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第1章 試験に出る長文
試験の長文で最頻出するのが評論文です。
90%以上の長文が評論文と言っても過言ではありません。また、試験全体の傾向として長文問題重視の流れです。そんなわけで、いかに、この評論文をできるようになるかが、試験合格の鍵を握っていると言えます。
ところで、評論文とはなんでしょうか?評論文とは「筆者のあるテーマに対しての主張を論理的に読者に伝える文」のことです。
評論文:「筆者のあるテーマに対しての主張を論理的に読者に伝える文」
たとえば、「情報化社会」をテーマに、「情報化社会の中では、情報の取捨選択が必要である」ということを最終的に主張していく評論文を書いていくことにします。
ここで1つ注意です。試験に出る長文は、その分野の専門家や評論家が執筆しているということです。ですから、評論文の文章はプロが書いた論理的な文章になっているのです。
たとえば、次のような論理的な展開がなされていきます。
「情報化社会」をテーマにした論理的な文
「現在は情報化社会」(テーマの提示)
↓
「具体例の提示」(具体化)
↓
「情報化社会の結果に対しての考察」(結果)
↓
「情報過多による取捨選択の義務」(結果の列挙①)
↓
「具体例の提示」(具体化)
↓
「他にも、嘘の情報が発信される危険」(結果の列挙②)
↓
「情報を収集する側の正しい知識と理解力が必要」(筆者の主張)
このようにプロの文章は、論理的な展開で執筆されているのです。
第2章 長文を読む際の3つの方針
さて、評論文を読むときは、ただなんとなく読んでいってはいけません。次の3つの方針を持って読み進めていくことが大切です。
① 評論文のテーマを掴む
② そのテーマに対する筆者の主張を掴む
③ パラグラフごとの筆者のイイタイコトを掴む
この3つの方針を持って読むだけで、今までの読み方とは劇的に変わってくるはずです。英文の内容が難解になればなるほど、細かい部分を気にせず、英文全体の流れを読んでいくことが重要になってきます。
第3章 パラグラフの3原則
パラグラフの3つの原則を確認していきましょう。
① パラグラフごとに筆者のイイタイコトは1つ
② パラグラフでイイタイコトは変わる
③ 1つ1つのパラグラフはそれぞれ関係している
1段落を終えたら、一度立ち止まってください。そして、この3つを意識して読むようにしてください。僕は、段落の横に筆者のイイタイコトを横に書くことをオススメしています。もちろん、簡潔に自分がわかればいいくらいでOKです。
このように読んでいくことが、細かいところにとらわれず、英文全体の流れを意識して読むことに直結して、速読につながっていきす。
第4章 論理マーカーは、たったの5つだけ
さて、今まで話してきた読解を実現するには、論理マーカーを意識した読み方が重要になってきます。そして、この論理マーカーは次のたった5種類しかありません。
① 逆接・対比マーカー
② 因果マーカー
③ 具体例マーカー
④ 言い換えマーカー
⑤ 追加マーカー
どうでしょうか?少し驚いたのではないでしょうか。たったのこれしかないのです。5つだけです!僕たち人間って色々と複雑なことを考えているようでいて、たった5つの論理でしか物事を考えていないのです。
ですから、巷で流行っている論理的思考って難しいようでいて実は簡単なのです。これに変なプライドや感情が入り込んでおかしくなっているのです。目の前の現象を正直に見て論理的に考えれば問題は解決していきます。
ちょっと、自己啓発系の本っぽくなってしまいましたね。話を戻しましょう。では、次の章から1つ1つの論理マーカーについて解説していきます。
第5章 対比・逆接マーカーに着目して速読・推測
【1】対比・逆接を用いて説得力を増す
あるテーマで議論する場合において、自分の主張だけをひたすら聞かされても、嫌になってしまいますよね。そこで、自分の主張とは異なる主張と比べていくことで、説得力が増していきます。これと同様のことが評論文でも、なされるんです。自分の主張と異なる意見を比較したり、あるいは逆転させたりして、自分の主張をしていくのです。
このような評論文で出てくるのが、対比・逆接マーカーです。日本語で言うところの「しかし」や「一方で」のことですね。英語では、「but」や「on the other hand」などが、それにあたります。
