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【句動詞】V+A+of+Bの意味を抽象化する【必殺技】

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【0】動画で解説

【1】V+A+of+Bの意味は?

V+A+of+Bは、次の意味に抽象化できます。

[V+A+of+B]

1.ask A of B 型(AをBに求める)

2.tell A of B 型(AにBを伝える)

3.rob A of B 型(AからBを奪う)

上記のとおり。

パンダ先生
パンダ先生
ofのコアイメージは「分離」です。

では、ひとつひとつ具体例を見ながら、解説していきましょう。

【2】ask A of B 型(AをBに求める)

ask A of B 型(BにAを求める)になるのは、次のとおり。

□ask A of B(AをBに求める)
□beg A of B(AをBに懇願する)
□demand A of B(AをBに要求する)
□expect A of B(AをBに期待する)
□require A of B(AをBに要求する)

パンダ先生
パンダ先生
BからAが分離される(生み出される)ことを求めるってイメージだね。

では、例文で確認しましょう。

□ask A of B(AをBに求める)

I asked a favor of him.
(私は彼にお願いした)

パンダ先生
パンダ先生
彼から親切な行為(favor)が分離される(of)のを頼んだ(ask)イメージだね。

□beg A of B(AをBに懇願する)

I begged forgiveness of him.
(私は彼に許しを求めた)

パンダ先生
パンダ先生
彼(him)から許し(forgiveness)が分離される(of)のを求めたイメージだね。

□demand A of B(AをBに要求する)

He demanded an apology of the company.
(彼は会社に謝罪を要求した)

パンダ先生
パンダ先生
会社(company)から謝罪(apology)が分離される(of)のを要求する(demand)イメージだね。ちなみに、demand A from Bと同意。fromは「起点」を表す「左向きの矢印(←)」なので、「要求する“apology←company“」です。

□expect A of B(AをBに期待する)

You’re expecting too much of me.
(私に多くを期待し過ぎだよ)

パンダ先生
パンダ先生
私(me)から多く(too much)が分離される(生み出される)のを期待している(expecting)イメージだね。demandと同様に、expect A from Bっていう表現もあるよ。

□require A of B(AをBに要求する)

Courage is required of you.
(勇気があなたに求められている)

パンダ先生
パンダ先生
例文は受動態だけど、受動態を見たら能動態をイメージ(SをOへ)。するとrequire courage of you.だと気づく。あなた(you)から勇気(courage)が生み出される(of)のを要求している(require)イメージだね。

【3】tell A of B 型(AにBを伝える)

tell A of B 型(AにBを伝える)になるのは、次のとおり。

□assure A of B(AにBを保証する)
□convince A of B(AにBを確信させる)
□inform A of B(AにBを知らせる)
□notify A of B(AにBを知らせる)
□persuade A of B(AにBを納得させる)
□remind A of B(AにBを思い出させる)
□satisfy A of B (AにBを納得させる)
□tell A of B(AにBを語る)
□warn A of B(AにBを警告する)

パンダ先生
パンダ先生
ofのコアは「分離」であり、その分離されたもの同士は元々はひとつだったので「関連」があるよねってことで、「〜に関して」って訳せる関連のofが出てきたよ。だから、tell A of Bは「 AにBに関して語る」→「AにBを語る」になる。

では、例文でそれぞれ確認していきましょう。

□assure A of B(AにBを保証する)

We assure you of our support.
(我々の支援を保証します)

パンダ先生
パンダ先生
sure(確実な)が隠れているね。

□convince A of B(AにBを確信させる)

I convinced her of my innocence.
(彼女に私の無実を確信させた)

パンダ先生
パンダ先生
ちなみに、convinceはvictory(勝利)と同語源。確信させたってことは、ある意味、勝利と言えるからね。

□inform A of B(AにBを知らせる)

He informed me of his schedule.
(彼は私に彼の予定を知らせた)

パンダ先生
パンダ先生
inform(知らせる)はinformation(情報)と関係があるよ。「情報」→「報告するもの」→「知らせる」って感じだね。

□notify A of B(AにBを知らせる)

He notified me of this problem.
(彼は私にこの問題を知らせた)

パンダ先生
パンダ先生
noticeとスペルが似ているけど、noticeは「気がつく」でnotifyは「知らせる(気づかせる)」。また、noticeは名詞で「通知」だよ。

□persuade A of B(AにBを納得させる)

He persuaded me of how furious she was.
(彼は彼女がどれほど激怒しているかを私に説得した)

パンダ先生
パンダ先生
persuadeには、perfect(完全に)が隠れているよ。だから完全に腑に落ちさせるイメージだね。

□remind A of B(AにBを思い出させる)

This picture reminds me of my childhood.
(この写真は幼少期を思い出させる)

パンダ先生
パンダ先生
「再び(re)心へ(mind)」→「思い出させる」だよ。

【思い出す】remember /recall /recollect / remindの違い【0】動画で解説 https://youtu.be/wj5Ww9I0Bb8 【1】remember /recall /recolle...

