丸暗記英語からの
脱却。
現役英語予備校講師ブログ

【丸暗記からの脱却】英単語学習の完全講義【講師歴15年の集大成です】

こんにちは、鬼塚英介です。
完全講義をご購入いただきありがとうございます。
下記より、さっそく学習を開始しましょう。

Contents

第1章 英単語の勉強法【大前提の話】

英単語の学習法に入る前に、まずは大前提の話をしていきたいと思います。
まず、ここを理解していないと間違えた方向に学習する可能性が高まりますので。

1-1.間違えた方向に勉強する人たち

結論から言うと、英単語を全て覚えることはできません。
「当たり前だろ!」って思うかもしれませんが、意外とこれを理解していない人が多いんですよね。

これを理解していない人にありがちなのが、次のような人。

・長文に出てくる知らない単語を単語カードに書いていく

・複数の英単語帳に手を出す

あなたは当てはまっていませんか?もしそうならば、努力の方向性が完全に間違えているので注意です。

1-2.未知の単語が問われる理由

長文を読んでいると、未知の英単語が出てきますよね(講師の僕でさえそうです)。

そして、その未知の英単語がよく試験に問われたりします。
でも、これは偶然ではありません。
意図的にです。

なぜか?

未知の単語を問う理由は2つあります。

1.推測する能力を問う

2.未知のモノに出会った時の対応力を問う

ひとつひとつ説明していきますね。

1-3.推測する能力を問う

まずは、1つ目の「推測する能力を問う」について、解説します。

これは読んで字の通り。前後関係から論理的に未知の単語を推測できる能力を問いています。

これを勘違いして、間違えた方向に努力している人は多いです。つまり、「単語の暗記」をひたすら繰り返します。
そもそも問題の意図に気づいていないんですよね。

単語の暗記に終わりはありません。無限大にあるんです。すべてを覚えることは不可能です。

なので、どこかで割り切って、以降は「英単語を推測する能力」を養うことが大切になってきます。

1-4.未知への対応力を問う

2つ目の理由です。
「未知のモノに出会った時の対応力を問う」

人は未知のモノに出会うと2つに分かれます。

・未知の単語を推測しようと、前向きな者。

・未知のモノに出会った途端に動揺し、途端に諦め悲観的になる者。

もし受験英語であれば、
大学はどちらの学生を欲しがるでしょうか?

もちろん前者ですよね。
あきらめず前向きに考える者です。

大学はいわば未知のモノを追いかける研究所。それなのに、未知のモノに出会った途端に、逃げ出す学生を、大学側が欲しがるわけありませんよね。

こうして、未知の単語を問う事で、「その人の人間性」まで問う事ができるんですよね。
なので、主観が入りやすい面接というのは不要なのかも。。。

さて、これに対しての対策は、簡単です。
はじめはウソでも、未知の単語に出会うと逆に喜ぶくらいの姿勢を持つ事です。そして、必死に推測するんです。

まぁ、少なくともこの文章を読んだ皆さんは他の人よりも一歩リードした状態にあります。

なぜなら、ほとんどの学生が未知の単語にこんな意図があるなんて知りませんからね。

1-5.補足

未知の単語というのは2つに分かれます。

・全く知らない単語

・知っているつもりの単語

上記のとおり。

「全く知らない単語」はいいんです。全く知らないのだから、「どうにかしよう」って方向に働きやすいです。

問題なのは「知っているつもりの単語」です。

「知っているつもりの単語」というのは、単語帳の意味とは、違う意味で問われる単語です。

こればかりは、どう頑張っても知識の暗記では太刀打ちできません。一つの英単語のすべての意味を覚えることは人間の脳力的に無理です。

よって、未知の単語を推測する能力が必要です。

努力する方向を間違えないことです。
やるべきは「単語の暗記」ではなくて「未知の単語を推測する能力を養う」ことです。

では、どのようにして「未知の単語を推測する能力」を身につけるか?

この教材を何度も読み返し、実際に長文を読んで、試行錯誤を繰り返す事です。
いくら理解したところで、実践して鍛えなければ、絵に描いた餅ですからね。

1-6.第1章のまとめ

・英単語をすべて覚えることはできないことを理解する(長文に出てくる英単語をピックアップしたり、複数の英単語帳に手を出さない)。

・未知の英単語が出題に関わるのは「推測する能力を問う」「未知のモノに出会った時の対応力を問う」の2つが理由。

・未知の英単語は「全く知らない単語」と「知っているつもりの単語」に分かれる。

・英単語の暗記はどこかで割り切って、以降は「英単語を推測する能力」を養う。

 

第2章 復習不要の英単語勉強法【一回で覚える】

2-1.2種類の英単語

英単語は大きく次の2種類に分かれます。

・「1度で覚えれる単語」

・「1度で覚えれない単語」

この両者を分けるものは?

「ストーリー」があるかどうかです。

2-2.ストーリー英単語

「ストーリー」といきなり言われても、あまりわかりませんね。
具体例を挙げましょう!

book「予約する」

bookは「本」以外にも「予約する」という意味があるんです。
ちょっと意外ですよね。
(とは言え、頻出する意味です)

まだこの段階ではbook「予約する」は「1度で覚えれない単語」だと思います。

さて、これを「一度で覚えれる単語」に変えてみましょう。
次のような説明を加えてみます。

ダブルブッキング(double booking)という言葉をご存知でしょうか。「二重に予約すること」ですよね。

どうでしょうか?
ストーリーをつけることでbook「予約する」は「一度で覚えれる英単語」に変わりますよね。

これでもう2度と忘れることはありません!
これが「ストーリー英単語」の威力です。

他にも例を挙げましょう!

stun「びっくりさせる」

これに次のようなストーリーを加えましょう。

実は「スタンガン」のスペルは「stun gun」です。スタンガンは痴漢撃退などで使う「人をびっくりさせる銃みたいなもの」ですよね。

こうやってストーリーをつけるだけで、一回見ただけで英単語を覚えることが可能になるんです!