しかし、日本人はこの対比・逆接マーカーの「but」や「on the other hand」を見ても、ただ「しかし」や「一方で」って訳すだけしかしていません。これは非常にもったいないことです。実は、これを意識するだけで英文を速く正確に読むことができたり、問題を簡単に根拠を持って答えれるのですから。
【2】対比・逆接の前後は逆の意味
では、「対比・逆接マーカー」のポイントを説明していきます。それは、「対比・逆接マーカー」の前後では、文意が逆転するということです。
「対比・逆接マーカー」の前後=文意が逆転
そうなんです。「対比・逆接マーカー」の前後では、文意が逆転するんです。たとえば、「日本では自分の意見を主張する人が少ない」という事を主張したい場合に、ひたすらこの事を言ってもイマイチ伝わりませんよね。それよりも、「一方、アメリカでは自分の意見を主張する人が多い」などと対比させていった方が、説得力が増しますよね。
「日本では自分の意見を主張する人が少ない」
︎「一方」、「しかし」
「アメリカでは自分の意見を主張する人が多い」
さて、これを利用して文意を推測することが可能になるのです。
「日本では自分の意見を主張する人が少ない」
︎ 「一方」、「しかし」
「アメリカでは………」
この場合、対比・逆接マーカーに注目すれば、「………」の部分を推測することが可能ですよね。このように対比・逆接マーカーに注目すれば、未知の語句が出てきても推測することが可能になりますし、英文の速読につながったり、問題を論理的に根拠を持って答えれるようになるのです。
【3】プラス・マイナスで考える
さて、この対比・逆接を考える際にプラス・マイナスという考え方を持つと、かなりわかりやすくなります。たとえば先の例では次のようになります。
「日本では自分の意見を主張する人が少ない」(マイナス)
︎「一方」、「しかし」(逆接)
「アメリカでは自分の意見を主張する人が多い」(プラス)
たとえば、「マイナス」な内容の次に、逆接マーカーがあれば、次は「プラス」な内容が来ると予測できます。
ここで1つ注意です。ここでの「プラス・マイナス」というのは、「良い・悪い」って意味ではありません。あくまで対照的である事をわかりやすく示すための記号に過ぎません。
【4】対比・逆接マーカーの具体例
(1)等位接続詞
but=しかし
yet=しかし
(2)従属接続詞
〔対比マーカー〕
while S’ V’〜= S’ V’〜である一方で、
whereas S’ V’〜 = S’ V’〜である一方で、
〔逆接マーカー〕
while S’ V’〜= S’ V’〜だけれども、
whereas S’ V’〜= S’ V’〜だけれども、
although S’ V’〜= S’ V’〜だけれども、
though S’ V’〜= S’ V’〜だけれども、
even though[if] S’ V’〜= S’ V’〜だけれども、
形容詞・副詞 as S’ V’〜= S’ V’〜だけれども、
(3)副詞語(句)
〔対比マーカー〕
on the one hand= 一方、
in[by] contrast= = 対照的に、
〔逆接マーカー〕
however= しかしながら、
though= しかしながら、
all the same= それにもかかわらず、
nevertheless= それにもかかわらず、
nonetheless= それにもかかわらず、
on the contrary= その反対に、
to the contrary= その反対に、
conversely= その反対に、
oppositely= 逆に、
still= 逆に、
all the same= それでも、
even so= たとえそうでも
anyway= とにかく,いずれにしても
at any rate= とにかく,いずれにしても
instead= そうではなくて,それどころか
(4)前置詞
〔対比マーカー〕
in contrast to[with]= とは対照的に、
〔逆接マーカー〕
despite= にもかかわらず、
in spite of= にもかかわらず、
with all= にもかかわらず、
for all= にもかかわらず、
notwithstanding= にもかかわらず、
(5)相関表現
one 〜 the other … = 「(2つの要素について)一方は〜 他方は…」
one 〜 the others … = 「(3 つ以上の要素について)一つは〜 残りは…」
some 〜 others …= 「〜な人もいれば、…な人もいる
〜なものもあれば、…なものもある」
the former ~ the latter…= 「前者は〜後者は…」
