Contents
【0】動画で解説
【1】クジラ構文を秒速で解決する必殺技
結論からいきましょう。
〈no + 比較級 + than 〉は「比較級と差を否定」。
つまり、比較級の部分と、than(差)の部分にnoが否定するわけです。
例文で確認しましょう。
He can no more speak English than I .
まずは、noがmore speak Englishを否定します。すると、noは強い否定なので、「彼は全然、英語が喋れない」って訳になります。
次に、than I を否定します。すると、thanは「差」を表しますので、それを否定すると「差がない」つまり「イコール」ってことになります。以上をまとめると、次のようになります。
「彼は全然、英語が喋れない…どれくらいかというと…私と同じくらいにね」
↓
「彼は私と同様に英語を全然喋れない」
・クジラ構文もこれで解決
では、次のようなクジラ構文も、この方法で解決していきましょう。
A whale is no more a fish than a horse is.
「クジラは全然魚じゃない…どれくらいかというと…馬が魚じゃないのと同じくらいにね。」
↓
「クジラは馬と同様に魚じゃない」
このように、この必殺技を使えば、no more〜 than…の丸暗記は解消できます。
・〈no + 比較級 + than 〉が伝えたいメッセージ
また、この英文が伝えたいメッセージがすごい伝わってくるんです。
thanの左側が主張であり、右側には「極端なだれもが納得する例」を持ってきます。
まずは、「クジラは魚じゃない!」と強く主張します。でもそれだけだと伝わりづらいですよね。そこで極端な例として「馬が魚じゃないのと同じくらい」と付け足して、主張を強めているんです。
さらに、この必殺技を使うと、丸暗記では対応できない応用にも対処できるんです。
・応用問題
次の英文を訳してください。
Tom is no taller than Nancy.
どうでしょうか?
よく間違えてしまうのは、「トムはナンシーよりも背が高くない」です。
〈no 比較級 than 〉なので、比較級と差を否定します。すると次のようになります。
「トムは全然背が高くない…どれくらいかというとナンシーと同じくらいね。」
↓
「トムはナンシーと同じくらい背が高くない」
このように、no more 〜 than…で丸暗記してしまっている人は、こういう応用に対応できなくなってしまいます。
・書き換え
先の英文は、〈no=not 〜 any〉なので、次のように書き換えることができます。
A whale is no more a fish than a horse is.
「クジラは馬と同様に魚じゃない」
↓
A whale is not a fish any more than a horse is.
Twitterで問題を出してみたら・・・
レベル5の問題(5段階)
She can no more speak English than he.
① 彼女は彼ほどには英語を話せない。
② 彼女は彼と同様に英語を話せない。— 鬼塚英介@(英語講師) (@Englishpandaa) September 25, 2021
【2】おわりに
以上、「no 比較級 than」について解説していきました。
英文法は、読解も含めて英語の学習の最も基本となります。
英文法の勉強で大切なことは、参考書を理屈抜きに丸暗記するのではなく、きちんと理解しながら、学んでいくことです。英文読解も結局のところ、問われるのは基本的な英文法の理解です。
ここまで読んで頂きありがとうございます。普段から予備校・ブログで「丸暗記英語からの脱却」をコンセプトに指導・発信しています。新しい情報に関してはTwitterで確認ができますので、鬼塚英介(@Englishpandaa)をフォローして確認してみてください。
また、TOEIC学習法の無料メルマガも開始しました。ぜひ、間違えた方向に学習して時間とエネルギーを無駄にしたくない人は、ぜひご登録ください。