こういった疑問を解決します。
前回は、準動詞という考え方を紹介しました。
まだ読んでいない方は次の記事をご覧ください。
準動詞という考えを持つことで、今までバラバラだった英文法が実は準動詞という1つのグループであることがわかり、かなり整理されたと思います。
そして、そうやって整理される以外にも、まだ利点は多いという話もしていきました。今回、その利点の1つである英文解釈の方法について紹介していきます。
【0】動画で解説
【1】正しい解釈の方法
いきなりですが、問題です。次の英文を日本語に訳してみてください。
[問題]
I like to play basketball.
答えは…
「僕はバスケットボールをすることが好きだ
「いや、簡単過ぎでしょう」と思った人も多いはずです。おそらく、これを読んでいる読者の全員が正解したのではないでしょうか?
しかし、正しいやり方で解釈している人は、おそらく1%にも満たないと思います。みなさんは、この英文を次のように考えて日本語にしたのではないでしょうか?
どうでしょうか?このように考えて訳した人がほとんどだと思います。事実、予備校で教えていて、殆ど全員がこのように考えています。
しかし、この考え方は危険です。今回のような簡単な英文であれば、それでいいかもしれませんが、もっと英文が長く難しくなった時に、「全体を見て…」なんて、やっていられませんよね。
では、正しい考え方とはなんなのか?それが次のような考え方です。
I like to play basketball.
I がS(主語)で、likeがV(動詞)で、to play basketball が O(目的語)だな。
↓
Oは名詞だから、to play basketball は名詞用法だ!
↓
to不定詞の名詞用法は、「〜すること」だから…
↓
「僕はバスケットボールをすることが好きだ」
これが正しい英文解釈の方法です。つまり、「目的語の位置→名詞用法→〜すること」っていう、この流れで考えることが大切です。
「目的語の位置→名詞用法→〜すること」
このように、きちんと文型をとって考えていけば、どんな複雑で長い英文だろうと正確に訳すことができるのです。
そう考えると、やはり構文把握をきちんとできることは非常に大切です。単語をくっつけて訳そうとすれば、エネルギーと時間を無駄に消費しますし、間違いなく精度が下がります。
今回は英文法の話なので、構文把握については詳しくはできませんが、改めて、また別のところでがっつりと説明していきたいと思っています。
【2】ingやp.p.の用法の見分け方も同じ
先の例は、to不定詞について解説しました。でも、これがingの時だろうとp.p.の時だろうと考え方は変わりません。
まずは文型をとって品詞を特定して、そこから正しい訳を持っていくのです。論より証拠ということで、問題で確認してみましょう。
[問題]
My dream is being a doctor.
今回も簡単な英文なので、なんとなく全体を見て訳せたと思いますが、正しい解釈の方法は次の通りです。
SVCの第2文型であることを確認。
↓
being a doctor.はCだから名詞用法。
↓
よって、「ingの名詞用法(動名詞)」は「〜すること」って訳すので…
↓
「私の夢は医者になることです。」
このように、考え方はto不定詞の時と同じなんです。まずは、最初に文型をしっかりと取ることが大切なのです。
学校では、to不定詞の3用法の見分け方をたくさんやったと思います。でも、ingやp.p.ってあまりやった覚えがないと思います。
それもそのはず。なんせ、それぞれ違う時期に教わってしまって、それぞれが別々の文法と教わってしまっています。
そして、動名詞の勉強をしているときは、あたり前のように「〜すること」って訳し、分詞構文のときは当たり前のように「〜するとき」って訳します。
でも、試験本番では、分野が特定して出されるなんてことはありません。ランダムで登場してくるのです。
その時に、しっかりと見分ける力が必要になってきます。その見分ける方法をより正確にするために、文型をきっちりと取る必要があるのです。
【3】☆ まとめ ☆
「目的語の位置→名詞用法→〜すること」