- 「TOEIC Part7が時間内に終わらない」
- 「最後の10問くらいは、いつも塗り絵になってしまう」
- 「もっと速く読めるようになりたい」
TOEICを勉強している方から、こういった相談をよく受けます。
そこで「スキャニングを身につけよう」「設問を先に読もう」「本文を全部読まないようにしよう」といったテクニックに走ってしまう方も少なくありません。
しかし、Part7が時間内に終わらない原因は、もっとシンプルです。
基本的には、英語力が足りていないからです。
厳しいように聞こえるかもしれませんが、逆に言えば、やるべきことは明確です。
変なテクニックで英文を速く処理しようとするのではなく、英文を正確に、そして結果的に速く読める英語力を身につけることが大切です。
Contents
TOEIC Part7が時間内に終わらないのは珍しくない
まず知っておいてほしいのは、Part7を最後まで解き切れないこと自体は珍しくないということです。
600点台、700点台の方だけではありません。
800点を超えている方でも、Part7が最後まで終わらないことはあります。
実際、僕の生徒さんでも800点を超えているものの、Part7を最後まで解き切れない方はいます。
そのため、
「最後まで終わらない=自分だけ読むのが遅い」
と考える必要はありません。
TOEIC Part7はそもそも、かなりの量の英文を限られた時間で処理する必要があります。
ある程度のスコアを取れている方でも、時間との戦いになるパートです。
大切なのは、焦って小手先のテクニックに走らないことです。
Part7が時間内に終わらない最大の原因は「英語力不足」
Part7が終わらないと、
「速読のテクニックを知らないからだ」
と思ってしまう方がいます。
しかし、多くの場合はそうではありません。
たとえば、次のような状態になっていないでしょうか。
・英文を読んでも一度で意味が取れない
・一文を何度も読み返してしまう
・主語と動詞を見つけるのに時間がかかる
・知らない単語が出るたびに止まってしまう
・知っている単語なのに意味を思い出すまで時間がかかる
・設問と本文を何度も行ったり来たりする
これらはすべて、読むためのテクニックというより英語力そのものの問題です。
たとえば、英文を一度読んでも意味がわからず、もう一度読む。
これだけで単純に読む時間は増えます。
一方で、構文を瞬時に把握して、一度読んだだけで意味が取れれば、読み返す必要はありません。
つまり、
速く読もうとするから速くなるのではなく、正確に読めるようになるから結果的に速くなる。
ここを勘違いしないことが大切です。
「スキャニングをすれば速くなる」は本当か?
Part7の時間対策としてよく紹介されるのが「スキャニング」です。
必要な情報だけを本文から探す読み方です。
もちろん、スキャニング自体を完全に否定するわけではありません。
ある程度の英語力がある人が、必要な情報を効率よく探すために使うのであれば有効です。
しかし、英語力が不足している状態でスキャニングに頼るのはおすすめしません。
そもそも英文を正確に理解できないのであれば、必要な情報を見つけても、その周辺の英文を正しく処理できません。
また、
「全部読んでいたら間に合わない」
と考えて飛ばし読みをすると、かえって本文と設問を何度も往復することになり、時間がかかることもあります。
Part7で時間が足りないときほど、
「どうすれば英文を読まずに正解できるか」ではなく、「どうすれば英文を速く正確に理解できるようになるか」
を考えるべきです。
Part7の時間対策で最も大切なのは「精読力」
では、何を鍛えればいいのでしょうか。
僕が特に重要だと考えているのが、精読力です。
精読というと、
「一文一文をゆっくり読む勉強」
というイメージがあるかもしれません。
そのため、
「速く読めるようになりたいのに、ゆっくり読んでいていいの?」
と思う方もいるでしょう。
しかし、精読と速読は矛盾しません。
精読できるから速読できる
英語を読むスピードを決める大きな要素の一つが、判断のスピードです。
たとえば英文を読んでいるとき、頭の中では無意識にさまざまな判断をしています。
- 「ここまでが主語だな」
- 「これが動詞だな」
- 「このwhichはここにかかっているな」
- 「このto不定詞はこの名詞を修飾しているな」
- 「この過去分詞は受動の意味だな」
英語力が不足していると、一つひとつの判断に時間がかかります。
場合によっては判断を間違えて、文頭から読み直します。
当然、読むスピードは遅くなります。
一方、精読を繰り返して構文把握の力が身につくと、こうした判断が速くなっていきます。
すると、
正確に読める
↓
構文の判断が速くなる
↓
読み返しが減る
↓
読むスピードが上がる
という流れが生まれます。
これが、精読力が速読につながる理由です。
構文把握ができると「緩急」をつけて読める
構文把握には、もう一つ大きなメリットがあります。
それは、英文に緩急をつけて読めるようになることです。
英語が苦手な方ほど、英文をすべて同じスピードで読もうとします。
しかし、実際にはすべての単語を同じように処理する必要はありません。
英文の構造が見えていれば、
「ここが文の骨格」
「ここは補足情報」
「ここは前の名詞を説明しているだけ」
といったことがわかります。
すると、重要な部分はしっかり読み、構造上それほど重要ではない部分はスムーズに処理できるようになります。
これは単なる「飛ばし読み」とは違います。
構文を理解したうえで、重要度に応じて読むスピードを変えているのです。
これが本当の意味での速読につながります。
問題を解く「判断スピード」も上げる
