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英語

仮定法の目印はifではない!?

【1】ifは仮定法の目印ではない

 

仮定法の目印ってなんだと思いますか?

この質問をすると多くの人が「if」って答えます。もしかしたら、読者の皆さんもそう思ったのではないでしょうか?事実、予備校でこの質問をすると9割以上の学生がそう答えます。

 

 

でも、仮定法の目印はifではないんです!「そんなバカな!」って思うかもしれませんね。論より証拠ということで、例文で確認してみましょう。

 

 

例 If it rains tomorrow、I won’t go shopping.
「もし明日雨ならば、私は買い物に行かない」

 

 

これは仮定法でしょうか?違いますよね。全然あり得る話ですよね。現実から離れた話とは言えません。よって、これは仮定法ではないのです。つまり、ifがあるにもかかわらず、仮定法ではありません。

 

 

以上のことより、ifがあるだけで仮定法と判断するのは非常に危険なことだとわかります。なんせ仮定法は現実とは逆のことを言っているので、意味が真逆に解釈されてしまうのです。

 

 

それに仮定法の文では、ifがないなんてことはたくさんあるのです。そのうちの1つがif省略による倒置だったりします。そのほかにもif節代用表現やらなんやらで、とにかくたくさんあるわけです。これらに関しては、また別のところで詳しく説明していきます。いずれにせよ、仮定法の目印はifというわけではないのです。

 

 

【2】仮定法の目印は?

 

では、仮定法の目印とはなんなのでしょうか?「助動詞の過去形」です!

 

 

仮定法の目印:『助動詞の過去形』

 

 

そうなんです。仮定法の目印は『助動詞の過去形』です。思い起こせば、今まで見てきた仮定法のほとんど全ての英文に助動詞の過去形が入っています。少しだけ、具体例を挙げてみましょう。

 

 

例 If I were a bird,I could fly to you.
「もし私が鳥ならば、あなたのもとに飛んでいけるのに」

 

例 If I had had more money then,I could have bought the book.
「もしその時お金がもっとあれば、その本を買うことができたのに」

 

例 If I had missed the train then,I wouldn’t be here now.
「もし私がその時電車を逃していたら、私は今ここにいないだろう」

 

例 But for your help, I couldn’t finish it.
「あなたの助けがなかったら、私はそれを終えれないだろう」

 

…などなど。

 

 

どの英文を見ても助動詞の過去形が含まれていますよね。このように、助動詞の過去形が仮定法の目印だと言えます。ですから、これからは助動詞の過去形を見たら仮定法かもなぁって疑うクセを持つことです。それくらいの気持ちがなければ、仮定法だと気づかず、全く違った訳を作ってしまうことになります。

 

 

【3】なぜ、助動詞の過去形が仮定法の目印なのか?

 

ところで、なぜ仮定法には「助動詞の過去形」が含まれているのでしょうか?なぜ仮定法の目印になり得るのでしょうか?

これには2つの理由があります。「助動詞」っていう部分と「過去形」って部分に分けながら説明していきましょう。

まずは、「助動詞」ってところからです。実は助動詞は『気持ち』を表す詞なんです。

 

 

☆ポイント☆
助動詞:『気持ち』

 

 

論より証拠ということで、具体例で説明していきましょう。例えば、次の英文で、私は行きたくて行っているでしょうか?それとも本当は行きたくないでしょうか?

 

 

例 I go to school.
「私は学校に行く」

 

 

わからないですよね。この文は単純に「学校に行く」っていう事実を伝えているだけです。では、これに気持ち、すなわち助動詞を加えてみしょう。

 

 

例 I must go to school.

「私は学校に行かなければいけない」

 

 

どうでしょうか?must「〜しなければいけない」を加えてみました。気持ちが入りましたよね。この人は本当は行きたくないんだなぁとわかるわけです。もう一つ、具体例を挙げましょう。

 

 

例 I will go to school.
「私は必ず学校に行く!」

 

 

willはよく勘違いされている単語なのですが、強い気持ちを表します。パーセンテージで表すと100パーセントなんです。(詳しくは→ will の意味をみんな勘違いしている︎)すると、この人は行きたくて行っているんだなぁとわかります。

 

 

以上、このように助動詞は「気持ち」を表すんです。では、本題のなぜ仮定法では「助動詞過去形」が目印になり得るのか?の話に戻しましょう。

 

仮定法って気持ちを表すんです。仮定法のことを専門用語で「the subjunctive mood」と言います。正確には「叙想法」っていうんです。つまり、「想いを叙述する」って意味です。また、日本語のムードは雰囲気みたいな訳をあてがわれますが、実際はmoodは「気持ち」って意味なんです。このように仮定法は気持ちを表します。例えば、次の例文にも気持ちにはどんな気持ちがこもっているでしょうか?

 

 

例 If I were a bird,I could fly to you.
「もし私が鳥ならば、あなたのもとに飛んでいけるのに」

 

 

どうでしょうか?この例文には「残念だ」って気持ちがこもっていますよね。事実、学校で、この仮定法の書き換えとして、次のようなものを書かされたと思います。

 

 

If I were a bird,I could fly to you.
↓[書き換え]
I’m sorry I’m not a bird.

「残念だけど鳥じゃない」

 

 

このように「残念だ」って気持ちが込められています。ちなみに残念系の気持ちがこもることが多いです。いずれにせよ、仮定法は気持ちを表す。だから、仮定法には、「助動詞の過去形」がつきものって話です。

 

 

【4】仮定法の核心

 

以上、ここまでは、「なぜ助動詞の過去形が仮定法の目印なのか?」の、「なぜ助動詞か?」って話をしてきました。次からは、「過去形」の部分に着目していきます。ただ、この部分に関しては、すでに別のところで解説していますので、そちらを参考にしてください。(詳しくは→仮定法の公式は丸暗記不要! )。

 

 

仮定法の核心は「時制が過去にズレる」です。よって過去形なわけです。

以上のことから、助動詞の過去形が仮定法の目印ってことを理解できたと思います。かなり、がっつりと説明していきましたが、それくらい大事な部分です。仮定法で2番目に大事なポイントです。

 

 

ちなみに1番目は「時制が過去にズレる」というポイントです。その次に大事なのが、この「助動詞の過去形が仮定法の目印」って部分になります。その重要性に関しては、「if節代用表現」というところで、より実感できると思います。

 

 

☆ まとめ ☆

 

・仮定法の目印=助動詞の過去形
・助動詞=気持ち
・仮定法には気持ちがこもる。
・仮定法の核心=「過去にズレる」