実は僕たちの周りには英単語を覚えるヒントで溢れています。

これに気づかず、ひたすら暗記を繰り返す学生。
そんな姿を見て、僕は自分で英単語帳を作成することになりました。

今までは予備校で提供していましたが、非常に好評であり、これをもっと多くの人に活用してもらいたいと思い、オンラインでの販売を開始することになりました。

2-3.英単語学習のカギ

英単語の勉強のカギを握るのは、この「ストーリー英単語」です。
これをいかに多くできるかどうかです。

そうすれば、次のような流れが出来上がります。

・一回で覚えれる

・何倍も何十倍も時間が余る

英文法などの学習時間を増やせる

上記のとおり。

ストーリー英単語に関しては、「特別特典」として次のPDFをダウンロードしてください。
(※随時更新予定です)

ストーリーで覚える英単語

2-4.第2章のまとめ

・英単語は「1度で覚えれる単語」と「1度で覚えれない単語」に分かれる。

・「1度で覚えれる単語」とは「ストーリー英単語」のこと。

・「ストーリー英単語」を増やすことが英単語学習のカギになる。

 

第3章 英単語を劇的に増やす方法

3-1.ストーリーのない英単語

前の章で「ストーリー英単語」が大切だと話しました。
しかし、残念ながら、すべての英単語にストーリーがあるわけではありません。

では、「ストーリーのない単語」はどうするか?

「繰り返し暗記」

こればかりは仕方ありません。
ひたすら何度も繰り返し覚えるしかありません。

ただし、やみくもに覚えても、面白くないし大変です。何よりも、すぐに忘れてしまいます。
せっかく苦労して覚えたのに、結局、すぐに忘れてしまうのは悲しいですよね。

なぜ、すぐに忘れてしまうのでしょうか?

「理屈がない」からです。
理屈がない知識はすぐに忘れてしまいます。

では、「さっそく、今日から、理屈をつけていこう」と思ったかもしれません。

でも、どうやって理屈をつけて覚えるのでしょうか?

もしかしたら「ゴロで覚える」って方法を考えついたかもしれません。
たしかに、ゴロで覚えるのもひとつの方法かもしれません。
でも、ゴロで覚えるとその単語にしか使えないし、ゴロを覚えるのも大変だったりで。

そこで、僕がオススメするのは、ゴロではありません。

「語源」です!

3-2.語源で覚える

語源というのは「単語の成り立ち」のことです。
と言っても、あまり伝わりませんよね。
具体例を挙げましょう。

contradict「矛盾する」

この英単語を分解すると、、、

「反対(contra)の事を言う(dict)」

「矛盾する」

って意味になりました。
(※contra(反対)はコントラストから考えれば理解できます)

上記のとおり。
これが語源です。

これを説明すると、次のような批判が来るかもです。

「でも、dict(言う)を覚えるのが大変だなぁ」

たしかに、dict(言う)って語源は覚えないといけませんが、同じdictを語源に使った英単語が他にも複数あります。
次のとおり。

・predict:「予言する」
「前もって(pre)言う(dict)」→「予言する」って意味になりました。
※pre(前もって)について、「プリペイドカード(prepaid card)」は前もって支払い済みのカード」ですね。

・dictionary:「辞書」
「言葉(diction)を集めた場所(ary)」→「辞書」って意味です。
※ちなみに”ory”は「場所」です。例えば、工場(factory)、実験所(laboratory)などがあります。

・verdict:「評決」
「真実(ver)を言う(dict)」→「評決」って意味になりました。
※veryに「まさに」という意味がありますよね。だからverは「真実」という意味です。

・addict「中毒になる」
「その方向へ(ad-)話す(dict)」→「そればかり話す」→「中毒になる」って意味に派生していきます。

上記のとおり。

どうでしょうか?
語源を使えば、「単語の成り立ち」というストーリーをつけることができます。

結果、覚えやすくなります。
そして長期記憶として残ります。
また、楽しみながら単語を学ぶことができますよね。

こんないいことづくしの語源勉強法。

さらに!
これだけじゃないんです!

語源で覚えることによる、さらなる利点があります。
それは「未知の単語を推測することができる」んです。

詳しくは、のちほど解説していきますね。
お楽しみに〜(`・ω・´)ゞ

3-3.市販の語源単語帳はダメ!

結論から言うと、市販の英単語帳はおすすめできません。

なぜならば、不要な英単語や語源が多いからです。
「こんな英単語使う?」「この語源を覚えたところで役に立たなくない?」って感じの単語帳が多いです。

なぜこんなことになるのか?

市販の単語帳はきちんとした一冊の本を作るために「ある程度のページ数」と「一貫した形態」にする必要があるからです。

そんなわけで、僕の方で「絶対に必要な語源と英単語」に絞って単語帳を作成しました。
次のPDFからダウンロードできます。(先のストーリーで覚える英単語のPDFと同じものになります。)
(※随時更新予定です)

語源で覚える英単語

3-4.第3章のまとめ

・語源とは「英単語の成り立ち」のこと。

・語源を使って英単語にストーリーをつける。

・市販の語源単語帳はおすすめしない

 

第4章 1ヶ月で1000単語を覚える方法

4-1.繰り返し反復する

「ストーリーのない単語」で、さらに「語源のない単語」はどうすればいいのか?

これはもう仕方ありません。
何度も繰り返し覚えるしかありません。

繰り返し覚えると言っても、コツがあります。

4-2.見て覚える

みなさんは単語を覚えるとき、どうやって覚えていますか?