□satisfy A of B (AにBを納得させる)

I satisfied him of my innocence.
(私は彼に私の無実を納得させた)

パンダ先生
パンダ先生
satisfyは「満足させる」の意味が一般的だよね。イメージとしては、「無実に関して彼を満足させる」→「彼に無実を納得させる」ってなるよ。

□tell A of B(AにBを語る)

He told me of her death.
(彼は私に彼女の死について話した)

パンダ先生
パンダ先生
He told me her death.だと「彼女が死んだ」と伝え、He told me of her death.彼女の死の真相について伝えるイメージ。ofの「〜に関して」は「死を伝える」だけじゃなくて、その背景も話すイメージがあるよね。

□warn A of B(AにBを警告する)

We warned him of the danger.
(私たちは彼に危険を知らせた)

パンダ先生
パンダ先生
warning(警告)はカタカナでも聞いたりするよね。

パンダ先生
パンダ先生
今回は、それぞれ個別に意味を解説していますが、あくまで、“V+ A+of+B“の型をしていると「 AにBを伝える」って意味に抽象化できるってことを忘れずにしましょう。これを意識するだけで覚えやすくなるし、未知の動詞の意味を推測することだって可能です。

【4】rob A of B 型(AからBを奪う)

rob A of B 型(AからBを奪う)になるのは、次のとおり。

□clear A of B(AからBを片づける)
□cure A of B(AのBを治療する)
□deprive A of B(AからBを奪う)
□empty A of B(Bを抜いてAを空にする)
□relieve A of B(AからBを解放する)
□rid A of B(AからBを取り除く)
□rob A of B(AからBを奪う)
□strip A of B(AからBをはぎ取る)

パンダ先生
パンダ先生
これはofの「分離」のイメージそのままだね。 「AからBが分離させる」→「 AからBを奪う」だよ。

では、例文でそれぞれ確認していきましょう。

□clear A of B(AからBを片づける)

We cleared the yard of leaves.
(私たちは庭から葉っぱを片づけた)

パンダ先生
パンダ先生
これは奪うは奪うでもプラスのイメージだね。

□cure A of B( AのBを治療する)

The doctor cured him of his cancer.
(その医者は彼の癌を治療した)

パンダ先生
パンダ先生
「彼から癌を奪った」→「癌を治療した」ってなるよね。これもプラスのイメージで使われる「奪う」だね。

□deprive A of B(AからBを奪う)

He deprived her of her wallet.
(彼は彼女の財布を奪った)

パンダ先生
パンダ先生
「財布を奪った」なのに目的語にherという「人」が来ることに注意しよう。受験英語だと整序問題で頻出するよ。

□empty A of B(Bを抜いてAを空にする)

She emptied the bottle of the water.
(彼女は水を抜いて瓶を空にした)

□relieve A of B(AからBを解放する)

She relieved me of my anxiety.
(彼女は私の心配を解放してくれた)

パンダ先生
パンダ先生
野球の「リリーフ」は先発ピッチャーを救済するポジションだよ。これもプラスのイメージで使われる単語だね。

□rid A of B(AからBを取り除く)

He rid the house of mice.
(彼は家からネズミを取り除いた)

パンダ先生
パンダ先生
ちなみに、get rid of〜(〜を取り除く)って熟語はよく使われるよ。成り立ちはrid A of B(A からBを取り除く)→A is rid of B(AはBを取り除かれる)→A get rid of B(AはBを取り除かれた状態になる=取り除く)だよ。ちょっと難しいね。

□rob A of B(AからBを奪う)

He robbed her of her bag.
(彼は彼女から鞄を奪った)

パンダ先生
パンダ先生
実はrobとバスローブ(bathrobe)は同語源。robは「身ぐるみをはがす」というのが本来の意味なので、目的語に「人」が来るんだよ。

Twitterで問題を出してみたら・・・

robとstealの違いは?【0】動画で解説 https://youtu.be/5a8-3_cK47U 【1】robとstealの違い 結論から言うと、次...

□strip A of B(AからBをはぎ取る)

He stripped the tree of its bark.
(彼は木の皮をはいだ)

【5】☆ まとめ ☆

[V+A+of+B]

1.ask A of B 型(AをBに求める)

2.tell A of B 型(AにBを伝える)

3.rob A of B 型(AからBを奪う)

このように、動詞の意味は型によって抽象化することができます。今回紹介したのは第3文型であり、原則、第3文型の動詞の意味は単語力勝負だと思われがちです。でも、後ろにくる前置詞によって、意味を抽象化できるのです。

闇雲に学習しても効果は薄いです。それよりも、正しい方向で適切な努力をすることが大切です。「習うより慣れろ」ではなく「習ってから慣れよ」でいきましょう。

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