Contents
【0】動画で解説
【1】主語と動詞の一致の出題パターン
ポイントは主語に合わせて、どう動詞を変形させていくか?って話です。
論より証拠ということで、クイズで確認しましょう。
[クイズ]
He as well as I ( ) invited to the party.
①is ②am ③are
「私だけでなく彼もパーティーに招待されている」
答えは…①isです。
より詳しい解説は後ほどしていきますが、主語をHeに合わせて、動詞をisにするんです。
このように主語をどれに合わせていくかを考えるのが、「主語と動詞の一致」です。
最初に、これから説明してパターンを紹介します。
① 集合名詞との一致
② 複数形の名詞との一致
③ 部分を表す主語との一致
④ both A and Bなどとの一致
全部で、この4つについて、1つ1つ説明していきますね。
【2】集合名詞との一致
集合名詞は大きく次の2つに分かれます。
・単数名詞と複数名詞の両方で扱われる集合名詞
・常に複数名詞として扱われる集合名詞
少しややこしいですが、解説していきますね。
・単数名詞と複数名詞の両方で扱われる集合名詞
これには、例えば次のような名詞があります。
family(家族)
team(チーム)
class(クラス)
audience(聴衆)
committee(委員会)
company(会社)
staff(職員)
crew(乗組員)…など。
これらの名詞は、1つのまとまりとして考えた場合は、単数扱いです。一方で、個々の要素に注目した場合は、複数扱いです。
・1つのまとまり→単数
・個々の要素に注目→複数
論より証拠ということで、具体例で確認していきましょう。
(a) His family is large.
「彼の家族は大家族です」
(b)His family are well.
「彼の家族は元気です」
(a)の方は、家族という1つのまとまりで考えていますよね。だから、単数扱いです。
一方で、(b)の方は、家族のメンバーそれぞれの要素に注目していますよね。よって、複数扱いなんです。
このように、同じfamilyという英単語でも、時と場合によって、単数か複数かが変わってくる名詞があるんです。
・常に複数名詞として扱われる集合名詞
例えば、次のようなものがあります。
police、people、cattle
これらは、常に複数名詞扱いです。
例 The police were called.
「警察は呼ばれた」
例 People say that he is honest.
「人々は彼は正直だと言っている」
例 The cattle are grazing in the pasture.
「牛が牧場で草を食べている」
【3】複数形の名詞との一致
主に次の3つのパターンに分かれます。
・学問を表す名詞
・国名/団体を表す名詞
・時間/距離/金額
上記は、一見すると複数っぽく見えますが、単数扱いしていきます。
1つ1つ確認していきましょう。
・学問を表す名詞
例えば、次のようなものです。
・mathematics(数学)
・economics(経済学)
・statistics(統計学)
・physics(物理学)
…など。
どれも、さいごに「s」がついていて、複数形っぽく見えますが単数扱いです。
例 Mathematics is the subject which I like best.
「数学はわたしが一番好きな教科だ」
・国名/団体を表す名詞
例えば、次のような名詞です。
・the United States (アメリカ合衆国)
・ the United Nations (国際連合)
・the Times (タイムズ紙)
例 The United States of America does not have a long history.
「アメリカ合衆国は長い歴史を持っていない」
アメリカはいくつもの州が集まって、1つの国として考えますよね。だから単数扱いなんです。
・時間/距離/金額
時間や距離や金額は、単数扱いです。
例 30 years is too long a time to wait.
「30年は待つには長すぎる時間です」
例 100 miles is a long way to run.
「100マイルは走るには長い道のりです」
これらは、それで1つのかたまりとして考えるので、単数扱いになります。
ただし、ひとつだけ例外があって、それは次のような表現です。
例 10 years have passed since I came to here.