「書いて覚える」という人が、多いのではないでしょうか。

小学生の漢字練習からの惰性でそうやって覚えている人は多いです。たしかに、書いて覚えると記憶に残りやすいです。

でも、大きな欠点があります。

「時間がかかる」ことです。

やはり、書いて覚えると時間がすごくかかります。中学校くらいの単語数であれば、それでいいのかもしれません。

でも、大学受験やTOEICなどの資格試験の単語は、そういうわけにはいきません。
書いて覚えていたら、単語の勉強だけで英語の勉強が終わってしまいます。

では、どうすればいいか?

「見て覚える」

単語は見て覚えることがコツです。
こうすることで、時間を大幅に減らすことができます。
書くことに比べると、10倍以上の速さで終わらせれます。

そうやって、何度も繰り返し見て覚えることです。

記憶に残るかどうかを決定する要因は2つです。

・「ストーリーがあるかどうか」(「理屈があるかどうか」を含む)

・「反復回数」

よって、反復回数を増やすために、書くのではなく、見て覚えてください。

4-3.1つの意味だけ覚える

市販の英単語帳は情報量が多過ぎです。「複数の意味」や「同意語」や「例文」などなど。
これらを一度に覚えるのは大変です。

なので、やるべきは 「1つの意味だけ覚える」です。
これでOKです。

また、「日本語→英語」ではなくて「英語→日本語」で覚えてください。
なぜならば、「日本語→英語」はおよそ4〜5倍くらいのエネルギーを要するからです。

まずは、「英語→日本語」で「1つの意味だけ」を覚えるのが良いです。

4-4.1ヶ月で1000単語の学習法

結論から言うと、毎日1000単語です。
30日間ひたすら同じ1000単語に毎日、触れる感じです。

「えっ!?︎」と思った人も多いと思います。
よくある従来の勉強法は「1日10個ずつコツコツとやる」というものです。

でも、この方法だと1000単語を終えるのに100日かかります。100日目には最初の10単語は忘れてしまいます。

暗記のコツは「短期間にどれだけの回数を反復するかどうか」です。

なので、「毎日1000単語」です。

もちろん、最初のうちは「ほとんどうろ覚え」だと思います。おおよそ、次のような流れで記憶が定着していきます。

1日目:知っている単語と知らない単語がある

2〜9日目:ほとんど覚えれない

10日目:少しうろ覚え

20日目:少しずつ覚えてきたことを実感

30日目:完全に定着

これは僕の実体験と実際に生徒にやってもらったことから検証しています。

より具体的には、25分×2セットを毎日やります。
25分で500単語(1単語3秒)のペースです。

タイマーで測ってやるとゲーム感覚で集中して取り組めます。

この方法が可能なのは、「一つの意味だけ」を「見て覚える」方法を取るからです。

4-5.第4章のまとめ

・「ストーリーがなく、語源もない単語」は、何度も繰り返すことで覚える。

・書くのではなく、見て覚える。

・「一つの意味だけ」で「英語→日本語」を覚える。

・記憶に残るかどうかは「ストーリーがあるかどうか」or「反復回数」によって決まる。

・25分×2セットで毎日1000単語を30日繰り返す。

 

第5章 未知の英単語の処理方法は2通り

5-1.未知の英単語の処理法

次の2通りです。

・推測する

・無視する

時と場合に合わせて、「推測」か「無視」かを判断していきます。
たとえば、問題に関わるところは「推測」したりなどです。

5-2.推測する方法

大きく次の3パターンです。

・語源を使う

・文型を使う

・比べる

「推測する」と言うと、文脈から何となくで推測すると思っている人がいますが、この教材で説明するのは論理的な推測方法です。

詳しくは次の章から解説していくので、お楽しみに(`・ω・´)ゞ

5-3.無視する

なんでもかんでも無視するわけではなくて、きちんとした法則に従って無視していく方法を紹介していきます。

詳しくは第章で解説していきますね。

5-4.第5章のまとめ

・未知の英単語の処理方法は「推測する」or「無視する」のどちらか。

・推測する方法は「語源」「文型」「比較」の3パターン。

 

第6章 語源を使って推測する

6-1.語源から推測

語源から未知の単語を推測することが可能です。
語源というのは、「単語の成り立ち」の事でしたね。
先に挙げた例をもう一度確認しましょう。

・contradict:「矛盾する」
「反対(contra)の事を言う(dict)」→「矛盾する」って意味になりました。

・predict:「予言する」
「前もって(pre)言う(dict)」→「予言する」って意味になりました。

・dictionary:「辞書」
「言葉(diction)を集めた場所(ary)」→「辞書」って意味です。

では、これを踏まえて問題です。

dictateの単語の意味は?

語源を使って推測してみてください。

では、答えを言います。
dict「言う」に注目して、dictateは「言う」って意味なのではないか?と推測できます。

実際、dictateは「口述する」という意味です。

このように語源から未知の単語を推測できるんです。

もしかしたら「難しい」って思うかもですが、長文の中であれば、語源に加えて文脈もあるので、より推測の精度は上がります。

6-2.語源exから推測する

もう一つ、具体例を挙げましょう。

語源ex:「外へ」

・export:「輸出する」
「外へ(ex)運ぶ(port)」→「輸出する」って意味になりました。

・expedition:「探検」
「外へ(ex)足(ped)を出す」→「探検」って意味になりました。

・express:「表現する」
「感情を外へ(ex)押す(press)→「~を表現する」って意味になりました。

・exceed:「超える」
「標準より外へ(ex)行く(ceed)」→「~を超える」って意味になりました。

・expose:「さらす」
「外へ(ex)置く(pose)→「さらす」って意味になりました。

上記を踏まえて、次の英単語はどんな意味でしょうか?

