「知らない単語が出てきた瞬間、頭が真っ白になる」
「未知の単語があるだけで、内容が入ってこなくなる」
こういった悩みは、実際に多くの生徒さんから相談されます。
そしてそのたびに多くの方が、
「もっと難しい単語帳までやらないといけないのでは」
という方向に進んでしまいます。
しかし、この考え方は逆効果です。
Contents
未知の単語は、どれだけ覚えても出てくる
まず大前提の話。
未知の単語は、なくなりません。
TOEICは出る単語に偏りがあります。
だからこそTOEICの英単語帳を1冊しっかりと仕上げることが重要です。
ただ、それでも未知語は普通に出てきます。
つまり、目指すべきは
未知語をなくすことではなく、
未知語があっても崩れないことです。
覚える単語は1冊でいい
ではどうするか。
結論はシンプルです。
覚えるべき単語は1冊の単語帳に絞ること。
例えば
『TOEIC L&Rテスト 英単語ターゲット1100』
こういった1冊を、しっかり仕上げる。
それ以上に広げる必要はありません。
未知語が出てきたからといって、
さらに難しい単語帳に手を出す必要もありません。
よくある間違い:未知語をすべて覚えようとする
多くの人がやってしまうのが、
問題集で知らない単語が出てくるたびに、
ノートに書き出して覚える方法です。
これは非効率です。
理由は2つあります。
・覚える範囲が無限に広がる
・本来覚えるべき単語がぼやける
結果として、学習の軸が崩れます。
未知語は、毎回覚える対象ではありません。
処理する対象です。
未知語に出会ったときに必要なのは「対応力」
やることはシンプルです。
・必要なら推測する
・不要なら保留して進む
この2つを使い分けます。
① 推測する(論理とルールで考える)
推測は「勘」ではありません。
論理とルールに基づいて行います。
僕は独自の推測方法を多数持ってますが
ここでは代表的なルールを2つだけ紹介します。
SV+that節
The manager stipulated that all employees submit the report by Friday.
stipulated が分からなくても…。
実は次のようなルールがあります。
SV+that節→「思う・言う」
つまり、
「従業員に提出するように言っている文だな」
と読めれば十分です。
【全文訳】
マネージャーは、全従業員が金曜までに報告書を提出するよう定めた。
※stipulate は「明確に定める」という意味ですが、
「提出するように言っている」と取れていれば十分です。
SV+人+to不定詞
The executive mandated employees to comply with the new regulations.
mandated が分からなくても…
SV+人+to不定詞→「人が〜する方向に仕向ける」
つまり、
「従業員に何かをさせている文だな」
と分かれば十分です。
【全文訳】
その役員は、従業員に新しい規則に従うよう命じた。
※mandate は「命じる・義務づける」ですが、
「従うようにさせている」と取れていれば問題ありません。
単語の意味を完全一致で当てることではなく、
文の流れを壊さないことだよ。
② 保留して進む(論理的に“今は取らない”)
もう1つ重要なのが、保留する力です。
ただし、これは適当に飛ばすという意味ではありません。
構文と役割を見て、
「今は厳密に取らなくていい」と判断することです。
例①
The report, which was compiled by an external consultant, was submitted yesterday.
本線は
The report was submitted yesterday
です。
which以下は
「reportの補足説明」です。
ここは、
「どんなレポートか説明してるんだな」
と捉えれば十分です。
【全文訳】
その報告書は、外部コンサルタントによって作成されたものだが、昨日提出された。
例②
The seminar will cover various topics, including logistics optimization and cost reduction strategies.
本線は
「さまざまなトピックを扱う」
です。
including があるので
「後ろは具体例」
と判断できます。
細かい専門用語が取れなくても、
「具体例が並んでいるな」
と分かれば問題ありません。
【全文訳】
そのセミナーでは、物流の最適化やコスト削減戦略など、さまざまな話題を扱う。
保留には“論理”がある
ここが非常に重要です。
保留は適当ではありません。
・ここが文の骨格
・ここは補足
・ここは具体例
こうした構造を理解した上で判断しています。
そしてこれを支えているのが、構文把握です。
※構文把握についてはここでは詳しく扱いませんが、読解の土台になる力です。
たとえ保留にしても、もしそこが設問に関わるようであれば、本文全体を読んだ後であれば、ある程度推測がしやすくなっており、スムーズに問題が解けます。
読めなくなる本当の原因
未知語が1つ出ただけで止まる人がいます。
これは単語力の問題というより、
「分からない状態を許容できないこと」
が原因です。
しかしTOEICでは、
すべてを理解する必要はありません。
前提は、
分からない状態を許容しながら、それでも前に進むことです。
この力には、ある種のメンタルの強さも必要になります。
そしてこれは、TOEICに限った話ではありません。
仕事でも日常でも、すべてを完全に理解してから進める場面の方が少ないはずです。
不確実な状態のままでも判断して前に進む。
この力そのものが、結果を出す上で重要になります。
まとめ
未知の単語はなくなりません。
だからこそ必要なのは、
・焦らず
・論理的に推測し
・必要なければ保留して進む
この対応力です。
単語は1冊に絞る。
それ以上は広げない。
そして、
止まらず読める力・メンタル力を身につけること。
3ヶ月でTOEIC800点講座について
今回お話しした内容は、感覚ではなく再現性のあるスキルです。
ここで僕の講座を紹介します。
3ヶ月でTOEIC800点講座では、
・英文の骨格を正確に取る「構文把握」
・未知語に対してどう推測し、どう保留するかという具体的な手順
・TOEICの問題を使って「止まらず読む」ための実践トレーニング
を体系的に扱っています。
単語を増やし続けるのではなく、
「今ある語彙でも読める状態」を作ることにフォーカスしています。
その結果として、
・未知語が出ても止まらなくなる
・読解スピードが安定する
・Part7で最後まで解き切れる
こういった状態を目指していきます。


