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【英語】〈as+原級+as〉の慣用表現を理解して覚える

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【0】動画で解説

【1】原級の慣用表現

〈as+原級+as 〉の慣用表現は、次の通り、たくさんあります。

1.not as[so] ~ as…: 「…ほど~ではない」
2.as~as possible:「できるだけ~」
3.as~as ever : 「あいかわらず~」
4.as~as ever lived: 「並外れた~」
5.as~as any : 「どれ[誰]にも劣らず~」
6.not so much A as B :「AよりむしろB」
7.not so much as ~: 「~さえしない」
8.as many as ~:「~もの」

上記の通りです。

〈as+原級+as 〉の2つ目のasが『≧』であることを理解しておけば、丸暗記は不要です。(詳しくはこちらの記事をご覧ください)

ひとつひとつ説明していきますね。

1.not as[so] ~ as…: 「…ほど~ではない」

Tom is not as tall as Nancy.
「トムはナンシーほど背が高くない」

〈as+原級+as 〉は『≧』」なので、〈not as[so] ~ as… 〉は『≧』を否定するわけですから『<』となります。だから、 「…ほど~ではない」という訳になるんです。

2.as~as possible[ S can ] : 「できるだけ~」

They saved as much money as possible.
「彼らはできるだけたくさんのお金をためた」

〈as+原級+as 〉は『≧』なので、そこを意識して訳すと…「彼らは可能な能力(popsible)と同じかそれ以上でたくさんのお金をためた」→「彼らはできるだけたくさんのお金をためた」という訳になります。

また、as~as possible=as~as S can です。
なので、例文は次のように書き換えれます。

They saved as much money as possible.

=They saved as much money as they could.

注意点は、savedが過去形なので、canの部分はcouldになります。

3.as~as ever: 「あいかわらず~」

He is as busy as ever .
「彼は相変わらず忙しい」

〈as+原級+as 〉は『≧』なので、そこを意識して訳すと…「彼は今まで(ever)と同じかそれ以上に忙しい」→「彼は相変わらず忙しい」になります。

4.as~as ever lived: 「並外れた~」

He is as great a teacher as ever lived.
「彼は並外れて偉大な先生だ」

〈as+原級+as 〉は『≧』なので、そこを意識して訳すと…「彼は今まで生きてきた中で同じかそれ以上に偉大な先生である」→「彼は並外れて偉大な先生だ」になります。

5.as~as any:「どれ[誰]にも劣らず~」

He is as honest as any student in the school.
「彼はその学校でどの生徒にも劣らず正直者だ」

〈as+原級+as 〉は『≧』なので、そこを意識して訳すと…「彼は学校のいかなる生徒と同じかそれ以上に正直者だ」→「彼はその学校でどの生徒にも劣らず正直者だ」になります。

6.not so much A as B: 「AよりむしろB」

He is not so much a poet as a novelist.
「彼は詩人というより小説家だ」

〈as+原級+as 〉は『≧』なので、〈not as[so] ~ as… 〉は『≧』を否定するわけですから『<』となります。よって、not so much A as Bは『A<B』ですよね。

また、not so much A as Bは、次のように書き換えることができます。

not so much A as B

=B rather than A
=more B than A
=less A than B

なので、例文もそれぞれ書き換えると…

He is not so much a poet as a novelist.

= He is a novelist rather than a poet.
= He is more a novelist than a poet.
= He is less a poet than a novelist.

特に、4つのうち、最初の2つは特に大切です。ポイントは、AとBが逆になることです。これも、「as asは『≧』」を使うともう間違えることはありません。A not so much as Bは『A<B』ですよね。そして、B rather than Aは『B>A』ですよね。

ちなみに、この熟語と間違えやすいのが、
not only A but also B = B as well as A「AだけでなくBも」です。これも「butのうしろのBが大切」と「as asは『≧』」 だから「Bのほうが大切」というふうに考えれば間違えませんよね。

改めて整理しますね。

・not so much A as B= B rather than A
「AよりむしろB」

・not only A but also B = B as well as A「AだけでなくBも」

7. not so much as ~: 「~さえしない」

He can not so much as write his own name.
「彼は自分の名前さえ書けない」

これは、丸暗記するしかありません。ここは、理屈をしっかりと説明するよりは覚えてしまったほうが早いです。

むしろ、次のポイントをしっかりと覚えてください。

『〜』の部分が“動詞の原形”です。

例文も動詞の原形writeですよね。

なぜ、そこまで注意するのかというと、次のような似た表現があるんですよね。

without so much as 〜ing:「〜さえしないで」

これは『〜ing』なんです。理由はwithoutが前置詞だからです。

He left without so much as saying goodbye.
「彼はさよならさえ言わず去った」

8.as many as ~:「~もの」

I have as many as 100 books.
「私は100冊もの本を持っている」

これをもし、”I have 100 books.”だけだと、この100冊が多いのか少ないのかわかりません。そこで、”I have as many as 100 books.”ということで、「100冊と同じくらい多くの本を持っている」→「私は100冊もの本を持っている」と表現できます。

また、この表現はas many as以外にも、次のように応用できます。

I got up as early as 7 o’clock.
「私は7時という早い時間に起きた」

I got up 7 o’clock.だけだと、7時が早いのか遅いのかわからないですよね。でも、I got up as early as 7 o’clock.にすることで、7時が早いんだなとわかります。

さらにもう一つ、例文。

A case of paper plates may cost as little as $ 8 .
(紙皿1箱はたった8ドルしかかからない場合がある)

パンダ先生
パンダ先生
このように、ただas many asをなんの理屈もつけずに覚えていると、こうやって少し変えられただけで対応できなくなるよ。熟語も理解して覚えていくことが大切だね。

【2】おわりに

以上、「〈as+原級+as 〉は『≧』」 を使うことで丸暗記から解放されたと思います。はっきり言って、比較を苦手にする人は多いです。理由は明らかで、「紛らわしい熟語が多いから」です。確かに、熟語は多いんです。
でも、逆に言えば、熟語さえ覚えてしまえば得点源になる分野と言えます。実は、チャンスな分野なんですよね。

英文法は、読解も含めて英語の学習の最も基本となります。

英文法の勉強で大切なことは、参考書を理屈抜きに丸暗記するのではなく、きちんと理解しながら、学んでいくことです。英文読解も結局のところ、問われるのは基本的な英文法の理解です。

ここまで読んで頂きありがとうございます。普段から予備校・ブログで「丸暗記英語からの脱却」をコンセプトに指導・発信しています。新しい情報に関してはTwitterで確認ができますので、鬼塚英介(@Englishpandaa)をフォローして確認してみてください。

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