丸暗記英語からの
脱却。
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【丸暗記不要】動名詞とto不定詞の両方を取れる動詞 【by 英語講師】

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【0】動画で解説

【1】動名詞とto不定詞の両方を取れる動詞

結論からいきましょう。

[to不定詞と動名詞で意味が異なる動詞]

・remember to 〜: 「〜することを覚えている」
・remember 〜ing:「〜したことを覚えている」

・forget to 〜:「〜することを忘れる」
・forget 〜ing: 「〜したことを忘れる」

・regret to 〜 :「残念ながら〜する」
※直訳「これから〜したら後悔する」
・regret 〜ing:「〜したことを後悔する」

・try to 〜:「〜しようとする」
・try 〜ing :「試しに〜してみる」

・stop to 〜: 「〜するために立ち止まる」
・stop 〜ing: 「〜することをやめる」

・go on to 〜: 「続けて〜する」
・go on 〜ing :「〜し続ける」

・mean to 〜 :「〜しようと意図する」
・mean 〜ing :「〜することを意味する」

・want to〜:「〜したい」
・want〜ing:「〜される必要がある」

・need to〜:「〜する必要がある」
・need〜ing:「〜される必要がある」

上記の通りです。

これを覚えるコツは、次のように考えることです。

・to不定詞:未来志向

・動名詞:過去志向

この視点を持つだけで、丸暗記英語から脱却できます。この未来志向と過去志向については、次の記事で詳しく解説しています。

【英文法】to不定詞と動名詞の違い【未来志向と過去志向】【0】動画で解説 https://youtu.be/z4BaKb7r1Bk 【1】to不定詞と動名詞の決定的な違い 結論からいきま...

では、ひとつひとつ説明していきますね。

・remember to/ing

・remember to 〜: 「〜することを覚えている」

・remember 〜ing:「〜したことを覚えている」

例文で確認しましょう。

例 I remember to meet him.
(彼に会うことを覚えている)

例 I remember meeting him.
(彼に会ったことを覚えている)

remember to の方は「これから会う」という未来のことで、remember〜ingの方は「過去に会った」っていう過去のことですね。

・forget to/ing

・forget to 〜:「〜することを忘れる」

・forget 〜ing: 「〜したことを忘れる」

例文で確認しましょう。

例 I forgot to lock the door.
(カギをかけることを忘れた)

例 I forgot locking the door.
(カギをかけたことを忘れた)

forget to〜の方は「まだカギがかけられていない未然のこと」であり、forget〜ingは「すでにカギがかけられている過去のこと」ですね。

・Twitterで問題を出してみたところ...

パンダ君
パンダ君
解答は上記のTwitterをクリックして確認してね。

・regret to/ing

・regret to 〜 :「残念ながら〜する」

・regret 〜ing:「〜したことを後悔する」

例文で確認しましょう。

例 I regret to have to inform you of the fact.
(残念ながらあなたに真実を伝えなければいけません)

例 I regret telling a lie.
(嘘をついたことを後悔しています)

regret to「残念ながら〜する」が少しわかりづらいですよね。これは「(これから後悔することはわかっているんだけれども)残念ながら〜する」と考えます。
たとえば、「(これから後悔することはわかっているんだけれども)残念ながら、彼に不合格を伝える」といった感じです。

・try to/ing

・try to 〜:「〜しようとする」

・try 〜ing :「試しに〜してみる」

例文を挙げましょう。

例 She tried to open the door.
(彼女はドアを開けようとした)

例 She tried opening the door.
(彼女はそのドアを開けてみた)

try to〜は未来志向なので、「〜しようとする」です。try 〜ingは過去志向なので、「〜してみる」です。

まだ、イマイチしっくりこないかもしれません。

例を挙げましょう。例えば、私が生徒に「宿題した?」と言って、生徒が「宿題をしようとしました」というのは……どうでしょうか??? この生徒は宿題をしたでしょうか?していないですよね。だから、まだこれからなされなければいけない状態なんです。よって、未来志向です。

一方、私が生徒に「宿題した?」と言って、生徒が「宿題をしてみました」というのは、どうでしょうか? この生徒は宿題をしていますよね。実際に過去にやっていますよね。ですから過去志向のtry〜ingとなるわけです。

try to とtry 〜ingは少し厄介ですから、迷った時にはこのことを思い出してください。ちなみに、このパターンで一番問題に変わらんでくるのが、try to とtry 〜ingです。さらに言えば、ほとんどの場合、try toです。これは非常に不思議なのですが、今まで数多くの入試問題を解いてきましたが、ほとんどがtry toでした。ですから、裏ワザ的な話になりますが、今後、try to とtry 〜ingで迷ったらtry to を選べば正解の可能性が高いです。

