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個別指導よりも集団指導の方が楽な理由【予備校講師が大暴露】

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【1】個別指導と集団指導の違い

個別指導と集団指導では、指導方法は大きく異なる。指導者側の観点から見て、どっちが楽かと言えば集団指導の方である。これは意外と思われる方も多いかもしれない。一般の人から見たら、大勢の前で話すよりも、一対一の方が話しやすいというのが一般的な考えだろう。

しかし、指導となると、話は変わるのだ。まず、大きな違いは自分のペースでやることができるかどうかだ。集団指導は自分のペースで進めることができる。授業の想定通りに進んでいくのが集団指導だ。

一方、個別指導では話は変わってくる。個別指導は、あくまで、その個人の指導になる。もちろん、教えるべき知識は誰であろうと変わらない。しかし、あくまでその個人に合わせた指導を行うことになる。いわば、個別指導は生徒に合わせて指導することを強いられるのだ。

【2】大学生のアルバイトレベルの授業

僕も講師になりたての頃は、個別指導の方が楽だろうと思っていた。実際、大学生の頃のバイトは個別指導の方が楽だった。ここで、大暴露してしまうが、大学生の講師はあくまでバイト感覚だ。

ここで言っていいのかわからないが、上から言われることは、「とにかく生徒と仲良くなれ!」だった。大手の塾でさえ、それが徹底されている。つまり、生徒と仲良くなって、学費を稼ぐという手法。

実際、そんなんで学生の成績は伸びるのか?という話になってくるが、中学生のレベルであれば、自分で勉強さえしてくれれば、それなりに伸びるものだ。これが大学受験になると話は変わってくるのだが、中学生の定期試験レベルであれば、やれば成績が取れる。つまり、生徒と仲良くやりながら、勉強をしてさえくれれば、生徒の成績は伸びるのだ。

そんなわけで、大学生のアルバイトレベルであれば、個別指導の方が楽なのかもしれない。とは言っても、個別指導の場合、いきなり生徒から質問されるわけで、大変ではある。集団指導の場合は、しっかりと予習さえすれば、それなりの授業はできるものだ。

【3】生計を立てていくプロの授業

大学生のアルバイトレベルを超えて、講師として生計を立てていくとなると、とにかく生徒と仲良くやっていれば良いなんてことは言っていられない。しっかりとした授業をする必要が出てくる。

そこで感じたのは、個別指導はとにかく気を使う。生徒の反応を常に伺いながら指導することになるのだ。もちろん、媚を売るとかそういう類のものではない。ちゃんと理解しているのか?集中しているのか?やる気がそもそもないのではないか?そうやって指導以外のことに大きな気を使う必要か出てくるのだ。

一方で、集団指導においては、基本的には、そこまで気を使わない。一般的には、しっかりとやる気のある学生に向けて指導していく。やる気のない学生をやる気にさせる必要は基本は無視である。そこに意識を向けると、やる気のある学生に迷惑がかかるわけだ。集中しない学生を無理やり集中させる必要もないのである。もちろん、集中力を上げるような授業をするのは必須だが、それもまた授業に気を使えばいいだけであり、そこを磨いていくだけなのである。

いわば、個別指導は相手が「人」であり、そこを研究していく必要もある。一方で集団指導は相手が「授業」みたいなものであり、研究すべきは「授業」なのだ。

【4】まとめ

このように一般的には、集団指導よりも個別指導の方が楽だと思われがちだが、プロの講師の視点から見ると逆。個別指導よりも集団指導の方が楽なのだ。