Contents
【0】動画で解説
【1】比較級の比較対象
1-1.ポイント
結論から言うと、「比較対象は文法上・意味上同類」である必要があります。
比較対象は文法上・意味上同類
なぜならば、同類じゃないと比較のしようがないからです。
論より証拠、例文で確認しましょう。
1-2.例文
× The population of Tokyo is larger than Osaka.
(東京の人口は大阪より多い)
上記の英文は間違いです。日本語と英語を比べると良さそうですが、比較対象を見てください。「東京の人口」と「大阪」を比べてしまっていますよね。これは、同類とは言えませんよね。正しい英文は次の通りです。
The population of Tokyo is larger than that of Osaka.
(東京の人口は大阪より多い)
thatはthe populationを指しています。このように、日本語と英語のギャップは試験でも問われやすいので注意です。
1-3.複数の例文
例文を複数見ることで、「比較対象は同類」ってことに慣れていきましょう。
My house is larger than yours.
(私の家はあなたの家よりも大きい)
He can run faster than I.
(彼は私よりも早く走れる)
Nancy is as beautiful as my sister.
(ナンシーは私の姉と同じぐらい美しい)
このように、比較級に限らず、as〜as…の場合も、比較対象は同類です。
1-4.Twitterで問題を出してみたところ…
https://twitter.com/englishpandaa/status/1453852609811390475?s=21
【2】発展の話
ここからは、発展の話なので、余裕がある方のみご覧ください。
2-1.than me でも良い?
次の例文を見てください。
He is taller than me.
(彼は私よりも背が高い)
比較対象がズレちゃっていますよね。「He(主格)」と「me(目的格)」だと文法的に同類とは言えませんよね。よって、本来は次のように書くのが正しいです。
He is taller than I.
(彼は私よりも背が高い)
ただし、実際の英文だと、than meをよく見かけるんですよね。もちろん、文法的には間違いなので、正しく覚えておくのをお勧めします。
ちなみに、thanは接続詞なので、thanの後は完全文である必要があるので、本来は次のような感じです。
He is taller than I (am tall).
でも、「比較対象は、ひとつだけ逆で他は全て同じ」っていう性質があるので、同じところはよく省略されるんです。こういう意味でも、than Iじゃないといけない理由が分かると思います。
2-2.than Iとthan meで意味が大きく変わる
2-1では、よくthan meが使われてしまうって話をしましたが、次のような場合は、必ず正確に書く必要があります。
He loves her than I.
(彼は私よりも彼女のことを愛してる)
He loves her than me.
(彼は私のことよりも彼女のことを愛している)
かなり変わりますよね。省略されている部分を補ってわかりやすくしますね。
He loves her than I ( love her).
(彼は私よりも彼女のことを愛してる)
He loves her than ( he loves ) me.
(彼は私のことよりも彼女のことを愛している)
上記のとおり。かなり違いますよね。そういうわけで、いずれにせよ、少なくとも自分で英語を書くときは、しっかりと文法的に正しい英文を書くべきだと思います。
2-3.more+原級+than+原級:…よりむしろ〜
これは熟語です。比較対象は「原級」と「原級」です。例文を見てみましょう。
She is more pretty than beautiful.
(彼女は美人と言うよりかわいい)
比較対象はbeautifulとsheではなくて、beautifulとprettyになります。
2-4.ラテン比較級
比較級では、thanを使うのが一般的ですが、中にはthanではなくtoを使う比較級があります。この場合、例外的に、比較対象を同類にすることはできないです。
He is junior to me.
(彼は私よりも年下である)
上記のように、「He(主格)」と「me(目的格)」が比較されています。なぜ、このようになるのかというと、toは前置詞なので、後ろには目的格がくる必要があるからです。
【3】まとめ
・比較対象は文法上・意味上同類
・more+原級+than+原級:…よりむしろ〜
ここまで読んで頂きありがとうございます。普段から予備校・ブログで「丸暗記英語からの脱却」をコンセプトに指導・発信しています。新しい情報に関してはTwitterで確認ができますので、鬼塚英介(@Englishpandaa)をフォローして確認してみてください。
また、TOEIC学習法の無料メルマガも開始しました。ぜひ、間違えた方向に学習して時間とエネルギーを無駄にしたくない人は、ぜひご登録ください。