this ~ that …= 「後者は〜前者は…」
第6章 逆接マーカーの後ろに筆者の主張
逆接マーカーの後ろには、「筆者の主張」が来る可能性が高くなります。たとえば、「確かに英語を読む上で単語を覚えることは必要です。しかし、構文を取れることの方が重要だ」っていう文では、筆者の主張はどこにあるでしょうか?「単語を覚えること」ではありませんよね。逆接「しかし」の後ろの「構文を取れること」ですよね。
このように逆接マーカーの後ろには、筆者の主張が来ることが多いのです。ですから、別名、「重要なことを言う前のマーカー」と言えるかもしれません。
英語長文を読む場合には、全文をすべて和訳する必要なんてありません。いかに段落ごとの筆者のイイタイコトを掴むかどうかが重要になってくるのです。その際に、この逆接マーカーに気づけば、この後ろから、筆者のイイタイコトが来るかもしれないと、その部分に焦点を当てながら読むことが可能になるのです。
ここで1つ注意しておきたいことは、あくまで逆接マーカーの場合です。第5章では逆接・対比マーカーを同様に扱ってきましたが、後ろに筆者のイイタイコトが来るのは、逆接マーカーの場合に限るので注意が必要です。
第7章 一般論は重要な情報にならない
【1】一般論→逆接マーカー→筆者の主張
一般論というのは、その名の通り世間一般の人が考えていることです。
ここで注意しておきたいのが、一般論は重要な情報にならないということです。それもそのはずです。わざわざ、一般的に考えられている事を、その分野の専門家の人たちが繰り返すはずはないのです。通常は、「世間一般の人たちは〜のように考えているが、実は…だ」という流れになるのです。
そうです!この一般論が流れると、次に逆接マーカーがきて、その後に筆者の主張が来ることが多いのです。
つまり、次のような流れになります。
「一般論マーカー」→「一般論」→「逆接マーカー」→「筆者の主張」
【2】一般論マーカー
generally = 「一般に」
general = 「一般に」
generally speaking = 「一般的に言うと」
broadly speaking = 「おおまかに言うと」
commonly = 「一般に」
usually = 「たいてい」
all in all = 「一般的に言うと」
as a rule = 「概して」
by and large = 「概して」
on the whole = 「概して」
in most cases = 「たいていの場合」
in many cases = 「たいていの場合」
to some extent = 「ある程度」
mostly = 「大部分は」
第8章 死んだふり構文の後ろに筆者の主張
さて、一般論マーカーと同じように、後ろに逆接マーカーがきて筆者の主張がくるパターンがあります。それが死んだフリ構文と呼ばれるもので、「譲歩→主張」の流れのことです。やはり、自分の意見をただ主張する人というのは嫌われてしまいます。そこで、一度相手の意見も配慮していると示してから、自分の主張をする構文です。
たとえば、「確かに一文を精読することは大切だけど、論理マーカーに着目して全体の流れを掴まなければいけない」といった具合です。
では、この死んだフリ構文のパターンには次のようなものがあります。便宜上、すべてbutを用いていますが、もちろん、butである必要はありません。逆接表現であれば、butである必要はありません。
〈死んだふり構文〉
True, SV~, but… = 「たしかに~だが…」
To be sure, SV~, but… = 「たしかに~だが…」
Certainly, SV~, but… = 「たしかに~だが…」
Of course, SV~, but… = 「もちろん~だが…」
Indeed, SV~, but… = 「なるほど~だが…」
S may[might]V~, but… = 「かもしれないが…」
It is true[certainly](that)SV~, but… = 「たしかに~だが…」
第9章 具体マーカーに着目して速読・推測
【1】最も多い論理展開が「抽象→具体」の論理展開
英文の論理展開で最も多いのが、「抽象→具体」の論理展開です。そして、この論理展開を示すのが「具体マーカー」です。たとえば、for exampleやsuch as などがありますね。
【2】抽象=具体例に着目して速読
さて、この論理展開を意識すると、英文を読むのが劇的に速くなります。というのも、抽象と具体の関係は、ざっくり言うとイコールの関係にあるからです。
抽象=具体例
