こういった疑問を解決します。
この記事を書いている僕は、予備校講師として受験英語の指導を10年以上しています。
本記事の内容
・受験英語に速読は必要なのか
・そもそも速読ってなんなのか
・速く読めるようになるには何をすべきか
Contents
【1】受験英語の長文を速く読むには
英語力を高めることが速読につながります。
【2】読むスピードが遅くなる理由は
多くの人が勘違いしています。速読術を身につければ読むのが速くなると思っています。
はっきり言って、速読術なんてものはありません。ただうやむやに適当に読んで内容を全くつかめていません。
読むスピードが遅くなるのは単純に読むのが遅いわけではありません。
本当の理由は次の3つです。
・判断が遅いから読むのが遅い
・解答に根拠がない
・「習うより慣れろ」の精神でやっている
上記の通りです。
ひとつひとつ、詳しく説明していきますね。
【3】判断が遅いから読むのが遅い
これが1番大きな原因です。単純に英語力が足りていません。次の3つの英語力が足りていません。
・英単語・英熟語
・英文法
・構文把握力
とりわけ、構文把握ができていません。構文把握が出来るだけで、かなり変わってきます。判断が早くなります。
構文把握力を身につける
また、英単語・英熟語が不十分なせいで、読むのが遅くなっていることもあります。未知の英単語が多いと、その処理だけで時間をとられます。
以上、そもそも英語力が足りていないから、読むのが遅くなっています。
【4】解答に根拠がない
英語の場合、なんとなくで答えが出てしまいます。次のような感じで長文読解をしています。
答えはたぶんこれかな?
↓
よし、とにかく次に進もう
↓
待てよ、あれで答えよかったのかな
↓
いやいや、時間はないから次に進もう
↓
これも、答えはたぶんこれかな?
↓
…
皆さんもこんな感じなのではないでしょうか?根拠をしっかりと示さないと自信を持って前に進めません。そのせいでスピードが遅くなります。
英語も数学と同じで式がある
そうなんです。問題には必ず根拠があります。そうでなければ、問題として成立しません。だから、英語の問題にも必ず根拠があるのです。
普段から根拠をしっかりと示して解答する癖をつけることです。そうすれば、自然と速く解けるようになります。
【5】「習うより慣れろ」の精神でやっている
受験英語にも、このことわざが多用されています。でも、明らかに非効率です。わざわざ、そんな遠回りする必要ありません。次の精神でやることです。
「習ってから慣れよ」
まずは、きちんと教わった方がいいです。
何を教わるのか?と言えば、長文読解においては、主に下記のとおりです。
・構文把握の仕方
・根拠を持った論理的な解答方法
・文章の全体のパターン
上記のとおりです。
「文章の全体のパターン」について、少し説明を加えておきましょう。
試験に出る長文はプロが書く文章です。ある程度の文章を書く上でのルールというものがあります。例えば…
・「主張→根拠・具体例→主張」
・譲歩→筆者の主張
・3つ以上の列挙=具体例の合図
こういった、暗黙の了解的なルールをきちんと理解しておくと、英文を読むのがずっと楽になります。
例えば、ここは「譲歩の部分」だから、未知の英単語があっても無視していいなとか、具体例だから飛ばし読みしてしまおうとか。
こうやって、結果的に読むスピードが速くなるんです。こういう判断力は英語力が備わってこその話です。
こういうのをしっかりと学んでから、あとは実際に自分で長文を何度も読んで慣れていくことが大切です。「習ってから慣れろ」ですね。
【6】速読法って宣伝をよく見かけるけど…
これは全部嘘です。
単純に、そういう甘いことを言って騙してお金を取ろうとしているだけです。ここまで読んできた読者の皆さんならば、速読の正体はもう明らかだと思います。
速く読むには…「英語力を上げる」ですね。
話はそれますが
本を一冊5分で読む速読術というものがあります。これ、実は僕もできるんです。
でも、目を速く動かしたり、1ページを映像でとらえたりって話ではありません。人間にそんなことは無理です。
では、どうしているかというと、単純に知っている内容だからです。太字の部分を拾い読みしているだけです。
例えば、僕は自己啓発系の本をよく読んでいるので、その手の本は5分で読めます。こんなことを言っているんだなと、見出しを見ただけでわかるからです。
そういうわけで、速読術なんてものはありません。
【7】まとめ
- ・速読術なんてない
- ・スピードを上げたいならば英語力をつける
- ・読解に必要な英語力は「英単語・熟語、英文法、構文把握力」
- ・解答に根拠を持つ
- ・習ってから慣れろ
- ・文章のパターンを知る(主張→理由→主張など)