extract

〈ヒント〉
tractは重要な語源で覚える必要があるのですが「引く」って意味です。

では、答えを確認しましょう。

「外へ(ex)引く(tract)」→「~を取り出す」って意味です。

まだ、語源を覚えていないと「難しそう」と思うかもですが、語源を定着させると、かなり有効な方法だと実感してくると思います。

第7章 未知の動詞を推測する

7-1.動詞は複数の意味を持つ

まずは、前提の話から。

動詞は、複数の意味も持つことが多いです。

たとえば、get
getには、「得る」「到着する」「なる」などの意味があります。

他にも、make
makeには、「作る」「移動する」「させる」などの意味があります。

さらに他には、leave
leaveには、「出発する」「残す」「〜のままにさせておく」などの意味があります。

このように、動詞は複数の意味を持つのが普通なんです。

これは日本語と違うところですよね。
たとえば、日本語の「得る」という文字には、「得る」という意味しかありせんよね。
しかし、英語の「get」という文字には「得る」など複数の意味を持つんです。

なぜ、複数の意味を持つのでしょうか?

これは、英語のアルファベットの数が26個しかないからです。一方で、日本語は、ひらがなだけでも48個あり、加えて、漢字もありますよね。

だから、英語のアルファベットの組み合わせには限界があるんです。
よって、同じ文字なのに、複数の意味を持たせざるを得ないわけです。

7-2.動詞の意味は文型で決まる

さて、動詞の意味は、どのように決まると思いますか?

多くの学生が「文脈」だと思っています。
確かに、文脈の中で単語の意味は決まっていくのは確かです。
しかし、その元となる意味は文脈ではありません。

「文型」です!!!

動詞の意味は文型で決まるんです。
たとえば、getを例に見ていきましょう。

第1文型のget

I got to the station.
「私は駅に到着した

このように第1文型では「到着する」という意味になります。

第2文型のget

I got angry.
「私は怒った

このように第2文型では「〜になる」という意味になります。

第3文型のget

I got a letter.
「私は手紙を得た

このように第3文型では「〜を得る」という意味になります。

ここで初めて馴染みのある「〜を得る」という意味が出てきます。
みなさんが馴染みのある「〜を得る」は、あくまで第3文型の意味だったのです。

実は、中学生の頃に最初に習う動詞の意味は、第3文型が多いんです。

たとえば、makeの「作る」という意味は第3文型の意味ですし、haveの「持っている」は第3文型の意味です。

そして、多くの人が勘違いをします。

getは「得る」が原則で、例外的にget toでは「到着する」だと。

これは間違いです。
例外でもなんでもありません。
どちらが原則も例外もないんです。

あくまで、文型によって意味が決まっているに過ぎません。

第4文型のget

I got her a letter.
「私は彼女に手紙を与えた

これはかなり衝撃を受けたのではないでしょうか。
今まで、getと言えば「得る」と思っていたのに、第4文型ではその逆の「与える」という意味になるんです。

間違えても、単語を適当にくっつけて
「私は彼女から手紙を得た」なんて訳をしてはいけません。
いよいよ、 文型をとる必要性を強く感じてきたのではないでしょうか。

第5文型のget

I got my laptop repaired at the store.
「私はそのお店でノートパソコンを修理してもらった

このように第5文型では「〜してもらう」という意味になるんです。

以上のように、動詞の意味は文型で決まるんです。
今までの大きな勘違いを、見直すきっかけになったのではないでしょうか。
また、文型をとる必要性を、改めて感じていただいたと思います。

さて、そうなると文型ごとに動詞の意味を覚えるのは大変だと、思われるかもしれません。

しかし、実はこれは逆に、ありがたいことなんです。

というのも、「動詞の意味は文型によって決まる」ということは、逆に言えば「動詞の意味は文型から推測することができる」ということですよね。

これにより、動詞の暗記量は激減します。

では、次にその話をしていきましょう。

7-3.文型から動詞の意味を推測する

文型がわかれば、動詞の意味を推測することができるんです。

すでに述べた通り、動詞の意味は文型によって決まります。
逆に考えると、文型から動詞の意味を推測できます。

では、「論より証拠」。
証明していきましょう。

第1文型(SV):「存在・移動」

第1文型(SV)は「存在・移動」で訳せばOKです。
「方向」を表す語句があれば「移動」です。

例 The ship made for the shore.
「船は岸に向かって移動した

第1文型なので、「存在・移動」で訳せばOKですね。
そして、for the shore で方向を表す語句があるので「移動」で訳します。

madeを「作る」と訳しちゃダメですよ。
動詞の意味は文型によって決まりますからね。
makeが「作る」と訳す場合は第3文型の場合ですから。

では、練習問題をやってみましょう。

[問題]
It was common sense that the earth revolved around the sun.

さぁ〜どうですか????
revolvedが難しい単語ですよね。

でも大丈夫!!!

今回の文は第1文型なので、「存在・移動」で訳せばOKですね。
「方向」を表すaround the sunがあるので「移動」で訳します。
よって訳は…
「地球は太陽のまわりを移動する」

ちなみに、revolveの本当の意味は【回転する】です。
でも、「移動する」でも問題ありませんよね。

このように、第1文型の動詞は「存在・移動」で訳せるのですが、わりかし例外が多いです。
ただし、〈SV+前置詞〉の前置詞に何が来るかで推測することが可能です。
詳しくは次の特別特典をご参照ください。

第2文型(SVC):S=C

第2文型は、ご存知の通り、「S=C」です。
一応、厳密には次の3つがあります。

「S=Cである(状態)」
「S=Cになる(動作)」
「S=Cに見える(印象)」

では論より証拠ということで、具体例で証明していきましょう。

例 Tom turned pale to hear the news.
「トムはそのニュースを聞いて青ざめた」

turnは「ひっくり返す」は第3文型の意味ですよ。
しかし、今回は第2文型SVCのturnです。
よって「S=C」だから「トム=青ざめる」 なんです。
一応、厳密に言うと、「S=Cになる(動作)」になります。