判断のスピードが必要なのは、英文を読むときだけではありません。
Part7では、問題を解くときの判断スピードも重要です。
本文を読んで、
「おそらくこれだと思うけど……」
と迷っている時間が30秒。
別の選択肢も確認してさらに30秒。
これを何問も繰り返せば、大きな時間ロスになります。
英語を正確に理解できていれば、
「本文ではこう言っているから、答えはこれ」
と素早く判断できます。
つまり、Part7の時間短縮というと「読むスピード」ばかりに注目されますが、
読む判断のスピード+解く判断のスピード
の両方を上げる必要があります。
そして、その土台になるのが英語力です。
単語は「知っている」だけでは足りない
もう一つ重要なのが、単語の瞬発力です。
Part7では、
「この単語、見たことあるな……」
「何だっけ……」
「確かこういう意味だったような……」
と考えている暇はありません。
たとえば1単語につき1秒止まるとしても、それが100回あれば100秒です。
約1分40秒のロスになります。
実際には、単語で止まると文全体の意味を見失って読み直すこともあるため、ロスはさらに大きくなります。
そのため、TOEICで頻出する単語については、
英単語を見る
↓
すぐに意味が出てくる
という状態まで持っていく必要があります。
単語帳を見て、
「答えを見ればわかる」
では不十分です。
Part7で求められるのは、単語を思い出す力ではなく、瞬時に意味を処理する力です。
最後は「TOEICの英文」に慣れる
精読力を身につけ、単語の瞬発力も上がってきたら、最後に必要なのがTOEICの英文に慣れることです。
TOEICでは、メール、広告、チャット、記事、社内文書など、ある程度決まったタイプの英文が繰り返し登場します。
さらに、使われる語彙や表現、話題にも一定の傾向があります。
公式問題集などを使って多くの英文に触れていくと、
「このタイプの文章なら、こういう展開になりそうだ」
「この表現はTOEICでよく見る」
といった予測ができるようになります。
予測できる情報は、処理にかかる負担が小さくなります。
その結果、さらに読むスピードが上がっていきます。
ただし、順番が重要です。
TOEICに慣れるだけでは、根本的な英語力不足は解消できません。
まず精読力と語彙力を身につける。
そのうえでTOEICの英文を大量に読む。
この順番で進めていきましょう。
Part7を時間内に解くための勉強法
ここまでを踏まえると、Part7の時間対策としてやるべきことはシンプルです。
① 精読で構文把握力を鍛える
英文の主語・動詞・目的語・修飾関係などを正確に把握し、「なぜこの訳になるのか」を説明できるレベルまで読み込みます。
② 単語の瞬発力を上げる
TOEIC頻出単語を見た瞬間に意味が出てくる状態を目指します。「知っている」から「瞬時にわかる」へ変えていきます。
③ TOEICの英文に慣れる
精読力と語彙力を土台に、公式問題集などでTOEIC形式の英文を繰り返し読みます。
④ 時間を測って問題を解く
最後に、本番を意識して時間を測ります。ここで初めて「限られた時間の中で処理する練習」をしていきます。
この順番が重要です。
最初から時間ばかり気にすると、英文を雑に読む癖がついてしまうことがあります。
まずは正確さ。
その正確さを維持したまま、徐々にスピードを上げていきます。
まとめ:Part7は「速く読もう」とするほど遠回りになる
TOEIC Part7が時間内に終わらないと、どうしても速読法やスキャニングなどのテクニックに目が向きます。
しかし、時間が足りない根本的な原因は、多くの場合、英語を処理する力がまだ十分ではないことです。
だからこそ、まず身につけるべきなのは精読力です。
精読力が上がる
↓
構文を瞬時に把握できる
↓
英文を読む判断が速くなる
↓
問題を解く判断も速くなる
↓
結果的にPart7を速く解けるようになる
精読と速読は正反対ではありません。
精読の先に速読があります。
さらに、単語を見た瞬間に意味が出てくる瞬発力を身につけ、TOEIC特有の英文に慣れていけば、読むスピードは少しずつ上がっていきます。
800点を超えていても、最後まで解き切れない方はいます。
そのため、「全部終わらない」と必要以上に焦る必要はありません。
目先のテクニックで数分を削ろうとするのではなく、英文そのものを正確に、そして速く処理できる英語力を身につける。
遠回りに見えるかもしれませんが、それがPart7を時間内に解き切るための一番の近道です。
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僕が主催している**「3ヶ月でTOEIC800点講座 TOEIC CAMP」**でも、単なる解法テクニックを覚えるのではなく、TOEICで800点を取るために必要な英語力を身につけることを重視しています。
コンセプトは、
「丸暗記脱却×時短攻略×継続の仕組み」
です。
Part7についても、「この単語を見つけたらこの選択肢を選ぶ」といったテクニックだけで乗り切るのではなく、英文を正確に読める力を身につけていきます。
特に重要なのが、今回の記事でも紹介した精読力です。
構文を正確に把握できるようになれば、一文を何度も読み返すことが減り、英文を読む判断そのものが速くなります。
さらに、TOEICに必要な語彙・文法・英文解釈を身につけたうえで、実際のTOEIC問題を使って演習していきます。
「Part7がいつも時間切れになる」
「英文を何度も読み返してしまう」
「テクニックではなく、ちゃんと英語力を身につけて800点を取りたい」
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