・stop to/ing

・stop to 〜: 「〜するために立ち止まる」

・stop 〜ing: 「〜することをやめる」

例文を挙げましょう。

例 He stopped to smoke.
(彼はタバコを吸うために立ち止まった)

例 He stopped smoking.
(彼はタバコを吸うことをやめた)

はじめに告白してしまいます。実は、本来、stopはこの仲間に入れるべきではありません。というのも、stop to〜は他のグループと違います。このto不定詞は、不定詞副詞用法です。そんなわけで、“〜するために”と訳すわけです。他のグループはすべてingも含めて名詞用法です。ですから、本来はこのグループに入れるべきではないんです。しかし、ほとんどの参考書・問題集では、一緒のグループに含められています。まぁ、ここは厳密に区分けするよりも、一緒のグループに入れた方が生徒も理解しやすいだろうという意図があるのです。ですから、僕の本でもこのようにstopを一緒のグループに入れています。もしかしたら、読者の中には混乱してしまった人もいるかもしれませんが、あくまでとことん詳しくをコンセプトにしている以上、言及させていただきました。ちなみに、予備校の授業では語ることはありません。間違いなく、受験生にとっては、不必要な情報なので。

さて、話を元に戻しましょう。
stop to 〜は未来志向なので「(これから)〜するために立ち止まる」です。一方、stop 〜ingは「(過去にしていたこと)〜することをやめる」です。

【2】動名詞とto不定詞の両方を取れる動詞(発展編)

ここからは、なかなか参考書では取り上げられないシリーズです。
ここまでで、もうキツイって人は、さらっと読み飛ばす感じでOKです。

・go on to/〜ing

・go on to 〜: 「続けて〜する」

・go on 〜ing :「〜し続ける」

例文を挙げましょう。

例 I go on to study English.
「続けて英語を勉強する」

例 I go on studying English.
「英語を勉強し続ける」

go on toは未来志向なので「続けて〜する」です。go on 〜ingは過去志向なので「〜し続ける」です。

例えば、I go on to study English.だと、これまでずっと数学を勉強していて、それから続けて英語を勉強するイメージです。

一方、I go on studying English.だと、これまで英語を勉強していて、続けて英語を勉強し続けるイメージです。

このように、似ているようですが、意味は全く異なります。確かに、文法問題の出題率は少ないです。
しかし、長文読解などで出てきた時に大切です。なぜなら両者は全く意味が異なりますから、一歩間違えると全く違った方向へ読み進めることになりかねません。

なので、ここでしっかりと学んでおきましょう。

・mean to/ing

・mean to 〜 :「〜しようと意図する」

・mean 〜ing :「〜することを意味する」

例文を挙げましょう。

例 He means to be a doctor.
「彼は医者になろうと意図している」

例 That means running a risk.
「そのことは危険を冒すことを意味する」

mean to は未来志向なので「(これから)〜しようと意図する」というのは、理解できますよね。

問題は、mean 〜ingの方ですよね。これは、過去志向だから「〜することを意味する」と言われても、しっくりきていないのではないでしょうか?

では、その理屈を解説していきましょう。
「〜することを意味する」というのは、過去の経験からモノを言っているからです。例えば、「そんな勉強方法では、不合格することを意味する」といった具合です。これは過去の経験があったからこそ言えることですよね。ですから、過去志向のingとなるわけです。

【3】おわりに

以上、to不定詞と動名詞の両方を目的語に取れる動詞を見ていきました。

この両方を取れるけど意味が異なる動詞は、数に限りがありますから、基本的には暗記する必要あります。
しかし、to不定詞は未来志向で、動名詞は過去志向であると考えることで、記憶に定着できたのではないでしょうか。

では、ここでおしまいにします。
(`・ω・´)ゞ

ここまでご精読頂きありがとうございます。普段から予備校・ブログで「丸暗記英語からの脱却」をコンセプトに指導・発信しています。新しい情報に関してはTwitterで確認ができますので、鬼塚英介(@Englishpandaa)をフォローして確認してみてください。

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