抽象の内容さえ掴んでいれば、具体マーカーに着目して、以降の具体例はほぼ飛ばし読みできるのです。具体例の中に多少わからない難解な語句があっても気にせず、飛ばして読んでいけるわけです。
たとえば、「近い将来、AIにより多くの仕事が消滅していく」という抽象的な内容から「たとえば、警備員の仕事は…」となっていれば、「…」の内容に難解な語句が並んでもなんとなく内容はわかるので、飛ばして読んでいくことが可能なのです。
【3】抽象の内容を具体例から推測する
一般的に抽象の内容は難解な単語が使われて、分かりづらいことが多いものです。また、段落ごとの筆者のイイタイコトは段落の冒頭に来ることが多く、抽象の内容のことが多いのです。
さて、こよ抽象の部分にわからない語句があった時、皆さんは何をするでしょうか?多くの人がこれに対して、辞書で調べると言います。でも、それではいつまで経ってもできるようになりません。未知の語句が出てくるたびに辞書で調べていては、未知の語句を推測する力は身につきません。
では、どうすればいいのか?もし、その後ろに具体マーカーがあれば、その後ろに具体例かくるのだから、そこから逆算して抽象の内容を推測することが可能なんです。なんせ、「抽象=具体例」ですからね。
【4】具体例マーカー
⑴ 副詞(句)
for example = 「例えば」
for instance = 「例えば」
say = 「例えば」
suppose = 「例えば」
to give an example = 「例えば」
to take an example = 「例えば」
to illustrate = 「例えば」
in particular = 「とくに、とりわけ」
particularly = 「とくに、とりわけ」
and so on = 「~など」
and so forth = 「~など」
(2) 前置詞
such as = 「・・・のような」
like = 「・・・のような」
including = 「~を含めて」
第10章 言い換えマーカーに着目して速読・推測
【1】言い換えの前後はイコール
これは非常に簡単です。言い換えマーカーに気づけば、その前後は言い換えになっているってことです。つまり、イコール関係にあるわけです。日本語でいうところの「つまり」とか「すなわち」などです。英語あれば、that is to sayやin other wordsなどが、それにあたります。
この言い換えマーカーに気づけば、その前後はイコールの関係にあるわけだから、文意を推測するのに役立ちますよね。また、後ろには、より具体的な内容が来ることが多く、ある意味では、具体マーカーと呼べるのかもしれません。
【2】速読や未知の語句の推測
さて、この具体マーカーを使えば、速読や未知の語句を推測することが可能なんです。なんせ、具体マーカーの前後はイコールなのですからね。つまり、「A = B 」なのです。
たとえば、Aの内容がつかめれば、Bの内容は流し読みでいいですし、Aの内容がわからなくても、Bの内容から逆算してAの内容を推測することも可能なのです。
【3】B が 具体例のことが多い!
また、「A=B」の場合には、Bに具体例が来ることがよくあります。というのも、英文の性質上、わからないことがあったら後ろから説明していくというものがあるからです。また、英文は基本的に「抽象→具体」の流れが多いのです。
【4】言い換えマーカー
in other words = 「言い換えると」
that is = 「すなわち」
that is to say = 「すなわち」
namely = 「すなわち」
I mean = 「すなわち」
be動詞
SVC文型のすべての動詞
as
for(交換)
like(≒)
mean
:(コロン)
役割ない名詞
【5】類似マーカー
類似マーカーというものもあります。ただし、これは言い換えマーカーと同じと考えればOKです。つまり、言い換えマーカーが「A=B」であるのに対して、類似マーカーは「A≒B」になるだけです。
では、類似マーカーを確認していきましょう。
equally = 「同様に」
similarly = 「同様に」
likewise = 「同様に」
in the same way = 「同様に」
in much the same way = 「同様に」
just as S’V’~,so SV = 「ちょうど〜のように…」
just like = 「ちょうど〜のように…
similar to
close to
第11章 追加マーカーに着目して速読・推測
【1】追加マーカーとは?
