【1】準動詞の全体像
準動詞の全体像は、次の表の通りです。
to | ing | p.p. | SOCMV | 訳 | |
名詞用法 | 〇 | 動名詞 | × | SOC | ~すること |
形容詞用法 | 〇 | 現在分詞 | 過去分詞 | CM(名詞修飾) | 名詞にかかるだけ |
副詞用法 | 〇 | 分詞構文 | 分詞構文 | M(名詞以外修飾) | いろいろ |
表からも分かる通り、準動詞の形容詞用法は、どんな準動詞であれ、「前の名詞にかかる」だけです。
準動詞の形容詞用法:「前の名詞にかかる」
たった、これだけの話です。非常に簡単ですね。では、各準動詞の形容詞用法を例文を交えて説明していきましょう。
【2】to不定詞の形容詞用法
to不定詞の形容詞用法から見ていきましょう。「前の名詞にかかる」だけです。
まずは例文を挙げていきます。
例 I have an ability to speak English.
「私は英語を話す能力がある」
「I have an ability 」がSVOの第3文型です。すると、「to speak English」は、abilityにかかる形容詞用法だとわかります。
副詞用法の可能性は?という質問がありますが、修飾語は、原則、よくわからないところにかかるものです。
今回は、「私は能力がある」って言われて、「いや、どんな能力よ?」って話で、an abilityが説明不十分ですよね。
よって、後ろのto不定詞がその説明をするわけです。以上の理由から、「to speak English」は、abilityにかかる形容詞用法だとわこるんです。
ちょっと話は長くなりましたが、「to speak English」は形容詞用法なので、訳は「前の名詞にかかる」だけです。よって「英語を話す能力」って訳せばいいんです。
よく学校ではto不定詞形容詞用法を「〜すべき…」とか「〜するための…」と訳すよう言われますが、その必要はありません。ただただ「前の名詞にかかる」だけでOKです。
【3】現在分詞(ingの形容詞用法)
次は「ingの形容詞用法」、すなわち「現在分詞」について見ていきましょう。
まずは例文です。
例 Look at the boy swimming in the pool.
「プールで泳いでいる少年を見て!」
「swimming in the pool」は、「the boy」にかかる形容詞用法です。故に、「前の名詞にかかる」だけなので「プールで泳いでいる少年」と訳します。
副詞用法(分詞構文)ではないのか?という質問があるかもしれませんが、この形容詞用法と副詞用法の判別は、かなり話が深くなってくるので、ここでの説明は省きます。また、別のところで、それをメインにした説明をしていきます。
【4】過去分詞(p.p.の形容詞用法)
形容詞用法の最後は、過去分詞です。こちも今までと同様に「前の名詞にかかる」だけです。
論より証拠、例文で確認していきましょう。
例 This is the book written in English.
「これは英語で書かれている本です」
「written in English」は「the book」にかかる形容詞用法です。よって「前の名詞にかかる」だけなので、「英語で書かれている本」です。
【5】まとめ
以上、準動詞の形容詞用法について説明していきました。いずれにせよ、「前の名詞にかかる」だけでしたね。このように非常にシンプルなのです。
・準動詞の形容詞用法:「前の名詞にかかる」
・修飾語は、「よくわからないところ」にかかる
・形容詞用法と副詞用法の判別は、かなり話が深く、別のところで説明。
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