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【0】動画で解説
【1】動名詞の意味上の主語
結論からいきましょう。
原則:所有格( 目的格 )
例外:意味上の主語=文全体の主語/一般の人
上記の通りです。
・原則:所有格( 目的格 )
まず、用語の確認です。
「意味上の主語」:「動名詞の主語」
動名詞は名詞ではありますが、動詞の性質を持っています。したがって、動名詞にも主語が必要なんです。
例文を挙げましょう。
例 He insisted on my paying money.
「彼は私がお金を支払うことを主張した」
payingは動名詞ですね。なぜならば、前置詞onの後ろにあるからです。前置詞の後ろは名詞ですからね。
そして、お金を支払うのは、「私」です。
よって、意味上の主語として所有格のmyです。目的格のmeでもOKです。
・例外:意味上の主語=文全体の主語/一般の人
例外は2つありますが、1つ目の「意味上の主語=文全体の主語」を見ていきましょう。
例文です。
例 He insisted on paying money.
「彼は(自分が)お金を支払うことを主張した」
payingの意味上の主語が書かれていませんよね。
なので、「意味上の主語=文全体の主語」のルールにより、Heが意味上の主語になります。
次に2つ目の例外の「意味上の主語=一般の人」の例を見ていきましょう。
例 Talking in the library is prohibited.
「図書館で話すことは禁止されている」
Talkingの意味上の主語が書かれていませんよね。よって、一般の人(people)です。
一般の人の場合には、わざわざPeople talking〜って感じで書くことはありません。
以上、ここまでをおさらいしましょう。
[動名詞の意味上の主語]
原則:所有格( 目的格 )
例外:意味上の主語=文全体の主語/一般の人
Twitterで問題を出してみたら・・・
レベル5の問題(5段階)
Would you mind ( ) the door?
ドアを閉めてもよろしいですか?— 鬼塚英介@(英語講師) (@Englishpandaa) January 15, 2022
【2】動名詞の意味上の主語[発展編]
ここから、さらに話を掘り下げていきます。ここまでで、もうキツいって人はサラっと読み飛ばすくらいでOKです。
次の2つについて解説していきます。
・なぜ意味上の主語が所有格/目的格で2つ?
・日本語とのギャップ
上記の通りです。
・なぜ意味上の主語が所有格/目的格で2つ?
すでに説明した通り、動名詞には、意味上の主語は2つあります。「所有格」と「目的格」です。
なぜ2つあるのか?
実は次のような使い分けがあります。
・意味上の主語が代名詞→「所有格」
・意味上の主語が名詞→「目的格」
あくまで、好まれるだけです。よって、代名詞でも「目的格」が使われることはあります。
例 His father is proud of his(him) being a doctor.
(彼の父親は彼が医者であることを誇りに思っている)
あと、一応確認ではありますが、名詞の所有格は大丈夫でしょうか?意外と知らない人が多いので確認しておきましょう。
・Tomの主格:Tom
・所有格:Tom’s
・目的格:Tom
上記の通りです。
もしかしたら、目的格Tomがあまりピンときていないかもしれません。でも、次の例文を見たら納得できると思います。
例 She likes Tom.
「彼女はトムを好きです」
上記のように、目的語の位置にTomを置く場合は、“Tom”という形で起きますよね。なので、目的格はTomになるんです。
ちなみに、なぜ、名詞の場合は、所有格を使わないのか?
’sがなんか嫌ですよね。
Tom’sってなんか長いですし嫌ですよね。なので、所有格Tom’sじゃなくて目的格Tomにするんです。
一方で、代名詞の場合は、所有格hisなので、わずらわしい感じはしませんよね。なので、代名詞の場合は所有格が好まれます。
・日本語とのギャップ
クイズからいきましょう。
[クイズ]
お金を支払うのは誰?
Nancyは、Tomにお金を貸しています。そして、Tomを睨みつけて、
“I insisted on paying money.” と言いました。
答えは…Nancy。
このままだと、お金を支払うのは“I”であるNancyになってしまいます。というのも、payingの意味上の主語が書かれていません。
よって、意味上の主語が書いていないということは、全体の主語とイコールであることを示しています。よって、“I”であるNancyが支払うことになってしまうんです。
ここが日本語との違いです。
この状況で「私はお金を支払うことを主張した」と言った場合、日本語で考えれば、明らかにお金を支払うのは、Tomであるとわかりますよね。これは空気を読んで明らかですよね。日本語は空気を読む文化です。よって、わざわざ示す必要が無いんです。
一方、英語は違います。
英語は、様々な文化を持った人が使う言語です。したがって、空気が読めないことは多いのです。なので、しっかりと話し手が間違えのないように伝える必要があります。このような理由から、結果的に英語は厳密だなぁって思うことが多いんですよね。このような事情がわかれば、少しは英語の厳密さにも寛容になれるかもしれませんね。
【3】おわりに
以上、「動名詞の意味上の主語」について話していきました。
ここまでご精読頂きありがとうございます。普段から予備校・ブログで「丸暗記英語からの脱却」をコンセプトに指導・発信しています。新しい情報に関してはTwitterで確認ができますので、鬼塚英介(@Englishpandaa)をフォローして確認してみてください。
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