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【0】動画でサクッと解説
TOEICや日常英会話でも頻出の単語「opposite」。
「反対の」というイメージだけでなんとなく覚えてしまっていませんか?
今回はこのoppositeという語の働きを、丸暗記に頼らず意味と構造から理解していきます。
【1】oppositeの代表的な用法一覧

まずは、主要な使い方を整理しましょう。
oppositeは以下のように形容詞・前置詞・副詞・名詞として使われます。
1. 形容詞:「反対側の、正反対の」
2. 前置詞:「〜の向かいに」
3. 副詞:「向かい側に」
4. 名詞:「正反対のもの・人」
それでは、ひとつずつ詳しく見ていきます。
1. 形容詞としてのopposite:「反対側の、正反対の」
「opposite + 名詞」または「opposite to + 名詞」の形で使われることが多いです。
She sat in the opposite seat.
(彼女は反対側の席に座った。)
They have opposite opinions.
(彼らは正反対の意見を持っている。)
His opinion is opposite to mine.
(彼の意見は私の意見と正反対です。)
この用法は、位置や性質が反対であることを表します。
2. 前置詞としてのopposite:「〜の向かいに」
opposite + 名詞(場所)の形で使われます。
The bank is opposite the station.
(銀行は駅の向かい側にある。)
※よくある間違い
× The bank is opposite to the station.
→ これは不自然な表現です(特にアメリカ英語では文法的に誤りとされることもあります)。
「opposite the station」で「駅の向かいに」という意味が完結します。「to」は不要です。
3. 副詞としてのopposite:「向かい側に」
動詞のあとに単独で置かれます。
He sat opposite.
(彼は向かい側に座った。)
この場合は「opposite (me/him/etc.)」の目的語が省略された形と考えると理解しやすくなります。完全な意味としては “He sat opposite me” ですが、会話では省略されることもあります。
4. 名詞としてのopposite:「正反対のもの・人」
the opposite of + 名詞の形で使われます。
His idea is the opposite of mine.
(彼の考えは私の考えの正反対だ。)
名詞として使うときは「the opposite」の形を取り、比較対象とセットになるのが特徴です。
このときの意味は「正反対のもの/人」です。
5.補足:oppositeの語源
「opposite」の語源は「ob-(〜に向かって)」+「ponere(置く)」→「向かい合う」って意味になります。
同じ語源を使った単語には他にも次のようなものがあります。
・proponent:賛成者(pro-「前に」+ ponent「置く」=前に出して主張する人)
・component:構成要素(com-「共に」+ ponent「置く」=共に置かれたもの)
・exponent:提唱者、指数(ex-「外に」+ ponent「置く」=外に示す人/数)
・deposit:預ける(de-「下に」+ posit「置く」=下に置く)
・position:位置(positは「置く」から)
・oppose:反対する(語源:ob-「〜に向かって」+ ponere「置く」=相手に向かって立てる・置く)
こうやって語源から覚えることで、覚えやすくなりますし、他の単語にも派生していき、単語力が劇的に上がっていきます。
【2】おわりに:共通するコアイメージを押さえる
oppositeという語の根本には、「向かい合っている・正反対である」という共通のイメージがあります。
そこから、位置的な反対と性質的な反対の両方に派生しています。
品詞によって前置詞になったり、名詞と結びついたりと表現は多様ですが、核になるイメージを理解すれば、丸暗記に頼らず、場面に応じて正確に使えるようになります。
引き続き、知識の裏にある思考を理解しながら英語を学んでいきましょう。
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