞化する事で、動詞の性質としての「能動・受動」の関係がなくなるからです。
具体例を使いながら説明していきますね。
例 The car needs repairing.
「その車は修理される必要がある」
このrepairingは「修理すること」や「修理されること」っていう「能動・受動」の関係ではなく、「修理」という意味の名詞と考えるんです。
もう一つ、具体例を挙げましょう。
例 The book is worth reading.
「その本は読む価値がある」
このreadingは「読むこと」や「読まれること」っていう「能動・受動」の関係ではなく、「一読」という意味の名詞と考えるんです。
このように、動名詞が名詞化する事で、動詞の性質としての「能動・受動」の関係がなくなるんです。
・発展(deserve、require、bear)
実は次の3つも受動の関係なのに“ing”になります。
・deserve〜ing:「〜される価値がある」
・require〜ing:「〜される必要がある」
・bear〜ing:「〜されることができる」
上記の通りです。
ひとつひとつ説明していきますね。
・deserve〜ing
deserve〜ing で「〜される価値がある」って意味です。
例 The article deserves reading.
「その記事は読まれる価値がある」
このように「記事は読まれる」で受動関係だけど、readingでingです。また、readingの目的語が全体の主語のThe articleと一致しています。
・require〜ing
require〜ing で「〜される必要がある」って意味になります。
例 The window requires cleaning.
「その窓をきれいにされる必要がある」
「窓はきれいにされる」で受動関係だけど、cleaningでingです。また、cleaningの目的語が全体の主語のThe windowsと一致しています。
・bear〜ing
bear〜ing で「〜されることができる」って意味になります。
例 This cloth will bear washing.
「この布地は洗濯をされることができる」
「この布地は洗濯される」で受動関係だけど、washingでingです。また、washingの目的語が全体の主語のThis clothと一致しています。
このように、need(want)〜ing/be worth〜ing 以外にも受動関係だけど“ing”を使うのがあるんです。
ただし、試験ではほぼ出ないですし、英文の中でもほとんど見ることはないです。
・be worth〜ingの書き換え
be worth〜ingの書き換えとして、次の2通りがあります。
・It is worth while to〜
・ It is worth 〜ing
上記の通りです。
例文で確認しましょう。
例 The book is worth reading.
「その本は読む価値がある」
= It is worth while to read the book.
= It is worth while reading the book.
当たり前の話ではありますが、readの目的語のthe bookは書く必要があります。なぜならば、今回はreadの目的語が主語のIt とは一致していませんからね。
・need toとneed〜ingの違い
〈need to と need〜ing〉、〈want to と want〜ing〉では、それぞれ意味が変わってきます。
ひとつひとつ確認していきましょう。
・need to と need〜ing
それぞれ次のとおりです。
・need 〜ing:〜される必要がある
・need to〜:〜する必要がある
例文で確認してみましょう。
例 The car needs repairing.
「その車は修理される必要がある」
= The car needs to be repaired.
間違えちゃいけないのは、The car needs to repair.にしてはいけないことです。
・want〜ing と want to
次の通りです。
・want〜ing:「〜される必要がある」
・want to〜:「〜したい」
例文で確認しましょう。
例 The car wants repairing.
「その車は修理される必要がある」
例 I want to be a doctor.
「わましは医者になりたい」
ちなみに、wantはneedと違って、want to be repairedのような受動の関係を作らないのが普通です。
【3】おわりに
以上、「need(want)〜ing/be worth〜ing」について解説していきました。
かなり細かなところまでやりましたが、基本的には【1】のところをきっちりマスターしておけばOKです。
ここまでご精読頂きありがとうございます。普段から予備校・ブログで「丸暗記英語からの脱却」をコンセプトに指導・発信しています。新しい情報に関してはTwitterで確認ができますので、鬼塚英介(@Englishpandaa)をフォローして確認してみてください。
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