「ここに来てから10年が過ぎた」
※1年が過ぎ、また1年が過ぎ、結果として10年になったわけですから、最初から10年を1つのまとまった時間として考えてはいません。結局足し算していって10年になったということでしょう。従って、足し算ですので複数扱いになります。
【4】部分を表す主語
most of A「Aのほとんど」の場合は、ofの後ろの名詞によって、単数複数が変わります。つまり、次の通りです。
・most of + 単数名詞→単数扱い
・most of + 複数名詞→複数扱い
ざっくり言っちゃうと、近い方に合わせるって感じですね。
例 Most of the students are good at swimming.
「生徒のほとんどが泳ぐのが得意だ」
例 Two thirds of the total floor of the building is already occupied.
「そのビルのフロアの3分の2はすでに埋まっている」
mostの他にも、次のようなパターンがあります。
・all of A「Aのすべて」
・half of A「Aの半分」
・two-thirds of A「Aの3分の2」
・some of A「Aのいくつか」
・part of A「Aの部分」
・the rest of A「Aの残り」
どれも部分を表す主語になっていますね。こういう場合は、Aに合わせて単数か複数扱いか決まるんです。
【5】both A and Bなどとの一致
ここが、「主語と動詞の一致」のメインの部分です。結論からいきましょう。
・both A and B:複数扱い
・either A or B:B
・neither A nor B:B
・not A but B:B
・not only A but also B:B
・B as well as A:B
上記の通りです。例文で確認していきましょう。
・both A and B
「both A and B」においては、複数扱いになります。
例 Both Tom and Nancy are my students.
「トムとナンシー、両方とも私の生徒だ」
これは、複数扱いになるのは大丈夫ですね。
・either A or B
「either A or B」においては、Bに合わせます。
例 Either Tom or you have to finish the job.
「Tomかあなたのどちらかが、その仕事を終わらせないといけない」
英語には「エンドフォーカス」というものがあります。後ろのほうが強調されるんです。だから、「either A or B」において、「B」が強調されて、「B」に動詞を合わせます。
・neither A nor B
「neither A nor B」は「B」に合わせます。
例 Neither you nor he has to do it.
「あなたも彼もどちらも、それをしなくて良い」
これは、「either A or B」と同じ理由で、「B」が強調されるからです。
・not A but B
「not A but B」では、「B」に合わせます。
例 Not you but he has to do it.
「あなたではなく彼が、それをしなければいけない」
「not A but B」では「B」に合わせる理由は、「 B」のほうが強調されるからです。普通、「butの後ろ」のほうが強調されますよね。
・not only A but also B
「not only A but also B」では、「B」に合わせます。
例 Not only you but also he has to do it.
「あなたではなく彼が、それをしなければいけない」
これも「not A but B」と同じで、「B」が強調されるからです。ちなみに、「AだけでなくBも」って訳すから「複数扱い」の気がしますが、違います。
・B as well as A
「B as well as A 」では、「B」に合わせます。
例 He as well as you has to do it.
「あなただけで彼も、それをしなければいけない」
「not only A but also B =B as well as A」なので、「B」に合わせます。
少し詳しい話をすると、「as〜as…」は「…と同じくらい〜」って訳すから「=」だと思いがちです。多くの人がそう考えています。
でも、違うんです。実は「≧」なんです。だから、「B」の方が強調されるんです。こうやって理屈がわかっていると間違いませんよね。
・Twitterで問題を出してみたところ...
レベル3の問題(5段階)
He as well as I ( ) invited to the party.
— 鬼塚英介@(英語講師) (@Englishpandaa) March 11, 2021
【6】まとめ
以上、「主語と動詞の一致」について、話をしていきました。
基本的には、個別に説明していきましたが、単数か複数かは、しっかりと思考を働かせれば理解できると思います。それを説明していきました。
こうやって、全部を丸暗記するのではなく、1つ1つ理屈を理解して覚えることが大切だと思います。
今後も、「丸暗記英語からの脱却」をコンセプトに、勉強・発信し続けていきます。
ここまでご精読頂きありがとうございます。普段から予備校・ブログで「丸暗記英語からの脱却」をコンセプトに指導・発信しています。新しい情報に関してはTwitterで確認ができますので、鬼塚英介(@Englishpandaa)をフォローして確認してみてください。
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