3文型(SVO):単語力勝負

残念ながら、第3文型だけは単語力勝負なんです。
ただ、動詞は、「知らないから」といって、無視するわけにはいきませんよね。

そこで、緊急処置として、「影響を与える」と訳します。
もしくは「→(右向きの矢印)」と考えればうまくいく場合が多いです。

しかし、これはあくまでやむおえない処置です。
英文の多くが第3文型である以上、やはり、心配ですよね。
そこで「句動詞」という考え方があるんです!
第3文型の動詞の後ろの型まで広げて、抽象化していく考え方です。

1つだけ例を挙げると…

SV that〜という第3文型をとった場合、
Vの意味は「思う/言う」という意味になります。

第4文型(SVOO):与える

第4文型(SVOO)は「OにOを与える」です。
例を挙げましょう。

The king bestowed him a title.

bestowが難解な単語ですよね。
でも、この英文は第4文型です!!!
よって「O1にO2を与える 」と訳せます。
答えは…
「王は彼に称号を与えた」

もう1つ具体例を挙げましょう。

His parents allowed him some money.
(彼の両親は彼にお金を与えた

→him≠some momeyだから、第4文型(SVOO)ですよね。
よって、“allow”は「与える」って訳せばいいんです。
allowを「許す」と訳しちゃダメですよ。

このように第4文型(SVO1O2)は、「与える」って訳せばいいんです。

第4文型(SVOO)の例外

しかし、次のような例外があります。

例外 : 奪う(take / cost / save / deny / owe / charge / spare)
※spareは「与える」もあり

例文を確認していきましょう。

・take A(人) B(時間):AにBがかかる

This work took me three hours.
(この仕事をするのに3時間かかった

→直訳は「この仕事が私から3時間を奪った」。

・cost A(人) B(金):AにBがかかる

This watch cost me 10,000 yen
(この時計は1万円しました)

→直訳は「この時計が私から1万円を奪った」。

・save A(人) B(時間・金・労力):AのBを省く

The new machine will save us a lot of time.
(その新しい機械のおかげでかなり時間が節約できるだろう)

→直訳は「その新しい機械は私たちから多くの時間を奪うだろう」です。

save はプラスのイメージですね。

・deny A B:AにBを与えない

His mother denied him the opportunity to go to college.
(母は彼に大学に行く機会を与えなかった)

denyは「奪う」というよりは「与えない」と訳したほうがいいです。

・owe A B:A(人)からB(お金)を「借りる」

I owe my father some money.
(私は父親にいくらかお金を借りている)

→直訳は「私は父親からいくらかお金を奪っている」です。

・charge A(人) B(代金等):AにBを請求する

He charged me 1000yen for the book.
(彼は私に本の代金として1000円を請求した。)

→直訳は「彼は私から本の代金として1000円を奪った」です。

・spare A(人) B(苦労等):AにBをかけないように気を配る

spareは「与える」「奪う」の両方があります。

Could you spare me a few minutes today?
(今日少し時間をとってくれませんか)

His e-mail spared me the trouble of going there.
(彼がメールをくれたので、私はそこに出かける手間が省けた。)

動詞の種類によって若干の色は変わりますが、第4文型の動詞を2つの意味に抽象化できるんです。
これを活用しない手はありませんね。

・第5文型(SVOC):2通り

第5文型は次の2通りあります。

①Vが知覚動詞の場合
「OがCだと知覚する」

②Vが知覚動詞以外の場合
「SによってOがCする」

①知覚動詞の場合:「OがCだと知覚する」

・I saw him cross the street.
(私は彼が道を渡るのを見た)

・I smell something burning in the kitchen.(台所で何か燃えているにおいがする)

・I found my bag stolen while I was sleeping.
(私は眠っている間にカバンが盗まれたのに気づいた)

②知覚動詞以外の場合:「SによってOがCする」

Poverty obliged him to deprive the lady of her purse.
(貧困によって彼はその女性から財布を盗んだ)

obligeはかなり難解な動詞ですよね。
さて、通常は知覚動詞で未知の単語はあまりありません。
よって、もし第五文型で未知の動詞があればそれは、②のパターンと考えると良いです。
よって、「SによってOがCする」と訳せばいいんですね。

以上、少し長くなりましたが「文型による動詞の意味の推測方法」を紹介していきました。
PDFでも簡潔に整理しているので、こちらで確認してください。

句動詞から覚える英熟語

7-4.第7章のまとめ

・動詞の意味は文型で決まる

・文型によって動詞の意味が推測できる!

 

第8章 比べることで推測する

8-1.同格関係を使って推測

「同格関係」を使って未知の単語を推測することができます。
同格関係とは「=」の事です。

「未知の単語」=「〇〇〇〇」

この関係を見つければいいんです。

さて、同格関係を表す「=」にはどのようなものがあるでしょうか?

