【0】動画で解説
【1】2つの省略構文
省略構文は大きく次の2つがあります。
・同形反復による省略
・接続詞の中のSVの省略
上記のとおりです。
ひとつひとつ解説していきますね。
・同形反復による省略
同形反復による省略は、同じ語句が反復されるので省略しようというものです。
論より証拠ということで、例文で確認していきましょう。
例 I like dogs, and my brother (likes) cats.
「私は犬が好きで、兄は猫が好きです」
andをつないで、like を動詞にしてSVOが反復されていますよね。このような同形反復が起きているので、2回目のlikeが省略されています。
さらに例を挙げていきましょう。
例 Tom said he studied yesterday, but (he did) actually not (study yesterday).
「トムは昨日勉強したと言ったが、実際はしていなかった」
例 We don’t want to believe, but we have to (believe).
「信じたくはないが、信じなければいけない」
これは代不定詞と言われていますが、要するに同形反復です。わざわざ区別する必要はないかなと思います。
例 He told Tom to come at eight and Nancy (to come) at eleven.
「彼はトムには8時に、ナンシーには11時に来るように言った」
例 I prefer white wine to red ( wine ).
「私は赤ワインよりも白ワインのほうが好きです」
例 Tom opened the door though I told him not to( open the door)
「私は開けるなといったのに、トムはそのドアを開けた」
このように同じ形が反復された時に、同じ語句が省略されます。
なので、読解においては、次のように考えることが大切です。
うん?構文的に何か省略されている?
↓
同じ形を探しに行く
このような考え方が大切です。
なぜここまで言うのかというと、日本語とのギャップがあるからです。
日本語の場合は、「空気的にわかるよね」って時に省略されます。ある意味、ルール無用で、省略されるのです。一方で、英語の場合には省略される場合にはきちんとしたルールがあるわけです。
・日本語→ルール無用で省略される
・英語→ルールに従って省略される
なぜ、このようなギャップが生じるのか?
英語は色々な民族の人が使ってきた言語なので、空気を読むという発想がないからです。「なんとなくわかるよね?」っていうのが無理なんです。だから、きちんとしたルールが必要なのです。
まぁ、正直言って、きちんとしたルールがあるので、ある意味、日本語よりも英語の方がわかりやすいです。
繰り返しになりますが、間違えても省略されているものがなんだろう?と考えないでください。ただただ、同じ形を探しにいくだけです。
・接続詞の中のSVの省略
主語が全体の主語と同じで、be動詞の場合に省略がおきます。
[接続詞の中の SVの省略の条件]
① 主語が全体の主語と一致
② 動詞がbe動詞
例文で確認していきましょう。
例 When ( he was ) young, he was weak.
「若い時は、彼は体が弱かった」
when節の中の主語(he)と全体の主語(he)が同じで、動詞がbe動詞(was)ですよね。なので、省略可能です。
他にも例を挙げていきましょう。
例 While (I was) talking with her, I was so nervous.
「彼女と話している間、私はとても緊張していた」
例 Nancy doesn’t speak unless ( she is ) spoken to.
「ナンシーは話しかけられない限り、話さない」
例 She acted as (she was)requested.
「彼女は求められたように行動した」
このように、接続詞の中の SVが省略されます。
読解において、接続詞の中の SVが省略されているなと気付いたら、 SVを補うことで気づくことが多いです。なので、まずは SVを補ってみると良いです。
【2】おわりに
以上、省略構文(同形反復/接続詞の中のSVの省略)について説明していきました。他にも、次のような省略がありますので、ご参照ください。
【省略構文のまとめ】
・同形反復による省略
・接続詞の中のSVの省略(全体の主語と同じ/be 動詞)
・日本語→ルール無用で省略される
・英語→ルールに従って省略される
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