ある事柄を述べた後に情報を追加していく場合ってありますよね。その時にこの追加マーカーと呼ばれる論理マーカーが使われます。日本語だと「さらに…」とか「…もまた」といった表現になり。英語だとalso「…もまた」、moreover =「さらに」などです。
【2】追加マーカーの後には「新しい情報」
さて、追加マーカーのポイントは、その後で、「新しい情報」が来るということです。ですから、「さらに」などの追加マーカーを見たら、これから新しい情報が来るなと予測します。
ここで注意なのはあくまで「新しい情報」ということです。たとえば、次のような展開はおかしいですよね。
「彼は英語を話すことができる。」
さらに、
「彼は英語を話すことができる。」
これでは、まったく同じ内容になってしまいますからね。また、次のような展開も変ですよね。
「彼は英語を話すことができる。」
さらに
「彼は外国人のトムと英語で話すことできる。」
これも変ですよね。なんせ、2つの関係は抽象→具体の関係ですからね。つまり、「新しい情報」じゃないから変な感じがするのです。ですから、次のような論理展開だと自然になるのです。
「彼は英語を話すことができる。」
さらに
「彼はフランス語も話すことができる。」
このように新しい情報が追加マーカーの後ろに来るのです。
また、この追加マーカーで追加されるものは「具体例」や「理由」の追加が多いのも覚えておくとよいでしょう。たとえば、次のように。
「彼は何カ国語も話すことができる。」(抽象)
↓
「彼は英語を話すことができる。」(具体①)
さらに
「彼はフランス語も話すことができる。」(具体②)
「彼は人々から好かれている」
↓
「彼はみんなに優しい」(理由①)
さらに
「彼は正直者だ」(理由②)
このように追加マーカーで追加される情報は、ある1つのことに対しての「もうひとつの具体例」だったり「もうひとつの理由」の場合が多い事を知っておいてください。
【3】プラス・マイナスという考え方
このプラス・マイナスという考え方は即述しました。これを追加マーカーの前後でも活用しましょう。追加マーカーで追加される情報と最初に提示された情報では、プラス・マイナスが同じになります。たとえば、次のように。
「彼は英語を話すことができる。」(プラス)
さらに
「彼はフランス語も話すことができる。」(プラス)
「彼は走るのが遅い」(マイナス)
さらに
「彼は動体視力も悪い」(マイナス)
このように追加マーカーで追加される情報と最初に提示された情報では、プラス・マイナスが同じになるんです。
これを利用すれば、Aの情報がわからなくても、追加マーカーで追加されたBの情報からAの情報を推測したり、読み飛ばすことが可能になります。もちろん、逆も然りです。
【4】追加マーカー
(1) 副詞(句)
also = 「…もまた」
as well = 「…もまた」
too = 「…もまた」
besides = 「さらに」
furthermore = 「さらに」
moreover = 「さらに」
what is more = 「さらに」
in addition = 「さらに」
addition to this = 「これに加えて」
correspondingly = 「同じように」
by this [the same] token = 「それと同じように」
add to = 「…に加えて」
(2) 前置詞
besides = 「…に加えて」
in addition to = 「…に加えて」
on(the)top of = 「…に加えて」
(3) 相関表現
not only[simply/merely/just/solely] A but(also) B = 「A だけでなく B もまた」
B as well as A = 「AだけでなくBもまた」
第11章 因果マーカーに着目して速読・推測
【1】因果マーカーは特に重要
目の前で起きているすべての現象は因果関係から成り立っています。たとえば、「足を骨折したか病院に行く」とか「論理マーカーをマスターしたから、長文を論理的に読めるようになった」でなどなど。
そして試験に出る長文では、この因果関係がよく使われます。そういった意味でも、この因果マーカーは特に重要になってきます。しかし、この因果マーカーは数も多く、なかなか理解していない人が多いのも事実です。
【2】原因と結果をしっかりと掴む
さて、ひとつ注意です。というのは、原因と結果をしっかりと掴む必要があります。たとえば、「足を骨折した」(原因)→「病院に行った」(結果)は自然ですよね。もし、これを「病院に行った」(原因)→「足を骨折した」(結果)にしてしまうとまったくワケのわからない文章になってしまいます。
そんな間違えしないと思うかもしれませんが、次の因果関係は大丈夫でしょうか?
this is why / this is because
彼女が好き this is because1年間同棲した
さて、この文章はどういう意味でしょうか?