以下、同格関係(=)を示すものです。

・be動詞
・SVC文型のすべての動詞
・as
・for(交換)
・like(≒)
・mean
・similar to
・close to
・:(コロン)
・役割ない名詞
…など。

これに気づけば未知の単語も推測できます。
例を挙げましょう。

「未知の単語」be動詞「〇〇〇〇」

「未知の単語」=「〇〇〇〇」

「未知の単語」as「〇〇〇〇」

「未知の単語」=「〇〇〇〇」

「未知の単語」mean「〇〇〇〇」

「未知の単語」=「〇〇〇〇」

このように同格関係に気づけば未知の単語も推測できますね。

8-2.反対関係を使って推測

「反対関係」を使って未知の単語を推測することができます。

「未知の単語」⇔「〇〇〇〇」

例えば、
「トムは頭が???」⇔「ナンシーは頭が良い」
であれば、
???は「悪い」という意味だろうと推測できます。

では、反対関係を表す語句を紹介します。

・instead of
・rather than
・far from
・but
・however
・contrary to
・by contrast
・differ from
…など

具体例を挙げましょう。

「未知の単語」rather than「〇〇〇〇」

「未知の単語」⇔「〇〇〇〇」

「〇〇〇〇」however「未知の単語」

「〇〇〇〇」⇔「未知の単語」

このように「反対関係」に気づくと未知の単語を推測できます。

8-3.同じ形の反復から推測

「同じ形の反復」から未知の単語を推測することができるんです。
予備校業界では「同形反復」と言われています。

英文では、「同形反復」が頻繁に起きています。
そして、この場合、「同じ意味」か「逆の意味」を表すんです。

「未知の単語」と「〇〇〇〇」が同形反復ならば、
「未知の単語」=「〇〇〇〇」
or
「未知の単語」⇔「〇〇〇〇」
です。

具体例を挙げましょう。

「トムはやさしい」
「ナンシーは?????」

この2文は英語にすると、ともにSVCです。
つまり、同形反復が起きています。

よって
「トムはやさしい」=「ナンシーは?????」
「トムはやさしい」⇔「ナンシーは?????」
のどちらかです。

前者であれば、「やさしい」だと推測できます。
後者であれば、「やさしくない」だと推測できます。

このように同形反復によって、未知の単語を推測できるんです。

8-4.因果関係を使って推測

未知の単語は、「因果関係」から推測することが可能です。

「未知の単語」→「〇〇〇〇」

「〇〇〇〇」→「未知の単語」

例を挙げましょう。

「トムは?????した」→「先生に怒られた」
?????には、悪い内容が入ると予測できます。

「トムは大怪我した」→「試合に?????」
?????には、「敗退した」などの内容が入ると予測できます。

では、因果関係を表す語句を紹介します。

右向きの矢印(→)になるもの

・causeを代表に「SがOを生む、決める、変える、増やす、減らす、殺す」となる動詞、
・SVOC文型で「思う、言う、感じる」以外のすべての動詞
・mean
・V+to X(lead to/contribute toなど)
・to
・into
・for(方向)
・so that
・for the sake of X

左向きの矢印(←)になるもの

・depend on
・reflect
・mean
・〈be〉 Vp.p. on X
・V on X
・V from X
・because
・since
・for(等位接続詞)
・because of
・owing to
・due to
・thanks to
・from
・out of

具体例を挙げましょう。

「未知の単語」cause 「〇〇〇〇」

「未知の単語」→「〇〇〇〇」

「〇〇〇〇」because「未知の単語」

「〇〇〇〇」←「未知の単語」

このようにして、因果関係を使って未知の単語を推測することができます。

8-5.形容詞の同格

「形容詞の同格」から未知の単語を推測することができます。

まずは、「形容詞の同格」とは何か?

それは、ある名詞に対して、前後から修飾されている場合、その前後の形容詞は同格関係にあります。

つまりこういうことです。

「未知の形容詞」名詞「〇〇〇〇」(形容詞)
の場合、
「未知の形容詞」=「〇〇〇〇」(形容詞)
です。

例を挙げましょう。

????な彼(かっこよく、頭が良く、運動神経が抜群で、性格も良い)

「????」=「かっこよく、頭が良く、運動神経が抜群で、性格も良い」
となります。
よって????は「完璧な」という意味だと推測できます。

このように、形容詞の同格から未知の単語を推測することができるんです。

8-6.抽象-具体の関係から推測

「抽象-具体の関係」から未知の単語を推測できます。

「未知の単語」(抽象)-「〇〇〇〇」(具体)

「〇〇〇〇」(抽象)-「未知の単語」(具体)

具体例を挙げましょう。

「?????」(抽象)-「イタリア、スペイン、ドイツ、フランス、イギリス」(具体)
すると、
?????は抽象なので、「ヨーロッパ」だと推測できます。

多くの英文が「抽象-具体」という関係を使っています。
これに気づいているのと気づいていないのとでは、読解力が全然違います。

ちなみに、
抽象→具体の順で書かれることが多いです。
具体→抽象というのは少ないです。

このように、抽象-具体の関係から未知の単語を推測することができるんです。

8-7.記号化のススメ

英文を読んでいくうえで、「記号化」していくことをお勧めします。

その理由は2つです。

まず1つに、すべて日本語で考えていくと頭が混乱してしまいます。
結局、どういうことって感じになります。

2つ目に、こちらがかなり重要です。
見た目が違う2つのものを、記号化することで、同じものであると容易に気づくことが可能になるんです。

これは、「未知の単語を推測する場合」や「問題の解答」に非常に役立ちます。
これらの基本は、「他の何かを持ってきて比べる」ですからね。
内容一致問題なんていうのは、まさにこの能力を問いている問題と言えます。

記号と言っても、大きく四つしかありません。

1.=
2.⇔
3.→
4.←

このように記号化することで、未知の単語を容易に推測することが可能になります。

第9章 未知の単語を避けるという方法もある

9-1.主節から訳す

英文は、主節から訳すことが大切です。

まず、主節とは何か。
そのことから説明していきましょう。

以下の英文において主節の文はどれでしょうか?

I was watching TV when my mother got home.
「わたしの母が帰ってきた時、わたしはテレビを見ていた」

この英文の主節の文は、“I was watching TV ”です。

主節の文というのは、その英文の重要なところを示します。

ところで、どのように主節の文を探せば良いのでしょうか?

