丸暗記英語からの
脱却。
現役英語予備校講師ブログ
英語

基本動詞 “bring” の使い方徹底解説【句動詞の一覧も】

【0】動画でサクッと解説

【1】基本の意味「持ってくる」

“bring” の最も基本的な意味は「持ってくる」です。物理的に何かを他の場所から現在の場所に移動させることを表します。

Please bring the documents to my office.
(書類を私のオフィスに持ってきてください。)

この場合、物理的に書類がどこかからオフィスに移動することを意味しています。

【2】“bring” を使った重要な句動詞

“bring” は前置詞や副詞と組み合わせて句動詞を形成します。以下は覚えておきたい “bring” を使った句動詞です。

1. bring up

「話題に出す、育てる」

She brought up an interesting point during the meeting.
(彼女は会議中に興味深い点を持ち出した。)

He was brought up in a small town.
(彼は小さな町で育てられた。)

パンダ先生
パンダ先生
成り立ち: bring(持ってくる)+ up(上に) → 話題を持ち上げるイメージから、話題を持ち出すことや子供を育てることを表すよ。

2. bring about

「引き起こす」

The new policy brought about significant changes.
(新しい政策は大きな変化をもたらした。)

パンダ先生
パンダ先生
成り立ち: bring(持ってくる)+ about(周りに) → 何かをもたらすイメージで、出来事や変化を引き起こすことを表すよ。

3. bring in

「導入する」

They brought in new regulations to improve safety.
(安全性を高めるために新しい規則を導入した。)

パンダ先生
パンダ先生
成り立ち: bring(持ってくる)+ in(中に) → 外部から内部に何かを取り込むイメージで、新しい制度や考えを導入することを表すよ。

4. bring down

「倒す」

The scandal brought down the government.
(そのスキャンダルは政府を倒した。)

パンダ先生
パンダ先生
成り立ち: bring(持ってくる)+ down(下に) → 何かを高い場所から下に引きずり降ろすイメージで、権力や立場を失わせることを表すよ。

5. bring out

「引き出す、出版する」

The new product brought out the best in the team.
(新製品はチームのベストを引き出した。)

The company brought out a new version of the software.
(会社は新しいソフトウェアのバージョンを発売した。)

パンダ先生
パンダ先生
成り立ち: bring(持ってくる)+ out(外に) → 内にあるものを外に出すイメージで、潜在的な能力を引き出したり、製品を市場に出すことを表すよ。

6. bring forward

「前倒しする、提案する」

The meeting was brought forward to Tuesday.
(会議は火曜日に前倒しされた。)

She brought forward a new idea at the conference.
(彼女は会議で新しいアイデアを提案した。)

パンダ先生
パンダ先生
成り立ち: bring(持ってくる)+ forward(前に) → 時間を前倒ししたり、アイデアを前に出すイメージ。

7. bring on

「引き起こす」

Stress can bring on headaches.
(ストレスは頭痛を引き起こすことがある。)

パンダ先生
パンダ先生
成り立ち: bring(持ってくる)+ on(上に) → 何かを原因として、結果や症状を引き起こすイメージ。

8. bring back

「思い出させる」

This song brings back memories.
(この歌は思い出をよみがえらせる。)

パンダ先生
パンダ先生
成り立ち: bring(持ってくる)+ back(後ろに) → 過去のものを現在に持ち帰るイメージで、記憶を思い出させることを表すよ。

9. bring off

「成功させる」

He brought off a difficult negotiation.
(彼は難しい交渉を成功させた。)

パンダ先生
パンダ先生
成り立ち: bring(持ってくる)+ off(離れて) → 難しいことをやり遂げるイメージ。

10. bring to

「意識を取り戻させる」

The doctor brought the patient to after the operation.
(医者は手術後に患者を意識回復させた。)

パンダ先生
パンダ先生
成り立ち: bring(持ってくる)+ to(目標地点) → 意識や状態を元に戻すイメージ。

【3】おわりに

“bring” という一語に、これだけ多様な表現と意味があることに驚かれたかもしれません。
ですが、ここで大切なのは、それらを一つひとつ丸暗記することではありません。

意味の広がりや成り立ちを理解することで、自然と文脈に合った解釈ができるようになります。
「なぜこの表現では“bring”が使われているのか?」という視点を持ち、イメージで捉えることが、英語を使いこなす力に直結します。

英語は暗記するものではなく、理解して運用するもの。
“bring” の学習を通じて、その実感を深めていただけたなら幸いです。

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