つまり「彼女が好き」→「1年間同棲した」のでしょうか?あるいは「1年間同棲した」→「彼女が好き」なのでしょうか?
結構、微妙な話になってきますよね。そして、ここで一歩間違えるとまったく違う方向に読み進めてしまうことになるのです。ですから、この原因と結果はしっかりと確認しなければいけません。this is why / this is becauseは次のようになります。
原因 this is why 結果
結果 this is because 原因
ですから、先の例では、「1年間同棲した」→「彼女が好き」なのです。
【3】前後でプラス・マイナスは変わらない
基本的に、原因・結果の前でプラス・マイナスは変わりません。つまり、プラスの原因があれば、プラスの結果が起こるわけです。たとえば、「一生懸命勉強した」→「試験に合格した」といった具合に。
【4】因果マーカー
(1) 等位接続詞
for = 「というのは…だからである」
(2) 従属接続詞
because of S’ V’〜 = 「…なので」
as S’ V’〜 = 「…なので」
since S’ V’〜 = 「…なので」
now(that) S’ V’〜 = 「今や…なので」
(注)so…that SV (非常に…なので
such…that SV (非常に…なので~) また、… , so that SV (…, その結果~) も因果関係を表す。
(3) 前置詞
because of = 「…のため」
on account of = 「…のため」
due to = 「…のため」
owing to = 「…のため」
(4) 副詞(句)
therefore = 「それゆえ」
hence = 「それゆえ」
thus = 「それゆえ」
so = 「だから」
accordingly = 「したがって」
consequently = 「その結果」
as a result = 「その結果」
as a consequently = 「その結果」
in consequence = 「その結果」
(5) 特殊表現
This is why SV =「だから」
This is because SV =「これは…だからだ」
it follows that =「したがって」
(6) 動詞
〈A は原因,B は結果を表す。〉
A cause B
A bring about B
A give rise to B
B result from A =「B が A から生じる」
B be caused by
A lead to B
A result in B =「A が B を引き起こす」
A contribute to B = 「A が B の原因である」
A be responsible for B = 「A は B の原因である」
B be attributed to A = 「B は A が原因である」
B be due to A 「B は A が原因である」
【4】意外な因果マーカー
⑴右向きの矢印(→)になるもの
・causeを代表に「SがOを生む、決める、変える、増やす、減らす、殺す」となる動詞、
・SVOC文型で「思う、言う、感じる」以外のすべての動詞
・mean
・V+to X(lead to/contribute toなど)
・to
・into
・for(方向)
・so that
・for the sake of X
⑵左向きの矢印(←)になるもの
・depend on
・reflect
・mean
・〈be〉 Vp.p. on X
・V on X
・V from X
・because
・since
・for(等位接続詞)
・because of
・owing to
・due to
・thanks to
・from
・out of
【4】 結論マーカー
最後に結論マーカーを確認しておきましょう。一般的に「抽象→具体」の論理展開がほとんどです。しかし、たまに最初に具体例を挙げていってから、結論を最後に言うパターンもあります。ここで、使われるのが結論マーカです。
もちろん、「抽象→具体」から始まって、改めて最後に結論を言うパターンもあります。こういった場面でも具体マーカーは使われます。
では、結論マーカーを確認していきましょう。
in short = 「要するに」
in a word = 「要するに」
in brief = 「要するに」
to make a long story short = 「要するに」
to sum up = 「要するに」
summing up = 「要するに」
concluding = 「要するに」
to summarize = 「要するに」
as a conclusion = 「要するに」
in conclusion = 「要するに」
to conclude = 「要するに」
to put it briefly = 「要するに」
after all= 「結局」
第12章 おわりに
以上、論理マーカーを中心に英語長文の読解方法を提示していきました。
今回の方法を活用すれば、未知の単語生処理できるようになり、読解スピードも上がり、解答への根拠もしっかりと持ちながら、問題に答えれます。
あとは、これを活用して実際に自分が受ける試験の長文を読み進めていってください。
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