これを生徒に聞くと、「重要なところ」というのですが、そんなものを私たちが勝手に決めてはいけません。
もっと論理的に決まるんです。

それは、「主節の動詞の前に接続詞・関係詞がない文」です。

上記の例であれば、was watchingの前には、接続詞・関係詞がありません。
一方、gotの前には、接続詞whenがありますよね。
よって、was watchingを含んだ文が主節の文となるんですよね。

ところで、なぜ主節の動詞から訳すと良いのでしょうか?

これは簡単です。
その英文の最も言いたいことから訳した方が意味を理解しやすいですよね。

これは、何かしら説明を受ける時、結論から聞いた方が意味を理解しやすいのと同じです。

9-2.修飾語はいらない

英文を読むのが苦手とする理由のひとつに、「長いから」というのがあります。

しかし、これはそう見えるだけです。
本来、英文というのは短いものです。

なぜなら、英文は長くても4つの要素で終わるものだからです。

というのも、英語の型は5つしかありません。

SV
SVC
SVO
SVOO
SVOC

これしかないんです。
では、なぜ英文は長く感じるのか?

それは、修飾語(M)が原因です。
上記の文型にいくつものMが加わるんです。
結果として、英文が長くなります。

これが英文が長く見える理由です。
修飾語(M)が原因だったんですね。

だから、英文は、Mを取り除くことで、非常にシンプルなものになるんです。

修飾語は所詮、よくわからないところを説明するためのものです。
だから、無くても問題はないんです。

このような視点で英文を読んでみてください。
かなり、今までとは変わってくるはずです。
非常に余裕を持って英文を読めるはずです。

また、修飾語の部分がよくわからないなら、飛ばしてください。
よくわからないところを説明するためのものそ自体が、よくわからないのであれば、それはもう機能を果たしていません。
よって、そこは飛ばしてしまえばいいんです。

こんな当たり前の話ですが、みんな、なかなか出来ていないんですよね。
修飾語のところがわからないから、その英文の意味がわからないと悩むのは、本当にもったいない話です。

9-3.2つの道があるならば

英文において、andで並列されることは、よくあります。
その場合、どちらかの意味がよくわからないということに出くわす時ってありますよね。

そんなときは、もう悩む必要はありません。
さっさと、その道を捨てればいいんです。
そして、並列されているもう一方のわかる道を進めばいいんです。

andで並列される場合、その2つはたいていの場合、同じ意味です。
だから、別に一方がわからなくても支障がないんです。
それなのに、「よくわからない」と悩むのはバカバカしいですよね。

そんなときは、さっさとその道を捨てればいいだけなんですね。

今回はandを例に挙げましたが、andに限りません。
並列されているのであれば、このルールを使うことは可能です。

9-4.英文を読むときの強弱

皆さんは、英文を読むときに強弱がつけられているでしょうか?

これを出来るようになると、うまく未知の単語を処理することが可能になります。

例を挙げましょう。

not A but B「AではなくてB」

この表現では、Aが「弱」でBが「強」の情報です。
もし、Aに未知の単語が現れても、動じる必要はありません。
しょせんは弱の情報です。
それよりは、強の情報であるBに力を注ぐべきです。

他にも、A rather than Bでは、Aが「強」の情報であり、Bが「弱」の情報です。

こんな具合に、英文に強弱をつけることで未知の単語を処理できます。

9-5.a 名詞 ofは「おまけ」

a 名詞 ofは、おまけの場合が多いです。
よって、消してもいいんです。
消したところで大きな支障はありません。

「そんなバカな?」と思うかもしれません。
では、例を挙げて証明していきましょう。

I like a kind of dogs.
「わたしは犬という種が好きだ」

このa kind ofを消してみます。

I like dogs.
「わたしは犬が好きだ」

どうでしょうか?
2つの英文の意味は大きく変わるでしょうか?

変わらないですよね。
そうなんです!
a kind ofは単なるおまけにすぎないんです。

ですから、消しても文意に支障をきたさないんです、
もちろん、kindの意味ぐらいは知っていたと思います。

このワザは結構、使い勝手が良いです。
また、「名詞複数形 of」や「the 名詞 of」の場合も可能なことも多いです。

そうなると、かなり幅広く使うことが可能になりますよね。

9-6.第9章のまとめ

・英文は主節から訳す

・主節の文とは、動詞の前に接続詞・関係詞がない文

・英文が長く見えるのは、修飾語(M)のせい。

・修飾語は、よくわからないなら飛ばす。

・andなどで並列されている一方の道がわからないならば、捨てるべし!

・英文の強弱を身につける。

・not A but Bでは、Aが弱でBが強の情報。

・「a 名詞 of 」は、おまけにすぎないので消してもいい。

・「a 名詞 of」に限らず、「名詞複数形 of」や「the 名詞 of」の場合も可能。

 

第10章 抽象化でその場をしのぐ

10-1.形容詞はプラスかマイナス

英文を読んでいて「形容詞の意味」がわからないことってありますよね。

そんなときは、「プラスかマイナス」と考えるとうまくいきます。

形容詞は名詞を説明するためのもので、大抵の場合、それはプラスかマイナスで表現できるからです。

形容詞は、CかM(名詞を修飾)になります。
Mのときは、しょせん修飾語です。
消したところで支障はありません。

一方、Cのときは文の要素です。
消すわけにはいきません。
そこで、プラスかマイナスかで考えてみるんです。
プラスかマイナスかは、文脈で判断する必要はあります。
それでも、かなり有効な手段となります。
ぜひ、活用してみてください。

10-2.未知の名詞は「何か」と訳しておく

名詞は、文の要素となります。
SかOかCになります。

よって、未知の名詞を消すことは出来ません。
文が全く成り立たなくってしまいます。

そこで、とりあえず「何か」と訳しておくんです。
それから、その文を読むことで、予測することも可能です。

例えば、

「幼い頃から共に過ごした「何か」が、昨日、死んだ。」

おそらく、この「何か」というのは、ペットだと推測することができますよね。
さらに言えば、「幼い頃から」と書かれている以上、それなりに長生きするペットです。
ですから、犬などではないかと予想できますよね。
もちろん、前後関係を考えれば、より正確に推測することは可能です。

