【0】動画で解説
【1】前置詞inのコアイメージ
前置詞inのコアイメージは「ワクの中」です。
inのコアイメージ:「ワクの中」
このコアイメージから、次の5つの意味に派生していきます。
①ワクの中(場所/方向/着衣など)
↓
②状態
↓
③形式
↓
④時
↓
⑤範囲
①ワクの中
文字どおり、物理的に何かのなかにあるという意味から、“着衣”などを表します。
例 I live in Tokyo.
「私は東京に住んでいる」
東京というわくの中にいるイメージです。
ちなみに、I arrived at Tokyoa.では、東京を「点」と考えるので、at を使います。
例 The sun rises in the east.
「太陽は東から昇る」
「東から」だから、なんとなくfromを使いたくなります。でも、ネイティブの人は、方角を「大きな空間」として捉えているんです。その空間というわくの中から、昇ってくると考えるので、方角には「in」を使うんです。
例 She looks nice in the red dress.
「彼女は赤いドレスが似合う」
「服」という「わくの中」にすっぽりと入っているイメージです。
【英熟語一覧】
□be caught in∼ (災難など)に遭う
□be dressed in∼ ∼を着ている
□believe in∼ ∼の存在を信じる
□bring in∼ ∼をもたらす
□fill in∼ ∼に書き込む
□fit in∼ ∼に合う
□give in∼ ∼を提出する/∼に屈する
□hand in∼ ∼を提出する
□have∼in mind ∼を考えている
□have ~ in view ~を視野に入れている
□in front of∼ ∼の前に
□in hand 手中に
□in one’s neighborhood 近所に
□in one’s presence ∼の面前で
□in place of∼ ∼の代わりに
□in terms of∼ ∼の観点から
□in the direction of∼ ∼の方向に
□in the first place まず第一に
□in white 白い服を着て
□keep∼in mind ∼を心に留める
□participate in∼ ∼に参加する
□persist in~ ~に固執する
□put∼in order ∼を整頓する
□take in∼ ∼を取り入れる/理解する/だます
□take part in∼ ∼に参加する
□turn in∼ ∼を提出する
②包囲状態
時間や状態などの抽象的なものを枠としてとらえ、そのなかにあるという意味もあります。
例 He is in good health.
「彼は健康だ」
「健康というわくの中にすっぽりと入っている」→「健康の状態で」となりました。
【英熟語一覧】
□be absorbed in∼∼に夢中だ
□be in control of~ ~を支配している
□be in danger 危険である
□be in debt 借金している
□be in demand 需要がある
□be in difficulty 困難である
□be in good health 健康である
□be in love with~ ~と恋している
□be in need of~ ~を必要としている
□be in order きちんとしている
□be in pain 苦しんでいる
□be in sight 見えている
□be in use 使用されている
□be in vain 無駄になる
□be involved in~ ~に関係している
□be lost in∼ ∼に夢中だ
□end in∼ ∼という結果になる
□engage in∼ ∼に従事する
□in a hurry急いで
□in anger怒って
□in charge of∼ ∼を任されて
□in danger of∼ ∼の危険があって
□in despair 絶望して
□in favor of∼ ∼に賛成して
□in harmony with∼ ∼と調和して
□in haste急いで
□in honor of∼ ∼に敬意を表して
□in love with∼ ∼に恋している
□in need of∼ ∼を必要として
□in trouble 困って
□in public 公然と
□in use 使われている
□in vain 無駄に
□indulge in~ ~にふける
□keep in contact with~ ~と連絡を取り合う
□keep in touch with~ ~と連絡を取り合う
□result in∼ ∼の結果になる
③形式
「ワクの中」が派生して、inは「形式(〜という形で」という意味になりました。
例 wait in a line
「一列になって待つ」
「一列の中で待つ」→「一列の形式で」と考えることができます。
【英熟語一覧】
□in a manner ある方法で
□in a row 一列に、連続で
□in a senseある意味では
□in a way ある方法で
□in a word つまり
□in advance 前もって
□in common 共通に
□in detail 詳細に
□in other words 言い換えれば
□in person自分で
□in short 要するに
□in turn交代で
④時
inには「時の包囲」の意味もあります。
例 in the morning
「午前に」
わかりにくいのが「~後に;~経つと」という“経過時間”を表す用法で、inのイメージと合いません。
経過時間の枠のなかを表すwithin「~以内に」という前置詞があるので、これとのすみ分けで、inは枠の端[最後]を表していると理解しましょう。
・I’ll be back in ten minutes.
