丸暗記英語からの
脱却。
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仮定法未来も丸暗記不要!

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【0】動画で解説

 

結論からいきましょう。

 

☆ポイント☆
If節は〈should〉と〈were to〉の2パターン。
〈should〉の場合は主節が〈命令文〉、〈助動詞〉、〈助動詞過去形〉の3パターン。
〈were to〉の場合は、〈助動詞過去形〉の1パターンのみ。

 

 

複雑ですね。
例文で確認していきましょう。

 

 

【1】If節が〈were to〉の場合

 

例 If she were to know that, she would get angry.
「仮に彼女がそれを知ったら、彼女は怒るだろう。」

 

〈If+S+were to〜,S+助動詞過去形+原形…〉です。
If節が〈were to〉の場合は、この1パターンのみです。

 

 

【2】If節が〈should〉の場合

 

こちらは主節が命令文、助動詞、助動詞過去形の3パターンあります。

 

[命令文]
例 If anyone should call, let me know.
「だれか電話をしてきたら教えてください」

 

[will]
例 If I should live to be a hundred, I will never understand Picasso.
「万一100歳まで生きても、私はピカソを理解できないだろう」

 

[would]
例 If you should fail, your parents would be disappointed.
「万一君が失敗したら、ご両親は失望するだろう」

 

この中で、もっとも頻出するのは、[命令文]のパターンです。

8割は命令文と考えていいです。

 

 

【3】仮定法未来の違和感

 

ところで、仮定法未来のところで、なんか違和感を感じる部分がありませんか?
どうでしょうか?
「えっ!仮定法なのに???」みたいな。

 

そうです!

仮定法って「時制が1つ過去にズレる」というのが核心でしたよね。

(詳しくは︎  仮定法の公式は丸暗記不要!【丸暗記英語からの脱却】  )

 

にもかかわらず、[命令文][助動詞]って時制が過去にズレていませんよね。

 

これってなんでだと思いますか?

今まで説明してきた仮定法過去や仮定法過去完了では、必ず時制が1つ過去にズレていました。
にもかかわらず仮定法未来では時制が過去にズレていない場合があるのです。

 

そもそも、仮定法未来だけ公式のパターンが多くありませんか?
仮定法過去や仮定法過去完了はそれぞれ1パターンしかありませんでしたよね。

さて、どうでしょうか?
では、そもそも答えを発表しましょう!

 

『あり得なくはないから』

 

そうなんです!
あり得なくはないんです。
万が一があるかもしれません。未来のことはわからないのです。

 

例えば、「昨日、日本が沈没していたらどうする?」って言ったら、絶対にあり得ませんよね。
今日本にいるので。
だから過去に対しての妄想は絶対違うと言い切れます。

 

同じように「今、日本が沈没していたらどうする?」って言ったら、絶対にあり得ませんよね。
今日本にいるので。
だから現在に対しての妄想は絶対違うと言い切れます。

 

でも、未来に対してはどうでしょうか?
例えば、「明日、日本が沈没したらどうする?」みたいに。

でも、万が一があるかもしれません。

0.00000001%の確率であるかもしれませんよね。

よって、こういう場合に時制が過去にズレない場合が出てくるのです。

仮定法で過去にズレるのは、「あり得ない感を明示するため」でしたね。

(※詳しくは 仮定法で過去にズレる理由とは?【高校英語文法】)

でも、これあり得ちゃうかも?って時には、過去にズラさないのです。

 

だから、shouldの場合は、「万が一〜」って訳が充てがわれているのです。
「もしかしたら…」があるのです。

また、そんなわけで、あり得る感のパーセンテージ的に、さまざまなバリエーションが必要になってくるわけです。

 

 

【4】〈were to 〉はなぜ1パターンのみ?

 

ところで、if節が〈were to 〉の場合は、なぜ「助動詞過去形」の1パターンのみなのでしょうか?

 

if節が〈should〉の場合は、「命令文」「助動詞」「助動詞過去形」の3パターンありますよね。
でも、〈were to〉は1パターンのみです。

 

実は、〈were to 〉は、実現可能性をわきに置いた、完全仮定の話だからなんです。
完全仮定だから「助動詞過去形」の1パターンのみなんです。

 

よく教科書的な説明だと、絶対にあり得ない時に、〈were to 〉を使うと教わるのですが、それは嘘です。
あり得る・あり得ないは関係ありません。
完全仮定の話の時に使うのです。

 

例えば…

「もし宝くじが当たったら、何をしたいですか?」

 

みたいな場合に、were to が使われます。
これって絶対ありえない話じゃありませんよね。

あり得る・あり得ないをとりあえず置いといてって話なんです。

 

以上、このように完全仮定の話だから、〈were to 〉は、「would」の1パターンしかないのです。

Twitterで問題を出してみたら・・・

パンダ先生
パンダ先生
かなり正答率は低めでした。

☆ まとめ ☆

 

・If節は〈should〉と〈were to〉の2パターン。
〈should〉の場合は主節が〈命令文〉、〈助動詞〉、〈助動詞過去形〉の3パターン。
〈were to〉の場合は、〈助動詞過去形〉の1パターンのみ。
・未来はあり得なくはないから、様々なバリエーションがある。
・〈were to 〉は完全仮定の話だから「助動詞過去形」の1パターンのみ