また、問題に関係ないのであれば、とりあえず「何か」と訳して、スルーしていけばいいんです。

このように未知の名詞を「何か」と訳しておくとスムーズに英文を読めます。

10-3.未知の形容詞+前置詞

未知の動詞をうしろの前置詞から推測する方法は、紹介しましたね。

実は、未知の形容詞も、後ろの前置詞から推測することが可能なんです。

では、ざっと紹介していきますね。

be + 形容詞 + at + A:「Aが得意・不得意」
be + 形容詞 + from + A:「Aから離れて・異なる」
be + 形容詞 + to + A:「Aに近い・似ている」
[人間]be + p.p. + at + A:「意外・落胆」
[人間]be + p.p. + with + A:「満足・安心」
[人間]be + p.p. + of + A:「恐怖」

10-4.形容詞を修飾する副詞

形容詞を修飾する副詞は「とても」って訳すとうまくいくことが多いです。

例を挙げましょう。

That’s too bad.
「それはとても悪い」

I was very happy.
とてもうれしかったで」

It is awfully good of you.
本当にご親切さま、どうもありがとう」

Today is quite cold.
「今日はかなり寒いです」

He was absolutely right.
「彼は絶対に正しかった。」

This is especially important.
「これは特に重要です」

That clock is exactly right.
「あの時計はっちり合っています」

I’m really lonely.
とても寂しいです」

上記のとおり。

地味な知識ではありますが、結構使えると思います。

10-5.第10章のまとめ

・未知の形容詞は、「プラスかマイナス」と判断する。

・形容詞は、CとMの可能性があり、Mの場合は消すという手段も可能。

・未知の名詞は「何か」と訳す。

・そこから、素直に目の前の現象をみることで、未知の名詞を予測することも可能。

・形容詞を修飾する副詞:「とても」。

 

第11章 読解力が劇的に上がる方法

11-1.筆者との対話

「筆者と対話するように英文を読む」
これは、英文を読む上での基本中の基本です。

でも、これができていない人って多いんですよね。
そういう人は、英文を日本文に読むことばかりに意識がいってしまってるんですよね。

「筆者と対話するように英文を読む」ときのコツは2つあります。

11-2.興味を持って読む

1つは、「筆者の言うことに興味を持つ」ことです。

筆者が何かを言うたびに、「えっ、なんで?」「それから?」「えっ、びっくり!」
といった具合に、興味を持って聴く事です。
これは簡単ですよね。

みなさんが、ふだん、日常で人と話しているときのことを考えればいいだけですから。

11-2.自分の意見を言わない

2つ目は、「自分の意見を言わない」ことです。

筆者の発言に対して、「それは違うと思う」「私は〜だと思う」「たぶん〜だろうね」
といった具合に、自分の意見は不要です。

あくまで、筆者の発言を優先させなければいけません。
ここが、ふだんの会話と違うところですね。

この2つのコツを意識して筆者と対話しながら英文を読んでみてください。
今までとは、比べ物にならないくらいに、英文の理解が進むはずです。

11-3.未知の単語を推測することも可能

さて、このように筆者との対話をしながら読むことで、未知の単語を推測することが可能になります。

具体例を挙げましょう。

私たちは、どんな寒さにも耐えられる手袋を探していた。
そんなある日、東北のある地域の山小屋の机の上で〇〇〇〇を見つけたのだ。

どうでしょうか?
〇〇〇〇に入るものは、わかりますか?
ここで、しっかりと筆者との対話ができていたかが問題です。

第一文の「私たちは、どんな寒さにも耐えられる手袋を探していた。」に対して、
「で、見つかったの???」という反応をするはずです。

それから、第二文で〇〇〇〇を見つけた。と書いています。
よって、〇〇〇〇には、「どんな寒さにも耐えられる手袋」が入るのだろうとわかります。

今回の問題は、当たり前のように感じたかもしれません。
それは、日本語だからです。
日本語では、私たちは当然のように筆者との対話ができています。
しかし、英語になると途端にそれができなくなってしまいます。

だからこそ、「筆者との対話」を意識しながら、英文を読む必要があるんです。

11-4.第11章のまとめ

・筆者と対話をしながら英文を読み進める。

・コツは「興味を持って聴く」「自分の意見を言わない」です。

 

第12章 品詞の特定方法

12-1.接尾辞から品詞を特定

単語の語尾(接尾辞)を見ると、その単語の品詞を特定することが可能です。

例を挙げましょう。

correctly

実は「形容詞+ly」→「副詞」っていうルールがあります。
なので、correctlyは副詞だと分かります。

このように接尾辞に着目すると品詞を特定することができます。

量がかなりあるので、詳しくは次の特典のPDFをご参照ください。
(※随時更新していきます)

接尾辞

おわりに

最後までお読みいただきありがとうございます。
本書により、丸暗記が激減していくことを体感してもらえていただけば、とてもうれしく思います。

僕は日々、予備校の教壇で本書のような英語の考え方を発信しています。
今まで多くの学生から、「英語が楽しくなった」「今までわからなかったことがわかった」という回答をいただきます。

非常にうれしく思う反面、授業の中でしか、指導できないことに無力感を感じていました。電車の中などで学生が無理やり丸暗記している様子を見ていると、何とか英語の美しさを伝えられないか…と思っていました。そこで話かけるのもまずいですし…。

しかし今回、このような形で世間に「丸暗記英語からの脱却」という考えを発信できたことに、感謝いたします。

最後に、あなたの正しい方向への努力が、きちんと結果につながることを願い、そして確信しています。