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【0】動画で解説
【1】with+OCの現在分詞vs過去分詞
付帯状況のwithは、with+OCの形をとります。そして、このCの位置には、現在分詞/過去分詞を置くことができます。この使い分けは次のとおりです。
・OとCの関係が能動→現在分詞
・OとCの関係が受動→過去分詞
上記の通りです。
それぞれ、例文で確認していきましょう。
・OとCの関係が能動→現在分詞
She ran with her hair waving.
「彼女は髪をなびかせながら走った」
→ O(彼女の髪)=C(なびく)
・OとCの関係が受動→過去分詞
He sat with his arms folded.
「彼は腕を組みながら座っていた」
→O(彼の腕)=C(組まれる)
Twitterで問題を出してみたら・・・
レベル3の問題(5段階)
He sat with his eyes ( ).
— 鬼塚英介@(英語講師) (@Englishpandaa) March 6, 2021
【2】with+OCの深い話
ここから話を深掘りしていきます。
先ほどの “with his arms folded“ のところで「腕を組む」だから「能動」の関係だと思った人がいるかもしれません。そこでプラスアルファで次のように考えると解決します。
・OとCが能動関係、無意識の動作→現在分詞
・OとCの関係が受動、意識的な動作→過去分詞
意識的な動作は、他人に命令されたらやることができる動作です。例えば、「腕を組んで」って言われたらできるので意識的な動作です。一方で、「目を輝かせて」って言われてもできないので無意識の動作になります。
実は欧米では「魂」と「身体」は別物であり、「魂」が自分であり「身体」は道具って発想があります。
「目を閉じる」という行為は、「魂という自分から“目を閉じろ”という指令が目にいくわけです。すると「目」の立場から考えると「目はその指令によって閉じられる」わけです。だから、受動の関係、そして意識的な動作になるんです。
こういった理由から、「with+身体+C」の場合はほとんどの場合、「C」には「過去分詞」が入ります。
たとえば…
・with one’s eyes closed「目を閉じて」
・with one’s legs crossed「足を組んで」
・with one’s arms folded「腕を組んで」
しかし、次のような例外があります。
・with one’s eyes shining「目を輝かせて」
「shining」で「現在分詞」になっていますよね。これも無理に丸暗記する必要はありません。
たとえば、「目を輝かせて」と言われたらどうしますか?無理ですよね。「目が輝く」というのは、無意識に起こることで自分の意思では無理なんですよ。何か夢中になって頑張っているときに目が能動的に無意識に輝くわけですから、「現在分詞」を使うんですね。
【3】おわりに
以上、「付帯状況のwith」について解説していきました。
いかがでしたか?
英文法は、読解も含めて英語の学習の最も基本となります。
英文法の勉強で大切なことは、参考書を理屈抜きに丸暗記するのではなく、きちんと理解しながら、学んでいくことです。英文読解も結局のところ、問われるのは基本的な英文法の理解です。
ここまでご精読頂きありがとうございます。普段から予備校・ブログで「丸暗記英語からの脱却」をコンセプトに指導・発信しています。新しい情報に関してはTwitterで確認ができますので、鬼塚英介(@Englishpandaa)をフォローして確認してみてください。
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