「10分後に戻ります」
・I’ll be back within ten minutes.
「10分以内に戻ります」
□in any case いずれにせよ
□in case of∼ ∼の場合
□in ~ing ∼するときに
□in no time すぐに
□in the end ついに
□in the past かつては
□in those days その当時
□in time 間に合って
⑤範囲
枠で囲むイメージから、他と区別する“限定”のイメージも生じます。
例 I am inferior to him in intelligence.
「知性では彼に劣っている」
あくまで「知性というワクの中」では、劣っているだけです。もしかしたら「運動というワクの中」では、優っているかもしれません。
【英熟語一覧】
□be abundant in~ ~が豊富である
□be engaged in∼ ∼に従事している
□be interested in∼ ∼に興味がある
□be lacking in∼ ∼に欠けている
□be poor in∼ ∼に乏しい
□be rich in∼ ∼が豊富だ
□be wanting in∼ ∼に欠けている
□believe in∼ ∼を信じる
□consist in∼ ∼に存在する
□deal in∼ ∼を扱う
□fail in∼ ∼に失敗する
□have A in common Aを共有する
□have difficulty in∼∼に苦労している
□have faith in∼ ∼を信頼する
□in a respect ある点において
□in a way ある点においては
□in all 全部で
□in any case とにかく
□in charge of∼ ∼担当の
□in common 共通して
□in effect 事実上
□in fact 実際は
□in general 一般に
□in itself それ自体は
□in one s opinion ∼の考えでは
□in particular 特に
□in practice 実際は
□in public 人前で
□in terms of∼ ∼の見地から
□in that SV SVという点において
□in the long run 長い目で見れば
□lack in∼ ∼が欠けている
□lie in∼ ∼に存在する
□major in∼ ∼を専攻する
□play a part in∼ ∼で役割を果たす
□set in 始まる
□specialize in∼ ∼を専攻する
□succeed in∼ ∼に成功する
□take one’s time in ~ing ∼をゆっくりやる
□take pleasure in∼ ∼を楽しむ
□take pride in∼ ∼を誇りに思う
⑥その他
【英熟語一覧】
□in addition to∼ ∼に加えて
□in comparison with[to]∼ ∼と比べて
□in contrast with[to]∼ ∼と対照的に
□in person 本人自ら
□in pursuit of∼ ∼を追って
□in relation to∼ ∼に関連して
□in return for∼ ∼のお返しに
□in search of∼ ∼を捜して
□in the face of∼ ∼に直面して
□in token of∼ ∼のしるしに
【2】さいごに
以上、inの核心「ワクの中」から5つの意味に派生していく様子を見ていきました。前置詞を苦手にしている人は多いです。それもそのはず。こういう人は、前置詞の複数の意味を全く関連なく丸暗記しようとしています。でも、それは非効率です。今回紹介してきたように、前置詞は1つの核心から考えることができます。その核心から意味が派生しているだけです。こうやって理屈から理解していけば、もっと効率よく覚えれるし、応用も効きます。なによりも楽しいです。
では、ここでおしまいにします。
(`・ω・´)ゞ
ここまでご精読頂きありがとうございます。普段から予備校・ブログで「丸暗記英語からの脱却」をコンセプトに指導・発信しています。新しい情報に関してはTwitterで確認ができますので、鬼塚英介(@Englishpandaa)をフォローして確認してみてください。
また、TOEIC学習法の無料メルマガも開始しました。ぜひ、間違えた方向に学習して時間とエネルギーを無駄にしたくない人は、ぜひご登録ください。